概要:
基礎的な実験を幅広く行い,化学および生物への興味や関心をもたせる。簡単な実験を通して,化学・生物に関する実験器材の使用法を修得し,実験データの整理,レポート作成を学習する。
授業の進め方・方法:
注意点:
全ての実験レポートおよび作品が提出されており,実験レポート80%および平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で成績を評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.実験ガイダンス:実験内容および実験器具の使用方法について説明。 |
実験器具の取り扱い・使用方法・洗浄方法について理解する。
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2週 |
2.純物質の加熱と冷却:パラジクロロベンゼンの加熱と冷却の特性を調べる。 |
純物質の加熱と冷却の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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3週 |
3.蒸留:赤ワインからアルコールを分離する。 |
蒸留の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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4週 |
4.レポート指導(1):化学実験レポート作成について個人指導する。 |
純物質の加熱と冷却のレポートについて個人指導されたことを理解し、次からのレポート作成に活かすことができる。
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5週 |
5.分子量の測定:気体の状態方程式によるエタノールの分子量を測定する。 |
分子量の測定の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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6週 |
6.中和滴定:強酸(HCl)と強塩基(NaOH)の中和滴定を行う。 |
中和滴定の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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7週 |
7.pHと指示薬:指示薬による種々のpH溶液の色変化をみる。 |
pHと指示薬の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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8週 |
8.ガラス細工:ガラス管や棒を用いて、スプレッダーやL型ガラス管を作成する。 |
ガラス細工の課題を理解して作製し、その作品を提出することができる。
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2ndQ |
9週 |
9.微生物の培養と抗生物質の作用:身の回りに存在する微生物を培養する。また、微生物に対するペニシリンの作用を学ぶ。 |
微生物の培養と抗生物質の作用の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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10週 |
10.アミラーゼ酵素によるでんぷんの分解:アミラーゼ酵素とでんぷんとの反応をみる。 |
アミラーゼ酵素によるでんぷんの分解の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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11週 |
11.レポート指導(2):生物実験レポート作成について個人指導する。 |
微生物の培養と抗生物質の作用のレポートについて個人指導されたことを理解し、次からのレポート作成に活かすことができる。
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12週 |
12.酵母によるアルコール発酵:パン酵母を用いたアルコール発酵を行う。 |
酵母によるアルコール発酵の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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13週 |
13.柑橘類果皮のフラボンの抽出と分離:フラボノイドを抽出して薄層クロマトグラフィーで分離する。 |
柑橘類果皮のフラボンの抽出と分離の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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14週 |
14.DNAの抽出:鶏肝臓細胞からDNAを抽出して観察する。 |
DNAの抽出の実験を行い、その内容を理解してレポートを作成することができる。
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15週 |
15.結晶格子モデルの作製:面心立方格子,体心立方格子の模型を作製する。 |
結晶格子モデルの課題を理解して作製し、その作品を提出することができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 2 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 2 | |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 2 | |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | |
試薬の調製ができる。 | 2 | |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 2 | |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 2 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 2 | |
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 2 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 2 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 2 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 蒸留による精製ができる。 | 3 | |
分析化学実験 | 中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。 | 2 | |
生物工学実験 | 滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。 | 2 | |