反応工学特論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 反応工学特論
科目番号 8004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 橋本健治「反応工学(改訂版)」(培風館) 参考書: O. Levenspiel, Chemical Reaction Engineering , 3rd. ed., John Wiley & Sons,Inc
担当教員 土居 俊房

到達目標

【到達目標】
1. 酵素反応速度式の導出ができる。
2. 律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出ができる。
3. 循環流れを伴なう反応器(リサイクル反応器)の物質収支の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1酵素反応速度式の導出が正確にできる。酵素反応速度式の導出ができる。酵素反応速度式の導出ができない。
評価項目2律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出が正確にできる。律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出ができる。律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出ができない。
評価項目3循環流れを伴なう反応器(リサイクル反応器)の物質収支の計算が正確にできる。循環流れを伴なう反応器(リサイクル反応器)の物質収支の計算ができる。循環流れを伴なう反応器(リサイクル反応器)の物質収支の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 反応工学は,化学反応や生物反応の速度過程を,物質移動,熱移動などの物理現象を考慮して解析し,その結果に基づいて反応装置を合理的に設計するために必要な基礎知識を体系化した工学である。
 本科目では化学・生物関連の技術者が身につけるべき専門知識として,反応速度式の定式化,反応速度の解析の基礎知識について学ぶ。
授業の進め方・方法:
 授業内容は授業計画に従って行う。授業の進め方は,学生自らが考える時間を多くとりながら双方向授業,グループ学習を取り入れ,受講生全員が理解し単位修得を目指す。
注意点:
 試験の成績を50%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を50%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎知識として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 (導入) シラバスの説明
2週 1.酵素反応
(1)ミカエリス・メンテン式
予習:Text p.24 - 26
①ミカエリス・メンテンの式の導出および解析ができる。
②ラインウィーバー・バークプロットを作成できる。
③拮抗阻害剤が混入した場合の速度式の導出および解析ができる。
3週 (2)競争阻害 競争阻害剤が混入した場合の速度式の導出および解析ができる。
4週 (3)非競合阻害 非競争阻害剤が混入した場合の速度式の導出および解析ができる。
5週 (4)基質阻害 基質阻害剤の場合の速度式の導出および解析ができる。
6週 (5)酵素反応に及ぼすpHおよび温度の影響 酵素反応に及ぼすpHおよび温度の影響について説明できる。
7週 (6)酵素反応速度式の解析 ミカエリス・メンテンの式のパラメータを求めることができる。
8週 (中間試験)
2ndQ
9週 (答案の返却)
10週 2.律速段階近似法
(1)律速段階近似法とは
律速段階近似法について説明できる。
11週 (2)固体触媒反応 固体触媒反応速度式の導出および解析ができる。
12週 3.循環流れを伴なう反応器の設計
(1)演習1
循環流れを伴なう反応器(リサイクル反応器)の物質収支を計算できる。
13週 (2)演習2 同上
14週 (3)演習3 同上
15週 4.総合演習
16週 (テスト返却)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験小テスト・演習合計
総合評価割合505000050150
基礎的能力20200003070
専門的能力30300001070
分野横断的能力000001010