数学概論A

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数学概論A
科目番号 1007 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市デザイン工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:田代嘉宏他「新編 高専の数学1」(森北出版),田代嘉宏他「新編 高専の数学2」(森北出版),田代嘉宏他「新編 高専の数学3」(森北出版)
担当教員 土井 克則

到達目標

1.二階微分方程式を解くことができる
2.行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる
3.微分積分および線形代数に関する大学編入試験相当の問題を解くことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1二階微分方程式に関する応用問題を解くことができる二階微分方程式を解くことができる二階微分方程式を解くことができない
評価項目2行列の固有値と固有ベクトルに関する応用問題を解くことができる行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる行列の固有値と固有ベクトルを求めることができない
評価項目3微分積分および線形代数に関する大学編入試験相当の問題を解くことができる微分積分および線形代数に関する基本的な問題を解くことができる微分積分および線形代数に関する基本的な問題を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

JABEE新基準1(2) (c) 説明 閉じる
JABEE新基準1(2) (d) 説明 閉じる
学習・教育到達目標 2(B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 二階微分方程式,行列(固有値・固有ベクトルと対角化の基本)について学んだ後,専攻科入学試験や大学編入試験問題などの演習を通して,1年生から4年生前学期までに学習した数学の内容を総復習しながら数学の実力を向上させる。
授業の進め方・方法:
原則として講義形式で行う.適宜,小テストやレポート課題を課す.
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学年の評価は後学期中間と学年の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 二階微分方程式 [1] 斉次二階微分方程式の解法を理解する
2週 二階微分方程式 [2] 斉次二階微分方程式を解くことができる
3週 二階微分方程式 [3] 非斉次二階微分方程式を解くことができる
4週 固有値・固有ベクトル [1] 固有値・固有ベクトルの求め方を理解する
5週 固有値・固有ベクトル [2] 固有値・固有ベクトルを求めることができる
6週 行列の対角化 [1] 行列の対角化の方法を理解する
7週 行列の対角化 [2] 行列を対角化することができる
8週 複素数 複素数に関する基本的な問題を解くことができる
4thQ
9週 空間ベクトル 空間ベクトルに関する基本的な問題を解くことができる
10週 行列,行列式,線形変換[1] 行列,行列式,線形変換に関する基本的な問題の解法を理解する
11週 行列,行列式,線形変換[2] 行列,行列式,線形変換に関する基本的な問題を解くことができる
12週 極限,テイラー展開 極限,テイラー展開に関する基本的な問題を解くことができる
13週 微分,偏微分,関数の極値 微分,偏微分,関数の極値に関する基本的な問題を解くことができる
14週 積分,重積分 [1] 積分,重積分に関する基本的な問題の解法を理解する
15週 積分,重積分 [2] 積分,重積分に関する基本的な問題を解くことができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3後8
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
1元連立1次不等式を解くことができる。3
基本的な2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。2
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。2
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3後12
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3後12
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後12
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後12
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3後9
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後9
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3後9
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3後9
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3後9
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2後10,後11
行列の和・差・数との積の計算ができる。3後10,後11
行列の積の計算ができる。3後10,後11
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後10,後11
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後10,後11
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2後10,後11
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後10,後11
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後10,後11
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後12
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後13
導関数の定義を理解している。2後13
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3後13
合成関数の導関数を求めることができる。3後13
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3後13
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3後13
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3後13
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3後13
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。2後13
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3後13
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3後13
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2後14,後15
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後14,後15
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。2後14,後15
微積分の基本定理を理解している。2後14,後15
定積分の基本的な計算ができる。3後14,後15
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。3後14,後15
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後14,後15
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後14,後15
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後14,後15
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後14,後15
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2後13
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3後13
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後13
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後13
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後13
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2後14,後15
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3後14,後15
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後14,後15
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後14,後15
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2後1,後2,後3
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後1,後2,後3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後1,後2,後3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後1,後2,後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000