概要:
構造,鉄筋コンクリート,建築環境,地盤,水環境における各分野の実験を通じて,工学的な感覚を磨き,専門的基礎知識を深める。また,建設関係の実務あるいは研究開発において応用・展開し得る実践的技術,技術的諸問題に対応できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
1クラスを3班に分け,班毎に各分野のテーマに分かれて実験を行なう。さらにテーマによってはチームを作り協働して実験を行なう。以下の授業計画は1班のものである。レポートは,各自で得られたデータを整理して考察し,指示された期日時刻までに提出する。
注意点:
5つの分野の実験において各々評価し,各分野の実験時間数に応じて総合的に評価する。ただし,各分野の評価は,JABEE基準1(2)における(d)(3)専門的知識を20点,応用する能力を10点,(i)チームで仕事をするための能力を10点,レポートなどを60点で評価し,各評価項目における各分野の平均が6割以上であることが単位修得の条件である。技術者が身につけるべき専門基礎として,上記の到達目標1~7に対する理解と協働の程度を評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
説明[1]:(全員)各テーマの目的,留意事項,レポート提出方法等を説明する。 |
各テーマの目的が理解でき,留意事項,レポート提出方法等を確認する。
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2週 |
構造実験[2-5]:(班毎)全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,耐震構造と免震構造の違いを2次元振動台を使用した振動模型実験を行って学ぶ。 |
全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,振動実験より耐震構造・免震構造の振動応答量の違いを理解できる。
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3週 |
構造実験[2-5]:(班毎)全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,耐震構造と免震構造の違いを2次元振動台を使用した振動模型実験を行って学ぶ。 |
全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,振動実験より耐震構造・免震構造の振動応答量の違いを理解できる。
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4週 |
構造実験[2-5]:(班毎)全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,耐震構造と免震構造の違いを2次元振動台を使用した振動模型実験を行って学ぶ。 |
全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,振動実験より耐震構造・免震構造の振動応答量の違いを理解できる。
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5週 |
構造実験[2-5]:(班毎)全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,耐震構造と免震構造の違いを2次元振動台を使用した振動模型実験を行って学ぶ。 |
全塑性モーメントでの崩壊を想定したはりの極限荷重の計算と載荷実験,振動実験より耐震構造・免震構造の振動応答量の違いを理解できる。
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6週 |
RC実験[6-9]:(班毎)RCはりの載荷実験により曲げ特性とせん断特性を学ぶ。 |
RCはり試験体の製作(鉄筋組立,ひずみゲージ貼付,コンクリート打設等)を実行できる。
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7週 |
RC実験[6-9]:(班毎)RCはりの載荷実験により曲げ特性とせん断特性を学ぶ。 |
ひび割れ発生荷重や曲げ耐力、せん断耐力を予測する計算方法を理解できる。
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8週 |
RC実験[6-9]:(班毎)RCはりの載荷実験により曲げ特性とせん断特性を学ぶ。 |
RCはりの載荷試験結果と予測計算結果を比較検討し、曲げ特性とせん断特性を理解する。
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2ndQ |
9週 |
RC実験[6-9]:(班毎)RCはりの載荷実験により曲げ特性とせん断特性を学ぶ。 |
RCはりの載荷試験を実施し,耐力やたわみ、ひずみの計測が実行できる。
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10週 |
水環境実験[10-11]:(班毎)校内池の水質調査方法を学ぶ。 |
水質調査方法が理解できる。
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11週 |
水環境実験[10-11]:(班毎)校内池の水質調査方法を学ぶ。 |
校内池の水質が考察ができる。
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12週 |
水環境実験[12]:(班毎)中和滴定のpH計算方法を学ぶ。 |
中和滴定のpH計算の方法が理解できる。
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13週 |
水環境実験[13]:(班毎)汚濁負荷量の計算方法を学ぶ。 |
汚濁負荷量の計算方法が理解できる
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14週 |
まとめ[14-15]:(全員)前学期の各実験のまとめを行う。 |
前学期の各実験のまとめができる。
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15週 |
まとめ[14-15]:(全員)前学期の各実験のまとめを行う。 |
前学期の各実験のまとめができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
環境実験[16]:(全員)環境実験の概要説明と下水量計算の方法を学ぶ。 |
分流式下水道のしくみが理解でき、下水道設計における下水量の計算ができる。
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2週 |
建築環境実験[17]:(全員)建築環境実験の概要説明と実験に用いる計測システムの製作方法を学ぶ。 |
熱的快適性を理解し、実験に用いる計測システムの製作ができる。
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3週 |
地盤実験[18]:(全員)地盤工学における模型実験の説明と土被り圧・液状化発生水平震度の計算方法を学ぶ。 |
水平震度と液状化発生の関係を理解でき、地震時に発生する地盤内応力の簡易計算ができる。
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4週 |
地盤実験[19]:(班毎)液状化発生を遠心力模型実験で確認する。 |
遠心力模型実験で液状化発生のしくみを理解できる。
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5週 |
地盤実験[20]:(班毎)遠心力模型実験のデータ整理を行い、計算値と比較する。 |
遠心力模型実験のデータ整理ができ、地震時に発生する地盤内応力の簡易計算結果と比較検討ができる。
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6週 |
建築環境実験[21]:(班毎)熱的快適性を実験により確認する。 |
室内の熱的快適性が理解できる。
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7週 |
建築環境実験[22]:(班毎)熱的快適性の実験データを整理し、考察する。 |
室内の熱的快適性の実験データを整理でき、考察できる。
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8週 |
水環境実験[23]:(班毎)活性汚泥処理実験で基質消費速度を確認し、顕微鏡で微生物を観察する。 |
活性汚泥処理法のしくみが理解できる。
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4thQ |
9週 |
水環境実験[24]:(班毎)下水処理施設の設計計算の方法を学ぶ。 |
下水処理施設の基本的な設計計算ができる。
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10週 |
水環境実験[25]:(全員)活性汚泥処理実験の水質分析とデータ整理を行い、考察する。チーム力の自己評価を行う。 |
活性汚泥処理実験の水質分析ができ、データ整理と考察ができる。
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11週 |
建築環境実験[26]:(全員)熱的快適性に関する実験の分析とチーム力の自己評価を行う。 |
熱的快適性に関する実験の分析ができる。
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12週 |
地盤実験[27]:(全員)地盤材料の違いについて比較検討する。チーム力の自己評価を行う。 |
遠心力模型実験での地盤材料の違いについて比較検討する。
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13週 |
まとめ[28-30]:各実験のまとめを行う。 |
各実験のまとめができる。
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14週 |
まとめ[28-30]:各実験のまとめを行う。 |
各実験のまとめができる。
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15週 |
まとめ[28-30]:各実験のまとめを行う。 |
各実験のまとめができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,後1,後2,後3,後4 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,後1,後2,後3,後4 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,後1,後2,後3,後4 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,後1,後2,後3,後4 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,後1,後2,後3,後4 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 建設系分野【実験・実習能力】 | 建設系【実験実習】 | コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | |
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | |
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9 |
各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9 |
DO、BODに関する実験について理解し、実験ができる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5 |
pHに関する実験について理解し、実験ができる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5 |
建築系分野【実験・実習能力】 | 建築系【実験実習】 | 実験の目的と方法を説明できる。 | 4 | |
建築を取巻く環境(例えば音、光、温度、湿度、振動など)を実験により把握できる。 | 4 | |
実験結果を整理し、考察できる。 | 4 | |