建築計画I

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 建築計画I
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市デザイン工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:第3版コンパクト建築設計資料集成(日本建築学会) 参考書:配布プリント
担当教員 北山 めぐみ

到達目標

1.図面表記、寸法体系、空間と人間の関連性の基礎的事項を理解し、建築の基本図面を読むことができる。
2.戦後から現代までの住宅建築における計画の変遷を説明することができる。
3.設計資料を適切に活用し、建築設計に取り組むことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1図面表記、寸法体系、空間と人間の関連性の基礎的事項を理解し、建築の基本図面を読むことができ、その特徴を説明することができる。図面表記、寸法体系、空間と人間の関連性の基礎的事項を理解し、建築の基本図面を読むことができる。図面表記、寸法体系、空間と人間の関連性の基礎的事項は理解できるが、建築の基本図面を読むことができない。
評価項目2戦後から現代までの住宅建築における計画の変遷を、社会的背景との関連性から説明することができる。戦後から現代までの住宅建築における計画の変遷を説明することができる。戦後から現代までの住宅建築における計画の変遷を説明することができない。
評価項目3設計資料を適切に活用し、社会的課題に対応した建築設計としてまとめることができる。設計資料を適切に活用し、建築設計に取り組むことができる。設計資料を適切に活用し、建築設計に取り組むことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちの身のまわりにある住宅や、さまざまな建築物,町に興味・関心を持ち,そこで暮らす生活の営みや自然環境などを工学的にとらえる力を身につける。そして,建築設計を実践できるさまざまな知識や技術などについて理解を深め,自ら建築設計創造のできる能力を養う。
授業の進め方・方法:
本授業では、①講義およびミニワークにより建築設計に必要な知識を学んだ上で(理論の教授)、②建築設計課題に取り組むことで、知識の定着及び活用を図る(実践による知識の定着・活用)ことを目指す。予習として、授業範囲の教科書を通読すること。また、一つでも多く実際の作品を数多く見ることを推奨する。
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・小テスト・プレゼンテーション等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期末の成績は、中間と期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 建築を計画する際に建築士が考慮すべき点について、ワークをもとに考える。 建築を計画するとはどういうことか、また、設計する際に考慮すべき点を、実例を持って説明できる。
2週 建築設計のプロセス、設計時に用いる表現方法、建築設計図書について学ぶ。建築設計課題の説明を行う。 建築設計のプロセス、及び必要な建築設計図書について説明できる。
3週 空間における人間の行動・心理に関する理論について学ぶ。 空間における人間の行動・心理に関する理論について説明できる。
4週 黄金比、モジュロール、畳によるグリッドプランニングなど、寸法体系について学ぶ。 設計に必要な様々な寸法体系について説明できる。
5週 個の場面、住まいの場面、複数の人がいる場面について、実際に実測を行うことから必要な寸法やスペースを検討する。 様々な場面における適切な寸法やスペースを説明できる。
6週 近世(農家・町家・武家住宅)から戦前における住宅計画の変遷について学ぶ。 地域・職業的特性による近世の住宅の分類と、戦前までの住宅計画の変遷を説明できる。
7週 食寝分離や就寝分離等の社会的要請に基づく戦後の住宅計画について学ぶ。 戦後における住宅計画の基本的事項を説明することができる。
8週 戦後から現在までの住宅計画の変遷を学び、現代の住宅における課題について検討する。 戦後から現在までの住宅計画の変遷を社会的背景とあわせて説明できる。
4thQ
9週 建築設計課題のエスキース(中間チェックを行う)。 授業で学んだ建築設計手法を用いてエスキースができる。
10週 集合住宅計画の歴史的変遷について学び、設計事例の分析を行う。 集合住宅の歴史的変遷について、設計事例を用いて説明できる。
11週 集合住宅計画における住戸・住棟・団地計画について学ぶ。 住戸・住棟・団地計画について、図を用いて説明できる。
12週 コーポラティブハウス、コレクティブハウス、スケルトンインフィルなど、社会的要請に対応した集合住宅の計画を学ぶ。 社会的要請に対応した集合住宅の計画について説明できる。
13週 建築設計課題のエスキース 授業で学んだ内容(エスキース方法、図面表記、寸法体系、計画手法等)を踏まえて簡単な建築物の設計ができる。
14週 建築設計課題のエスキース 授業で学んだ内容(エスキース方法、図面表記、寸法体系、計画手法等)を踏まえて簡単な建築物の設計ができる。
15週 建築設計課題のプレゼンテーション 自ら設計した建築物について、概要やコンセプト、その計画の魅力を第三者に伝えることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史モデュールについて説明できる。3後4
建築設計に関わる基本的な家具をはじめとする住設備機器などの寸法を知っている。2後5
居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。3後6,後7,後8
建築計画・設計の手法一般について説明できる。2後1,後2
計画の立案ができる。1後2,後9,後13,後14,後15
企画の手法について理解できる。2後2,後9,後13,後14,後15
動線について説明できる。2後2,後9,後13,後14,後15
ゾーニングについて説明できる。2後2,後9,後13,後14,後15
都市と農村の計画について説明できる。1後15
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。1後15
現代におけるコミュニティの役割について説明できる。2後8,後11,後12
参加協働によるコミュニティ開発について説明できる。2後8,後11,後12
設計・製図与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。3後9,後13,後14
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。3後9,後13,後14
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。2後9,後13,後14
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。2後9,後13,後14
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。2後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ提出物合計
総合評価割合602000020100
基礎的能力0000000
専門的能力602000020100
分野横断的能力0000000