酵素工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 酵素工学
科目番号 1067 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:配布プリント 参考書:配布プリント
担当教員 長山 和史

到達目標

【到達目標】
1.アミノ酸・タンパク質を理解している。 2.酵素の構造,酵素-基質複合体を理解している。
3.酵素の性質を理解している。
4.金属イオン,補酵素を例示し,補欠因子及び水溶性ビタミンとの関係を理解している。
5.酵素反応の定量的な取扱いを含め,酵素の触媒機構を理解している。
6.酵素の利用分野,工業的な使用方法について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的な酵素の構造や酵素-基質複合体を詳しく説明できる。アミノ酸,タンパク質,酵素の構造,酵素-基質複合体を理解している。アミノ酸,タンパク質,酵素の構造,酵素-基質複合体を理解していない。
評価項目2代表的な酵素の性質,補酵素や補欠因子の働き,水溶性ビタミンとの関係を詳しく説明できる。酵素の性質,補酵素や補欠因子の働き,水溶性ビタミンとの関係を理解している。酵素の性質,補酵素や補欠因子の働き,水溶性ビタミンとの関係を理解していない。
評価項目3酵素反応の阻害形式を判定,動力学定数の求め方を理解している。酵素反応の定量的な取扱い,動力学定数を理解している。酵素反応の定量的な取扱い,動力学定数を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近年,生体触媒である酵素は様々な分野で利用されるに至っている。本講義では,アミノ酸,タンパク質などの基礎を確認し,酵素の構造や触媒作用・機構などを理解し,酵素を効果的に利用するための専門知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書・配布プリントをもとに,授業計画のとおり講義を行う。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。学年の評価は後学期中間と後学期末の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 アミノ酸・タンパク質[1-2]:アミノ酸,タンパク質について学ぶ。 アミノ酸の種類,一般的性質,表記法,酸-塩基解離を説明できる。
2週 アミノ酸・タンパク質[1-2]:アミノ酸,タンパク質について学ぶ。 タンパク質の共有結合,1次から4次構造,立体構造を説明できる。
3週 酵素の構造[3-4]:酵素の構造,酵素-基質複合体について学ぶ。 酵素の構造,活性部位を理解している。
4週 酵素の構造[3-4]:酵素の構造,酵素-基質複合体について学ぶ。 酵素-基質複合体を理解している。
5週 酵素の性質[5-6]:酵素の特性,分類,特異性、最適温度、最適pH、基質濃度について学ぶ。 酵素の特性,分類,特異性を理解している。
6週 酵素の性質[5-6]:特異性、最適温度、最適pH、基質濃度について学ぶ。 酵素の最適温度、最適pH、基質濃度依存性を理解している。
7週 共役因子[7-8]:金属イオン,補酵素,補欠因子及び水溶性ビタミンについて学ぶ。 金属イオン,補酵素を理解している。
8週 共役因子[7-8]:金属イオン,補酵素,補欠因子及び水溶性ビタミンについて学ぶ。 補欠因子,水溶性ビタミン理解している。
4thQ
9週 触媒機構[9-12]:酵素反応の定量的な取扱いを含め,酵素の触媒機構について学ぶ。 ミカエリス-メンテンの反応式,反応速度,動力学定数を理解している。
10週 触媒機構[9-12]:酵素反応の定量的な取扱いを含め,酵素の触媒機構について学ぶ。 動力学定数を図上で求める方法を理解し,算出できる。
11週 触媒機構[9-12]:酵素反応の定量的な取扱いを含め,酵素の触媒機構について学ぶ。 酵素反応の阻害,阻害形式,阻害定数を理解している。
12週 触媒機構[9-12]:酵素反応の定量的な取扱いを含め,酵素の触媒機構について学ぶ。 酵素反応の阻害形式を図上で判別し,阻害定数を算出できる。
13週 利用分野[13-15]:酵素の利用分野,工業的な使用方法について学ぶ。 バイオテクノロジーにおける酵素利用技術の例(三大消化酵素)を説明できる。
14週 利用分野[13-15]:酵素の利用分野,工業的な使用方法について学ぶ。 バイオテクノロジーにおける酵素利用技術の例(三大消化酵素)を説明できる。
15週 利用分野[13-15]:固定化酵素の工業的な使用方法について学ぶ。 固定化酵素の利用技術の例を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。3
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。3
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価課題ポートフォリオ平素の学習状況合計
総合評価割合800010010100
基礎的能力60001001080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000