建築一般構造

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築一般構造
科目番号 1019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市デザイン工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:今村仁美・田中美都「やさしい建築一般構造」(学芸出版社) 参考書:日本建築学会編「構造用教材」(日本建築学会)
担当教員 池田 雄一

到達目標

1.建築の専門知識に必要な用語が判る。
2.建築物の主体構造や各部位の構成が理解できる。
3.各部構造の納まりが理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建築の専門知識に必要な用語が理解でき、説明出来る。建築の専門知識に必要な用語が判る。建築の専門知識に必要な用語が判らない。
評価項目2建築物の主体構造や各部位の構成が理解でき、説明出来る。建築物の主体構造や各部位の構成が理解できる。建築物の主体構造や各部位の構成が理解できない。
評価項目3各部構造の納まりが理解でき、説明出来る。各部構造の納まりが理解できる。各部構造の納まりが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE新基準1(2) (d) 説明 閉じる
学習・教育到達目標 2(B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築の導入科目として,建築物の主体構造(木構造,鋼構造など)のしくみを理解し,制振,免震構造などの最新構法の知識を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った予習課題を事前に行い、授業では写真・映像等を用いて重要なポイントを押さえることで、理解を深め、建築構造の知識を確かなものにしていく。
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期末の成績は,中間と期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンスと建築一般構造を学ぶ意義について 木材や木造建築物の種類や現況を理解する
2週 木材の特徴・木材の性質・比重と強度・木質材料・木構造の特徴と構造形式について学ぶ 木材の特徴・木材の性質・比重と強度・木質材料・木構造の特徴と構造形式を説明できる
3週 在来工法:基礎、地業・軸組・柱頭柱脚金物の設置基準について学ぶ 在来工法の基礎、地業・軸組・の種類と役割が説明できる
4週 在来工法:小屋組・床組・階段・接合部について学ぶ 在来工法の小屋組・床組・階段・接合部について部材名称と役割が説明できる
5週 木構造についての総括を行う 木構造に対する知識を再度復習し、前週までの理解を深める
6週 鉄筋コンクリート造-1 鉄筋コンクリート造のしくみ、コンクリート、鉄筋
7週 鉄筋コンクリート造-2 鉄筋コンクリート造の耐震設計、地震被害
8週 地盤、基礎について-1 土の種類、液状化について学ぶ
2ndQ
9週 地盤、基礎について-2 地盤調査、基礎の種類(杭基礎・直接基礎)
10週 荷重・外力について 固定荷重・積載荷重・積雪荷重
11週 風荷重・地震荷重-1 風荷重について学ぶ
12週 風荷重・地震荷重-2 地震被害の歴史、耐震設計の変遷
13週 新しい耐震設計技術 免震構造・制振構造について
14週 鉄骨造-1 鋼材の性質、構造形式と特徴について学ぶ
15週 鉄骨造-2、その他構造(RC造、SRC造) 接合方法および各部の構成について学ぶ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。2
建築材料の特徴・分類を説明できる。2
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。2
木材の種類について説明できる。2
種類と用途について説明できる。2
構造と組織について理解している。2
木材の成長と伐採・製材について説明できる。1
物理的性質について説明できる。2
傷(節など)について説明できる。1
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。2
耐火性について説明できる。1
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。1
セメント・コンクリートの歴史について理解している。1前7,前12
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。1
セメントの化学成分や組成について理解している。2
セメントの物理的性質について理解している。2
セメントの種類・特徴について説明できる。2
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。2
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。2
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。1
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。2
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。2
応力とひずみの関係について説明できる。2
弾性係数の意味について説明できる。2
クリープ現象と構造物に対する影響について理解している。2
乾燥収縮について理解している。2
中性化現象と鉄筋の腐食の関係について説明できる。2
凍害現象と抑制方法について説明できる。2
塩害現象と抑制方法について説明できる。2
アルカリ骨材反応現象と抑制方法について説明できる。2
耐火性(高強度のコンクリートでの爆裂防止も含む)について理解している。2
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。1
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。1
製鉄の歴史について理解している。1
鋼材の製造方法について説明できる。1
鋼材の組織・組成について理解している。1
鋼材の性質について説明できる。2
鋼材の腐食と抑制方法について説明できる。1
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。2
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。2
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。1
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。1
ガラスの製法、種類をあげることができる。1
断熱材料の熱的性質、種類について理解している。2
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。1
2次製品壁材(たとえばALC、コンクリートプレキャスト板など)の種類と性質について理解している。1
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。1
左官材料(モルタル、しっくいなど)の特徴と施工方法について理解している。1
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。1
構造建築構造の成り立ちを説明できる。2
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。2
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。2
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。2
はりに作用する外力としての荷重の種類を理解している。2
ラーメンやその種類について説明できる。2
木構造の特徴・構造形式について説明できる。3
木材の種類・性質について説明することが出来る。3
木材の接合について説明できる。3
外部および内部の仕上げについて説明できる。2
木造枠組み壁構法について説明できる。3
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。2
S造の特徴・構造形式について説明できる。1
鋼と鋼材の性質について説明できる。2
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。2
継手の設計・計算ができる。1
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。2
鉄筋材料の種類・性質について説明できる。1
コンクリート材料の種類・性質について説明できる。1
地球の構造と地震発生機構について説明できる1
マグニチュードの概念と震度階について説明できる。1
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。1
地震による構造物の被害と対策について説明できる。1
施工・法規掘削・根切りについて理解している。1
山留め壁・支保工について理解している。1
基礎の種類(直接・各種杭(既成コンクリート杭・鋼杭・場所打ちコンクリート杭)など)および特徴について説明できる。1
鉄筋材料種類・性質について説明できる。1
鉄筋の加工について説明できる。1
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。2
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。2
せき板の存置期間について説明できる。2
支保工の存置期間について説明できる。2
コンクリートの材料について説明できる。2
養生の必要性について説明できる。2
構造用鋼材の種類・性質について説明できる。1
現場組立て(建方)方法、工法について説明できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題・小テスト合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力0000000
専門的能力60000040100
分野横断的能力0000000