エネルギー環境論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 エネルギー環境論
科目番号 1072 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 参考書:関井,脇本「エネルギー工学」(電気書院)
担当教員 吉田 正伸

到達目標

【到達目標】
1.地球規模の環境問題について説明できる。2.水力発電所の施設・設備,効率,水車の特性を説明できる。3.火力発電所の構成,熱サイクルと効率,大気汚染対策について説明できる。4.原子炉の構成,核燃料,核燃料サイクル,安全性,放射線について説明できる。5.太陽光発電,風力発電,燃料電池などに代表される新しい発電原理と現状を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球規模の環境問題について説明でき、その原因と解決案を説明できる。地球規模の環境問題について説明できる。地球規模の環境問題について説明できない。
評価項目2各種発電所の構成を説明でき,それらがもつ環境問題とその解決案を説明できる。各種発電所の構成を説明でき,それらがもつ環境問題を説明できる。各種発電所の構成を説明できず,それらがもつ環境問題を説明できない。
評価項目3各種再生可能エネルギーを用いた発電システムについて説明ができ,それらの有効利用方法を説明できる各種再生可能エネルギーを用いた発電システムについて説明ができる。各種再生可能エネルギーを用いた発電システムについて説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (D) 説明 閉じる
JABEE基準1(2) (d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 私たちの生活を支える電気エネルギーの生成や利用について理解すると共に,電気エネルギ-の生成過程で引き起こされる各種の環境問題を理解し,工学的な立場から地球環境を守るための課題と解決に必要な技術についての知識を持つことを目標とする。
授業の進め方・方法:
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 世界と日本のエネルギー事情について講義する。 エネルギー資源の分類,化石燃料の分布,日本のエネルギー消費,世界のエネルギー消費について説明できる。
2週 世界と日本のエネルギー事情について講義し、調査研究を行う。 需用率,負荷率について説明できる。
3週 地球環境問題について講義する。 大気汚染,,温暖化について説明できる。
4週 地球環境問題について講義する。 酸性雨,森林破壊について説明できる。
5週 最新の地球環境問題について調査研究を行う。 明確な一次資料を元に,その概要をまとめ,意見を述べることができる。
6週 最新の地球環境問題について調査研究を行う。 明確な一次資料を元に,その概要をまとめ,意見を述べることができる。
7週 前期中間試験
8週 原子力発電所の構成について説明する。 原子炉の分類と核燃料サイクルが説明できる。
2ndQ
9週 核分裂のエネルギー計算について講義する。 核分裂のエネルギー計算ができる。
10週 原子力発電所の事故と環境問題について説明する。 原子力発電所の事故とその影響について説明できる。
11週 水力発電所の分類とダムの種類について説明する。 水力発電所とダムが分類できる。
12週 水力発電所の流量とエネルギーについて説明する。 水力発電所から得られるエネルギーを計算できる。
13週 水力発電所の構成要素について説明する。 水力発電所を放水路やプロペラで分類できる。
14週 水力発電所の環境問題について説明する。 水力発電所を建設・運用する際の環境問題について説明できる。
15週 前期末試験
16週
後期
3rdQ
1週 火力発電所の分類について説明する。 火力発電所を燃料,タービンの種類などで分類できる。
2週 火力発電所の熱サイクルと熱効率について説明する。 火力発電所の熱サイクルと熱効率について説明できる。
3週 火力発電所のボイラの種類について説明する。 火力発電所のボイラの種類について説明できる。
4週 火力発電所のタービンと発電機について説明する。 火力発電所のタービンと発電機について説明できる。
5週 火力発電所の環境問題について説明する。 火力発電所を建設・運用する際の環境問題について説明できる。
6週 火力発電所の環境問題について説明する。 火力発電所を建設・運用する際の環境問題について説明できる。
7週 後期中間試験
8週 再生可能エネルギーについて説明する。 再生可能エネルギーの利用法について説明できる。
4thQ
9週 太陽電池について説明する。 太陽電池パネルの原理が説明でき,それらを用いた連系システムの説明ができる。
10週 風力発電について説明する。 風力発電の概要を説明でき,風速からエネルギーを計算できる。
11週 燃料電池について説明する。
燃料電池の仕組みを説明でき,各種燃料電池を大まかに分類できる。
12週 送電・配電システムの構成について説明する。 電力システムの構成を説明できる。
13週 送電・配電システムの構成について説明する。 送電・配電網の構成と主要設備について説明できる。
14週 送電・配電システムの構成について説明する。 変電所とその主要設備について説明できる。
15週 学年末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3前2
電磁気電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3後14
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。3後14
磁気エネルギーを説明できる。3後14
電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。2後12
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。3後13
高調波障害について理解している。1後12
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。1後12
電力システムの経済的運用について説明できる。2後12
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。3前11,前12,前13,前14
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。3前8,前9,前10
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。3後8,後9,後10,後11
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力4000001050
専門的能力2000001030
分野横断的能力1000001020