情報通信ネットワークII

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 情報通信ネットワークII
科目番号 1071 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教材:ネットワーク上で閲覧できる自作教材を使用する。
担当教員 岡村 修司

到達目標

【到達目標】
1. ローカルエリアネットワークとインターネットの概念を説明できる。
2. インターネットのWWWサーバ,メールサーバ,ネームサーバの仕組みとその活用方法について説明できる。
3. ネットワーク上での遠隔計測制御技術の仕組みについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 ネットワークの仕組みが全て理解できる。ネットワークの仕組みが理解できる。ネットワークの基本のみの理解となっている。
評価項目2 サーバの仕組みが理解でき、その応用が可能である。サーバの仕組みが理解できる。サーバの基本的事項の理解のみとなっている。
評価項目3 遠隔計測制御技術を理解し、様々な応用が可能である。遠隔計測制御技術を理解し、応用できる。遠隔計測制御技術の基礎事項の理解のみとなっている。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B) 説明 閉じる
JABEE基準1(2) (d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
インターネットや携帯電話をはじめとする情報通信技術の基礎を学び,ネットワークを中心とした情報通信や制御の応用技術について実習を通して学ぶ。これによって,新しい情報通信の応用分野の展開に対応できる知識を身につける。
授業の進め方・方法:
毎回、各自のノートパソコンや携帯情報端末をキャンパス無線LANに接続した実習を取り入れた授業を行う。携帯情報端末による小テストにより、各回の授業の内容についての理解の確認を行う。Linuxマイコンボードを全員に貸与し、各自のノートパソコンと接続したネットワークの実習も行う。
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況(課題・小テスト・レポート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスにより、授業の全体の概要を概説する。 情報通信ネットワークⅡの目標を明確にする。
2週 各自のノートパソコンを高知高専のキャンパス無線LANに接続するための方法と無線LANを含めたネットワーク利用技術について学ぶ。 ノートパソコンの無線LAN接続を完了させる。
3週 インターネットの通信手順であるTCP/IPにおけるプロトコルやIPアドレスの考え方について学ぶ。 IPアドレスのクラスA,B,Cの考え方を理解する。
4週 IPアドレスのサブネットマスクの考え方について学ぶ。 サブネットマスクの考え方を理解する。
5週 IPアドレスのIP数やIPアドレスの範囲、プライベートIPアドレスの考え方について学ぶ。 IP数やIPアドレスの範囲、プライベートIPアドレスについて理解する。
6週 次世代インターネットであるIPv6のアドレスの構造、集約可能アドレスの形式、割り当てについて学ぶ。 IPv6アドレスの考え方について理解する。
7週 IPv6のインターフェースIDを自動生成するEUI-64やIPv6の利用技術について学ぶ。 EUI-64の考え方や、IPv6の利用技術の現状について理解する。
8週 TCP/IPの通信におけるARPの仕組み、ルータの4つの機能について学ぶ。 ARPテーブルの考え方、ルータの機能について理解する。
2ndQ
9週 ダイナミックルーティングとスタティックルーティングの仕組みについて学ぶ、 ダイナミックルーティングとスタティックルーティングの違いについて理解する。
10週 viエディタとngエディタの使い方について実習を通して学ぶ。 viエディタが使いこなせるレベルとなる。
11週 viエディタとngエディタの使い方について実習を通して学ぶ。 ngエディタが使いこなせるレベルとなる。
12週 Linuxマイコンボードについて実習を通して学ぶ。 Linuxマイコンボードの構成を理解する。
13週 UNIXコマンドやネットワーク管理コマンドについて実習を通して学ぶ。 主要なUNIXコマンドやネットワーク管理コマンドを使えるようになる。
14週 ネットワークを理解する上で重要となるOSI7層構造モデルについて学ぶ。 OSI7層構造モデルについて理解する。
15週 インターネットでのTCPとUDPのプロトコルについて学ぶ。 TCPとUDPの違いについて理解する。
16週
後期
3rdQ
1週 Linuxによるインターネットサーバ構築技術(1)について学ぶ。 Webサーバの仕組みについて理解する。
2週 Linuxによるインターネットサーバ構築技術(2)について学ぶ。 Webページの作成によりHTML言語を理解する。
3週 Linuxによるインターネットサーバ構築技術(3)について学ぶ。 Webページの作成によりHTML言語を理解する。
4週 Linuxによるインターネットサーバ構築技術(4)について学ぶ。 Webアプリの仕組みについて理解する。
5週 Linuxによるインターネットサーバ構築技術(5)について学ぶ。 Webアプリの仕組みについて理解する。
6週 Linuxによるインターネットサーバ構築技術(6)について学ぶ。 PHPの仕組みについて理解する。
7週 Linuxによるインターネットサーバ構築技術(7)について学ぶ。 PHPの仕組みについて理解する。
8週 インターネット上での遠隔計測制御技術(1)について学ぶ。 計測制御の仕組みについて理解する。
4thQ
9週 インターネット上での遠隔計測制御技術(2)について学ぶ。 計測制御の仕組みについて理解する。
10週 インターネット上での遠隔計測制御技術(3)について学ぶ。 オリジナルな計測制御プログラムの作成を行う。
11週 インターネット上での遠隔計測制御技術(4)について学ぶ。 オリジナルな計測制御プログラムの作成を行う。
12週 インターネット上での遠隔計測制御技術(5)について学ぶ。 オリジナルな計測制御プログラムの作成を行う。
13週 インターネット上での遠隔計測制御技術(6)について学ぶ。 オリジナルな計測制御プログラムの作成を行う。
14週 次世代におけるインターネット技術(1)について学ぶ。 IPv6の実習を通してIPv6の通信の仕組みを理解する。
15週 次世代におけるインターネット技術(2)について学ぶ。 次世代インターネットの技術の方向性について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。3
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。3
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。1
基数が異なる数の間で相互に変換できる。1
基本的な論理演算を行うことができる。1
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。1
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。1
論理式から真理値表を作ることができる。1
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。1
情報系分野プログラミング変数とデータ型の概念を説明できる。1
ソフトウェアコンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。1
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。1
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。1
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。1
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。1
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。1
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。1
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。1
その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。1
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。1

評価割合

試験発表相互評価学習状況小テスト課題合計
総合評価割合6000101020100
基礎的能力0000000
専門的能力6000101020100
分野横断的能力0000000