電気電子回路工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気電子回路工学
科目番号 7022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電気工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:2019年版 電験3種過去問題集(電気書院)
担当教員 谷本 壮

到達目標

1. 各種直流・交流回路に対する各部電圧・電流・電力等について解析できる。
2. 各種直流・交流回路の過渡現象を解析できる。
3. バンド理論を用いてトランジスタの動作原理について検討できる。
4. トランジスタの基本回路の動作を理解し,動作量について解析できる。
5. 演算増幅器の動作特性を理解し,各種応用回路の動作について評価できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的な直流・交流回路に対する各部電圧,電流,電力及び過渡現象について理解し応用回路について解析できる。各種基本的な直流・交流回路に対する各部電圧,電流,電力及び過渡現象について解析できる。各種基本的な直流・交流回路に対する各部電圧,電流,電力及び過渡現象について解析できない。
評価項目2バンド理論を用い各種半導体の特性,ダイオードの特性及びトランジスタの動作原理について物性的に説明できる。バンド理論を用い各種半導体の特性及びダイオードの特性について説明できる。バンド理論を用い各種半導体の特性及びダイオードの特性について説明できない。
評価項目3トランジスタの基本回路の動作,動作量及び演算増幅器の動作特性について理解し,各種応用回路の動作について解析できる。トランジスタの基本回路の動作,動作量及び演算増幅器の動作特性について解析できる。トランジスタの基本回路の動作,動作量及び演算増幅器の動作特性について解析できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 電気電子工学の基礎科目である電気回路と電子回路を取り上げ,講義や演習を通して復習し,より確かな基礎を固めることを目的とする。電気回路では複雑な電気回路の解析手法を身につけることに重点を置く。電子回路では電子物性とトランジスタの動作原理を学ぶとともに各電子回路の動作原理の理解を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
解析手法等の復習を兼ねた講義を行う。講義内容と関連のある演習を行い内容を理解する。わからないところがあれば質問し理解する。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 回路解析の諸定理:キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,網目電流法,節点電位法等について演習を通して学ぶ。 キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,網目電流法,節点電位法等を用い計算でき,説明することができる。
2週 回路解析の諸定理:キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,網目電流法,節点電位法等について演習を通して学ぶ。 キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,網目電流法,節点電位法等を用い計算でき,説明することができる。
3週 回路解析の諸定理:キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,網目電流法,節点電位法等について演習を通して学ぶ。 キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,テブナンの定理,網目電流法,節点電位法等を用い計算でき,説明することができる。
4週 共振回路:共振回路について演習を通して学ぶ。 共振回路について計算でき,説明することができる。
5週 結合回路:結合回路について演習を通して学ぶ。 結合回路について計算でき,説明することができる。
6週 三相交流回路:三相交流回路の計算手法について演習を通して学ぶ。 三相交流回路について計算でき,説明することができる。
7週 二端子対回路:二端子対回路のマトリクス表示および計算手法について学ぶ。 二端子対回路について計算でき,説明できる。
8週 過渡現象:直流の過渡現象について演習を通して学ぶ。 直流の過渡現象について計算でき,説明できる。
4thQ
9週 トランジスタの種類と動作原理:半導体の特性および構造,ダイオードの特性および構造について演習を通して学ぶ。。 半導体の特性および構造,ダイオードの特性および構造について説明できる。
10週 トランジスタの種類と動作原理:各種トランジスタの構造と動作原理について演習を通して学ぶ。 各種トランジスタの構造と動作原理について説明できる。
11週 トランジスタ増幅回路:直流バイアス回路の特性およびトランジスタの等価回路について演習を通して学ぶ。。 直流バイアス回路の特性およびトランジスタの等価回路について説明できる。
12週 トランジスタ増幅回路:CR結合増幅回路,負帰還増幅回路について演習を通して学ぶ。 CR結合増幅回路,負帰還増幅回路について等価回路を用いた計算ができ,各回路の特性について説明できる。
13週 トランジスタ増幅回路:CR結合増幅回路,負帰還増幅回路について演習を通して学ぶ。 CR結合増幅回路,負帰還増幅回路について等価回路を用いた計算ができ,各回路の特性について説明できる。
14週 演算増幅回路:理想演算増幅器の特性を学び,理想演算増幅器を用いた回路について演習を通して学ぶ。 演算増幅器の特性について説明でき,理想演算増幅器を用いた回路について計算できる。
15週 演算増幅回路:理想演算増幅器を用いた各回路について演習を通して学ぶ。 理想演算増幅器を用いた回路について計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3後1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14,後15
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。2後1,後2,後3,後8,後11
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。2後1,後2,後3,後8,後11
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2後1,後2,後3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2後1,後2,後3,後6
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2後1,後2,後3,後6
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3後1,後2,後3,後6
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後12,後13
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後12,後13,後14,後15
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後12,後13,後14,後15
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3後4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。3後5
理想変成器を説明できる。3後5
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3後1,後2,後3,後6,後12,後13
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3後8
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3後8
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。2後1,後2,後3
網目電流法を用いて回路の計算ができる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後12,後13,後14,後15
節点電位法を用いて回路の計算ができる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後12,後13,後14,後15
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。2後1,後2,後3
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。2後9
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。2後10
FETの特徴と等価回路を説明できる。2後10
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。2後12,後13,後14,後15
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。2後11,後12,後13
演算増幅器の特性を説明できる。2後14,後15
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。2後14,後15
電子工学結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。1後9,後10
真性半導体と不純物半導体を説明できる。2後9,後10
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。2後9,後10
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。2後9,後10
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。3後6
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。3後6
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。3後6

評価割合

試験平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000