概要:
化学技術者が身につけるべき専門基礎として,有機化合物の合成実験を中心に行い,合成化学に関する実験技術を習得する。実験とその考察を論理的に文章としてまとめ,報告できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
注意点:
全てのレポート及び実験ノートを提出していることが合格の条件である。レポートを70%,実験ノートを30%の割合で総合的に評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,レポートおよび実験ノートの内容をもとに,実験内容に関する理解の程度を評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
導入:有機化学実験を行うに当たっての注意事項,基本操作を学ぶ。 |
有機化学実験を行うに当たっての注意事項,基本操作を理解することができる。
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2週 |
塩化t-ブチルの合成:t-ブチルアルコールの塩素化を学ぶ。 |
反応を理解し、塩化t-ブチルの合成ができる。
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3週 |
酢酸エチルの合成:酢酸のエステル化を学ぶ。 |
反応を理解し、酢酸エチルの合成ができる。
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4週 |
機器分析①:NMR分光計を学ぶ。 |
原理を理解し、NMR分光計を使うことができる。
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5週 |
シクロヘキセンの合成:シクロヘキサノールの脱水による二重結合の生成を学ぶ。 |
反応を理解し、酢酸t-ブチルの合成ができる。
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6週 |
機器分析②: FT-IRを学ぶ。 |
反応を理解し、臭化n-ブチルの合成ができる。
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7週 |
臭化n-ブチルの合成:n-ブチルアルコールの臭素化を学ぶ。 |
反応を理解し、シクロヘキセンの合成ができる。
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8週 |
レポート指導 |
レポート指導された項目を改善できる。
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2ndQ |
9週 |
ジベンジリデンアセトンの合成:ベンズアルデヒドとアセトンの脱水縮合を学ぶ。 |
反応を理解し、ジベンジリデンアセトンの合成ができる。
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10週 |
機器分析③:UV-Vis分光光度計を学ぶ。 |
原理を理解し、UV-Vis分光光度計を使うことができる。
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11週 |
m-ニトロ安息香酸メチルの合成:置換基の配向性を学ぶ。 |
反応を理解し、m-ニトロ安息香酸メチルの合成ができる。
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12週 |
機器分析④:ガスクロマトグラフィーを学ぶ。 |
原理を理解し、ガスクロマトグラフを使うことができる。
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13週 |
オレンジⅡの合成:ジアゾカップリング反応によるアゾ色素の合成を学ぶ。 |
反応を理解し、オレンジⅡの合成ができる。
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14週 |
オレンジⅡの合成:分析結果から化合物の精製を実施する。 |
分析結果を理解し,精製方法を提案して実施できる。
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15週 |
片付け・まとめ |
まとめることができる
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | |
試薬の調製ができる。 | 2 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 加熱還流による反応ができる。 | 3 | |
蒸留による精製ができる。 | 3 | |
吸引ろ過ができる。 | 3 | |
再結晶による精製ができる。 | 3 | |
分液漏斗による抽出ができる。 | 3 | |
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。 | 3 | |
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。 | 3 | |
収率の計算ができる。 | 3 | |