流体力学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 流体力学
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電気工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:杉山弘・遠藤剛・新井隆景「流体力学」(森北出版) 参考書:八田圭爾・鳥居平和・田口達夫「流体力学の基礎」(日新出版)参考書:日野幹雄「流体力学」(朝倉書店)
担当教員 武内 秀樹

到達目標

1.身近な流体現象を理解し,定性的に検討ができる。
2.ポテンシャル理論を理解し適用限界を考察できる。
3.エネルギー保存則,運動量保存則を適用して問題を解くことできる。
4.実在流体の粘性が流れ現象に及ぼす影響を考察できる。
5.境界層の概念および流れのはく離を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1身近な流体現象を理解し,エネルギー保存則,運動量保存則を適用して応用問題を解くことできる。エネルギー保存則,運動量保存則を適用して基本的な問題を解くことできる。エネルギー保存則,運動量保存則を適用して問題を解くことできない。
評価項目2ポテンシャル理論を理解し適用限界を考察できる。ポテンシャル理論を理解している。ポテンシャル理論を理解していない。
評価項目3実在流体の粘性が流れ現象に及ぼす影響を理解し、基本的な問題が計算できる。実在流体の粘性が流れ現象に及ぼす影響を理解し、基礎方程式を記述できる。実在流体の粘性が流れ現象に及ぼす影響を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (D) 説明 閉じる
JABEE基準1(2) (d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
流体力学は,大型流体機械や航空機などに応用されてその発達に大きく貢献してきました。授業では,初めて流体力学を学ぶ学生を対象として,ニュートン流体の1次元,2次元および軸対称流れを中心に初歩から具体的な流れまで詳述します。また,数学的に記述された現象と実際の現象との対応について実例を挙げて説明します。なお,数式の取扱いが理解の妨げとならないよう数式の誘導については詳しく説明します。
授業の進め方・方法:
毎回の授業は、基本的な事柄を説明した後、課題演習等で理解を深める。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎知識として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.流体の性質[1]:流体モデルと物理的性質 流体モデルと物理的性質を理解し,説明することができる。
2週 2.流れの基礎[2-5]:流体運動,流体粒子の加速度,オイラーの運動方程式,連続の式,流れ関数,流体粒子の変形と回転,渦度 流体運動,流体粒子の加速度について理解し,説明することができる。
3週 2.流れの基礎[2-5]:流体運動,流体粒子の加速度,オイラーの運動方程式,連続の式,流れ関数,流体粒子の変形と回転,渦度 オイラーの運動方程式,連続の式について理解し,説明することができる。
4週 2.流れの基礎[2-5]:流体運動,流体粒子の加速度,オイラーの運動方程式,連続の式,流れ関数,流体粒子の変形と回転,渦度 流体粒子の変形と回転について理解し,説明することができる。
5週 2.流れの基礎[2-5]:流体運動,流体粒子の加速度,オイラーの運動方程式,連続の式,流れ関数,流体粒子の変形と回転,渦度 渦度,流れ関数について理解し,説明することができる。
6週 3.理想流体の流れ [6-9]:循環,速度ポテンシャル,複素速度ポテンシャル 速度ポテンシャルについて理解し,説明することができる。
7週 3.理想流体の流れ [6-9]:循環,速度ポテンシャル,複素速度ポテンシャル 循環,複素速度ポテンシャルについて理解し,説明することができる。
8週 3.理想流体の流れ [6-9]:循環,速度ポテンシャル,複素速度ポテンシャル 簡単な流れの複素速度ポテンシャルを理解し,説明することができる。
4thQ
9週 3.理想流体の流れ [6-9]:循環,速度ポテンシャル,複素速度ポテンシャル 基本的な流れを複素速度ポテンシャルを用いて計算することができる。
10週 4.粘性流体の流れ[10-13]:レイノルズの相似則,粘性流体の応力系,NS方程式,NS方程式の厳密解 粘性流体の応力系について理解し,説明することができる。
11週 4.粘性流体の流れ[10-13]:レイノルズの相似則,粘性流体の応力系,NS方程式,NS方程式の厳密解 NS方程式について理解し,説明することができる。
12週 4.粘性流体の流れ[10-13]:レイノルズの相似則,粘性流体の応力系,NS方程式,NS方程式の厳密解 NS方程式を用いて,簡単な流れの計算をすることができる。
13週 4.粘性流体の流れ[10-13]:レイノルズの相似則,粘性流体の応力系,NS方程式,NS方程式の厳密解 NS方程式を用いて,基本的な流れを計算することができる。
14週 5.境界層流れ[14-15]:境界層方程式,境界層のはく離 境界層のはく離について理解し,説明することができる。
15週 5.境界層流れ[14-15]:境界層方程式,境界層のはく離 境界層方程式について理解し,説明することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3後1
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3後1
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。3後1
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3後1
定常流と非定常流の違いを説明できる。3後2
流線と流管の定義を説明できる。3後2
質量保存則と連続の式を説明できる。3後3
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3後2
オイラーの運動方程式を説明できる。3後3
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3後6
層流と乱流の違いを説明できる。3後15
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3後15
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3後14
流れの中の物体に作用する抗力および揚力について説明できる。3後9
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。3後9
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。3後9

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000