概要:
古典制御理論による制御系の表現を学び,その代表的な解析手法および設計手法を修得する.
授業の進め方・方法:
授業は板書による要点の解説とプリントによる演習を中心として進め,適宜,グループ学習を織り込んで実践的技術力を要請する。
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,上記の到達目標に対する達成度を試験等によって評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
.序論[1]:フィードバック制御の基礎概念,基本構成および特性について学ぶ。 |
フィードバック制御の概念,基本的な構成を典型的な制御系について説明できる。
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2週 |
動的システムの表現[2-7]:モデル化,ラプラス変換,伝達関数,ブロック線図について学ぶ。 |
ラプラス変換の典型的な公式を証明でき,ラプラス変換表を使って,システム方程式から伝達関数を計算できる。
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3週 |
系の数式表現[2-7]:モデル化,ラプラス変換,伝達関数,ブロック線図について学ぶ。 |
電気回路およびオペアンプを含む線形電子回路のモデル化と伝達関数およびブロック線図による表現ができる。
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4週 |
系の数式表現[2-7]:モデル化,ラプラス変換,伝達関数,ブロック線図について学ぶ。 |
機械系や熱系のモデル化と伝達関数およびブロック線図による表現ができる。
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5週 |
系の数式表現[2-7]:モデル化,ラプラス変換,伝達関数,ブロック線図について学ぶ。 |
平衡状態近傍における線形化方程式を決定でき,水槽系の線形モデルと伝達関数およびブロック線図による表現ができる。
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6週 |
系の数式表現[2-7]:モデル化,ラプラス変換,伝達関数,ブロック線図について学ぶ。 |
ブロック線図の等価変換を用いて複雑なブロック線図の簡略化や伝達関数の詳細なブロック線図表現ができる。
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7週 |
系の数式表現[2-7]:モデル化,ラプラス変換,伝達関数,ブロック線図について学ぶ。 |
部分分数分解を経由してラプラス変換表を用いた逆ラプラス変換ができる。
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8週 |
過渡応答と安定性[8-11]:インパルス応答,ステップ応答および安定解析について学ぶ。 |
1次系および2次系のインパルス応答とステップ応答を解析できる。
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2ndQ |
9週 |
過渡応答と安定性[8-11]:インパルス応答,ステップ応答および安定解析について学ぶ。 |
伝達関数の極と零点の配置から過渡応答の特性値を計算できる。
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10週 |
過渡応答と安定性[8-11]:インパルス応答,ステップ応答および安定解析について学ぶ。 |
安定性の概念を説明でき,ラウスの安定判別法を使って安定解析ができる。
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11週 |
過渡応答と安定性[8-11]:インパルス応答,ステップ応答および安定解析について学ぶ。 |
フルビッツの安定班別鳳を使って安定解析ができ,安定性の観点からフィードバック制御系の設計ができる。
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12週 |
閉ループ系の特性[12-13]:感度解析,定常特性,根軌跡について学ぶ。 |
制御系の型を理解し,各種の定常偏差を計算できる。
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13週 |
閉ループ系の特性[12-13]:感度解析,定常特性,根軌跡について学ぶ。 |
根軌跡の概念を説明でき,簡単な制御系の根軌跡の概形を描画できる。
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14週 |
周波数応答[14-15]:周波数応答,ベクトル軌跡およびボード線図について学ぶ。 |
周波数伝達関数を計算でき,ベクトル軌跡およびボード線図を読むことができる。
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15週 |
周波数応答[14-15]:周波数応答,ベクトル軌跡およびボード線図について学ぶ。 |
1次系および1次系の直列結合のボード線図を描き,解析できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
周波数応答(続き)[1-3]:ボード線図の描画と特性値の算定法を学ぶ。 |
2次系のボード線図を描き,解析できる。
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2週 |
周波数応答(続き)[1-3]:ボード線図の描画と特性値の算定法を学ぶ。 |
やや複雑な系のボード線図の描画および解析ができる。
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3週 |
周波数応答(続き)[1-3]:ボード線図の描画と特性値の算定法を学ぶ。 |
ボード線図から閉ループ系の各種の特性値を算定できる。
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4週 |
閉ループ系の安定性[4-7]:内部安定性,閉ループ系の安定性を学ぶ。 |
閉ループ系の内部安定性を判定できる。
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5週 |
閉ループ系の安定性[4-7]:内部安定性,閉ループ系の安定性を学ぶ。 |
複素関数論における巻数を理解し,ナイキストの安定判別定理を説明できる。
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6週 |
閉ループ系の安定性[4-7]:内部安定性,閉ループ系の安定性を学ぶ。 |
ナイキストの安定判別定理を用いて,簡単な系の安定判別ができる。
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7週 |
閉ループ系の安定性[4-7]:内部安定性,閉ループ系の安定性を学ぶ。 |
位相余裕,ゲイン余裕から系の安定性を判別できる。
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8週 |
電気サーボ系[8-10]:電気サーボ系の構成とその伝達関数について学ぶ。 |
DCモータによる電気サーボ系の構成を理解し,その伝達関数を決定できる。
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4thQ |
9週 |
電気サーボ系[8-10]:電気サーボ系の構成とその伝達関数について学ぶ。 |
DCモータによるテーブルの速度制御系を設計できる。
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10週 |
電気サーボ系[8-10]:電気サーボ系の構成とその伝達関数について学ぶ。 |
DCモータによるテーブルの位置制御系を設計できる。
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11週 |
閉ループ系の設計[11-13]:PID制御およびループ整形について学ぶ。 |
PI補償,PD補償およびPID補償を理解し,その特性を説明できる。
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12週 |
閉ループ系の設計[11-13]:PID制御およびループ整形について学ぶ。 |
代表的なPIDチューニング法を理解し,それを用いた制御系設計ができる。
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13週 |
閉ループ系の設計[11-13]:PID制御およびループ整形について学ぶ。 |
位相遅れ補償,位相進み補償および位相進み遅れ補償を理解し,それを用いた制御系設計ができる。
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14週 |
多自由度制御系[14-15]:2自由度制御系および他自由度制御系について学ぶ。 |
フィードフォワード制御とフィードバック制御の役割を理解し,簡単な2自由度制御系を設計できる。
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15週 |
多自由度制御系[14-15]:2自由度制御系および他自由度制御系について学ぶ。 |
2自由度PID制御系,多自由度制御系から状態フィードバック制御までの制御系の構成を理解し説明できる。
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16週 |
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