構造力学III

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 構造力学III
科目番号 0024 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:嵯峨・武田・原・勇「構造力学Ⅰ」,「構造力学Ⅱ」(コロナ社)
担当教員 小田 憲史

到達目標

【到達目標】
1.モールの定理が理解でき,簡単な静定構造物の変形が計算できる。
2.エネルギーの基礎概念が理解でき,構造物のひずみエネルギーを求めることができる。
3.仮想仕事の原理が理解でき,簡単な静定・不静定構造物の変形や応力が計算できる。
4.たわみ角法が理解でき,不静定構造物の応力が計算できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1偏心圧縮荷重が作用する任意形状の柱断面の核や、長柱の弾性座屈荷重が計算でき、境界条件と座屈荷重の関係が説明できる。偏心圧縮荷重が作用する矩形・円形の柱断面の核や、長柱の弾性座屈荷重が計算できる。偏心圧縮荷重が作用する矩形・円形の柱断面の核や、長柱の弾性座屈荷重が計算できない。
評価項目2仕事の原理が説明でき、仮想仕事の原理、カスチリアノの定理を使って静定構造、不静定構造の変形と応力が計算できる。仮想仕事の原理、カスチリアノの定理を使って静定構造の変形が計算できる。仮想仕事の原理、カスチリアノの定理を使って静定構造の変形が計算できない。
評価項目3たわみ角法を使って節点の移動が生じる不静定ラーメンの反力・応力が計算でき、応力度が書ける。たわみ角法を使って節点の移動が生じない不静定構造の反力・応力が計算でき、応力度が書ける。たわみ角法を使って節点の移動が生じない不静定構造の反力・応力が計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
構造力学は,土木・建築構造物の構造設計や他のいくつかの教科の基礎となる科目である。2学年の構造力学Ⅰ,3学年の構造力学Ⅱで習得した知識をもとに,エネルギー原理やたわみ角法を理解することにより,建設技術者としての専門的基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
静定構造の断面応力度、部材の変形や座屈に関する理論と解析法、さらに不静定構造の解法である三連モーメント法、たわみ角法および仕事とエネルギーの概念と仮想仕事の原理について学習し、演習問題をグループに別れ教え合いながら解くことにより理解する。
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均、学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお、後学期中間の評価は前学期中間、前学期末、後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 断面の応力度[1]:はりや柱断面の内部に生じる応力度の求め方を復習する。 軸方向力、曲げモーメントおよびせん断力によって断面内に生じる応力度の求め方が理解できる。
2週 材の変形[2-4]:部材の変形を微分方程式より求める方法の復習をする。さらに、モールの定理による求め方を学習する。 部材の変形を微分方程式により求めることができる。
3週 部材の変形[2-4]:曲げモーメントよる部材の変形をモールの定理による求め方を学習する。 曲げモーメントよる部材の変形をモールの定理により求める方法が理解できる。
4週 部材の変形[2-4]:軸力,曲げモーメントおよびせん断力による部材の変形の求め方を学習する。 部材の変形をモールの定理により求めることができる。
5週 ]:長柱,短柱,座屈の概念を学習する。 断面の核を求め、図示することができる。
6週 圧縮材の座屈[5-7]:長柱,短柱,座屈の概念を学習する。 長柱の座屈荷重の求め方を理解することができる。
7週 圧縮材の座屈[5-7]:長柱,短柱,座屈の概念を学習する。 支持条件の違いによる長柱の座屈荷重を求めることができる。
8週 不静定構造物[8-9]:安定・不安定構造物及び静定・不静定構造物の判別法を学習する。 構造物の安定・不安定、静定・不静定の判別と不静定次数の求め方を理解する。
2ndQ
9週 不静定構造物[8-9]:安定・不安定構造物及び静定・不静定構造物の判別法を学習する。 任意構造物の安定・不安定、静定・不静定の判別と不静定次数の求めることができる。
10週 不静定構造物の解法[10-13]:三連モーメントの定理による不静定構造物の解法を学習する。 三連モーメントの定理による不静定構造物の解法を理解することができる。
11週 不静定構造物の解法[10-13]:三連モーメントの定理による不静定構造物の解法を学習する。 2径間連続梁を三連モーメントの定理により解くことができる。
12週 不静定構造物の解法[10-13]:三連モーメントの定理による不静定構造物の解法を学習する。 3径間連続梁を三連モーメントの定理により解くことができる。
13週 不静定構造物の解法[10-13]:三連モーメントの定理による不静定構造物の解法を学習する。 固定端を有する連続梁を三連モーメントの定理により解くことができる。
14週 たわみ角法[14-19]:たわみ角法を学習し,不静定ばり,不静定ラーメンの解法を学ぶ。 たわみ角法による不静定構造の解法を理解することができる。
15週 たわみ角法[14-19]:たわみ角法を学習し,不静定ばり,不静定ラーメンの解法を学ぶ。 不静定ばりをたわみ角法により解くことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 たわみ角法[14-19]:たわみ角法を学習し,不静定ばり,不静定ラーメンの解法を学ぶ。 不静定ラーメンをたわみ角法により解くことができる。
2週 たわみ角法[14-19]:たわみ角法を学習し,不静定ばり,不静定ラーメンの解法を学ぶ。 部材回転角を有する構造のたわみ角法による解法が理解できる。
3週 たわみ角法[14-19]:たわみ角法を学習し,不静定ばり,不静定ラーメンの解法を学ぶ。 部材回転角を有する構造のたわみ角法による解法が理解できる。
4週 たわみ角法[14-19]:たわみ角法を学習し,不静定ばり,不静定ラーメンの解法を学ぶ。 部材回転角を有する構造のたわみ角法による解法が理解できる。
5週 仕事に関する原理[20-22]:構造物の解法の基本となる仕事とエネルギーの概念および求め方について学習する。 外力のなす仕事と構造物に生じるひずみエネルギーの求め方が理解できる。
6週 仕事に関する原理[20-22]:構造物の解法の基本となる仕事とエネルギーの概念および求め方について学習する。 外力のなす仕事と構造物に生じるひずみエネルギーの求め方が理解することができる。
7週 仕事に関する原理[20-22]:構造物の解法の基本となる仕事とエネルギーの概念および求め方について学習する。 各応力により生じるひずみエネルギーを求めることができる。
8週 仮想仕事の原理[23-24]:構造物の解法の基本となる仮想仕事の原理について学習する。 仮想仕事の原理とその原理より変形を求める方法を理解することができる。
4thQ
9週 仮想仕事の原理[23-24]:構造物の解法の基本となる仮想仕事の原理について学習する。 静定構造の変形を仮想仕事の原理を使って求めることができる。
10週 カスチリアーノの定理[25-27]:カスチリアーノの定理、最小仕事の原理について学習する。 カスチリアーノの定理とその原理より変形を求める方法を理解することができる。
11週 最小仕事の原理[25-27]:カスチリアーノ定理,最小仕事の原理について学習する。 静定構造の変形をカスチリアーノの定理を使って求めることができる。
12週 最小仕事の原理[25-27]:カスチリアーノの定理、最小仕事の原理について学習する。 最小仕事の原理を使って支点反力を求めることができる。
13週 相反定理[28]:ベティ、マックスウェルの相反定理について学習する。 相反定理を使って変形や影響線を求めることができる。
14週 不静定構造の解法[29-30]:仮想仕事の原理,カスチリアノの定理などを使い不静定構造物の解き方について学習する。 仮想仕事の原理,カスチリアノの定理などを使い不静定構造物を解くことができる。
15週 不静定構造の解法[29-30]:仮想仕事の原理,カスチリアノの定理などを使い不静定構造物の解き方について学習する。 仮想仕事の原理,カスチリアノの定理などを使い不静定構造物を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力2000001030
専門的能力3000002050
分野横断的能力1000001020