概要:
いま注目されている新エネルギーの内容や流れを紹介し,次にエネルギー変換の基礎となる電気磁気学や熱力学の主要部分を解説し,最後にエネルギー変換の代表例として火力発電所の蒸気プラントなどを取り上げ,実際的な応用例を学習することにより,エネルギー変換の全般的知識を習得する。
授業の進め方・方法:
本科目は機械工学の基礎科目となる熱力学(本科4年)・エネルギー工学(本科5年)や流体力学(専攻科1年),電気工学における電気機器(本科3年),エネルギー環境論(本科4年),およびパワーエレクトロニクス(本科5年)などが総合された科目である。それぞれの知識の習得が十分でない者は参考図書などを利用し不足を補うこと。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
新エネルギー技術[1-2]:エネルギー利用と環境問題。太陽エネルギーの利用。風力エネルギーの利用。水素エネルギーと燃料電池。 |
エネルギー利用と環境問題について説明ができる。
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2週 |
新エネルギー技術[1-2]:エネルギー利用と環境問題。太陽エネルギーの利用。風力エネルギーの利用。水素エネルギーと燃料電池。 |
太陽エネルギーの利用や風力エネルギーの利用,水素エネルギーの利用について説明ができる。
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3週 |
機械―電気エネルギー変換[3-4]:電磁エネルギー変換の基礎と応用および演習 |
電磁エネルギー変換の基礎について説明ができる。
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4週 |
機械―電気エネルギー変換[3-4]:電磁エネルギー変換の基礎と応用および演習 |
電磁エネルギー変換の応用について説明できる。
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5週 |
基礎パワーエレクトロニクス[5-7]:整流回路,チョッパ,インバータの原理と応用および演習 |
電力変換と整流回路について説明ができる。
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6週 |
基礎パワーエレクトロニクス[5-7]:整流回路,チョッパ,インバータの原理と応用および演習 |
各種チョッパ回路について説明ができる。
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7週 |
基礎パワーエレクトロニクス[5-7]:整流回路,チョッパ,インバータの原理と応用および演習 |
インバータ回路について説明ができる。
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8週 |
エネルギー変換と効率[8-11]:エネルギー変換の形態。熱力学の基礎知識(基本法則,状態量)。系と仕事。サイクルと効率。演習。 |
熱力学の基礎について説明ができる。
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2ndQ |
9週 |
エネルギー変換と効率[8-11]:エネルギー変換の形態。熱力学の基礎知識(基本法則,状態量)。系と仕事。サイクルと効率。演習。 |
系と仕事について説明ができる。
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10週 |
エネルギー変換と効率[8-11]:エネルギー変換の形態。熱力学の基礎知識(基本法則,状態量)。系と仕事。サイクルと効率。演習。 |
サイクルと効率について説明ができる。
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11週 |
エネルギー変換と効率[8-11]:エネルギー変換の形態。熱力学の基礎知識(基本法則,状態量)。系と仕事。サイクルと効率。演習。 |
熱力学の基礎に関する演習問題が解ける。
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12週 |
火力発電所におけるエネルギー変換[12-15]:火力発電所の概要。蒸気の性質と蒸気表・蒸気線図。ランキンサイクルとサイクル効率。再生サイクルと再熱サイクル。 演習。 |
火力発電所の概要について説明ができる。
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13週 |
火力発電所におけるエネルギー変換[12-15]:火力発電所の概要。蒸気の性質と蒸気表・蒸気線図。ランキンサイクルとサイクル効率。再生サイクルと再熱サイクル。 演習。 |
蒸気の性質と蒸気表・蒸気線図について説明ができる。
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14週 |
火力発電所におけるエネルギー変換[12-15]:火力発電所の概要。蒸気の性質と蒸気表・蒸気線図。ランキンサイクルとサイクル効率。再生サイクルと再熱サイクル。 演習。 |
ランキンサイクルとサイクル効率について説明ができる。
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15週 |
火力発電所におけるエネルギー変換[12-15]:火力発電所の概要。蒸気の性質と蒸気表・蒸気線図。ランキンサイクルとサイクル効率。再生サイクルと再熱サイクル。 演習。 |
再生サイクルと再熱サイクルについて説明ができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系 | 力学 | 仕事の意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前4 |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 3 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 3 | |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
熱流体 | 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 3 | |
熱力学の第一法則を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 3 | |
閉じた系および開いた系が外界にする仕事量をp-V線図で説明できる。 | 3 | |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を状態方程式を用いて説明できる。 | 3 | |
定容比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。 | 3 | |
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。 | 3 | |
等圧変化、等容変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 3 | |
熱力学の第二法則を説明できる。 | 3 | |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率および冷凍機・ヒートポンプの成績係数を計算できる。 | 3 | |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。 | 3 | |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。 | 3 | |
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。 | 3 | |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 3 | |
熱の有効エネルギーを説明できる。 | 3 | |
電気・電子系 | 電力 | 水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 3 | |
火力発電の原理について理解し、火力発電主要設備を説明できる。 | 3 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電主要設備を説明できる。 | 3 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 3 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。 | 2 | |