生物化学工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 生物化学工学
科目番号 8009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:配布資料 参考書:海野肇他「新版生物化学工学」(講談社サイエンティフィク)
担当教員 長山 和史

到達目標

【到達目標】
1.バイオプロセスの構成を説明できる。 2.生体触媒の特性を説明できる。
3.酵素と微生物の反応速度式を説明できる。 4.バイオリアクターの基礎計算ができる。


ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生体触媒(酵素,微生物)の特性,反応速度論について理解し,必要な計算ができる。生体触媒(酵素,微生物)の特性,反応速度論について理解している。生体触媒(酵素,微生物)の特性,反応速度論について理解していない。
評価項目2バイオリアクターの形式や速度論について理解し,応用計算ができる。バイオリアクターの形式や速度論について理解し,基礎計算ができる。バイオリアクターの形式や速度論について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近年,バイオテクノロジーの進展にともない酵素,微生物を利用し,有用物質を生産することに関心が集まっている。本講義では,生物機能を利用する物質生産を体系的に理解することを目標とし,生体触媒,生物化学反応速度論並びにバイオリアクターに関する専門知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
配布資料をもとに,随時演習課題を取り入れた講義形式で授業を行う。
注意点:
試験の成績70%,演習課題等からなる平常点30%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎知識として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. バイオプロセスの構成[1]:バイオプロセス構成について学ぶ。 バイオプロセスの構成について理解している。
2週 2. 生体触媒の特性[2]:生体触媒(酵素)の特性について学ぶ。 生体触媒(酵素)の基礎事項を理解している。
3週 3. 生物化学反応速度論[3-7]:酵素の反応速度論について学ぶ。 Michaelis-Menten式,動力学定数について理解している。
4週 3. 生物化学反応速度論[3-7]:酵素の反応速度論について学ぶ。 酵素反応の阻害形式について理解している。
5週 3. 生物化学反応速度論[3-7]:酵素の反応速度論について学ぶ。 Lineweaver-Burkプロットによる阻害形式の判定、阻害定数の求め方について理解している。
6週 3. 生物化学反応速度論[3-7]:酵素の反応速度論について学ぶ。 酵素反応の経時変化について理解している。
7週 3. 生物化学反応速度論[3-7]:酵素の反応速度論について学ぶ。 二基質の酵素反応、酵素の失活速度について理解している。
8週 4. 生物化学反応速度論[8]:生体触媒(微生物)の特性について学ぶ。 生体触媒(微生物)の基礎事項を理解している。
2ndQ
9週 5. 生物化学反応速度論[9]:微生物の反応速度論について学ぶ。 微生物反応の定量的な取扱いについて理解している。
10週 6. 生物化学反応速度論[10-11]:固定化生体触媒について学ぶ。 固定化生体触媒について理解している。
11週 6. 生物化学反応速度論[10-11]:固定化生体触媒について学ぶ。 固定化生体触媒の性能に影響を及ぼす因子について理解している。
12週 7.バイオリアクター[12-13]:バイオリアクターについて学ぶ。 酵素を用いるバイオリアクターについて理解している。
13週 7.バイオリアクター[12-13]:バイオリアクターについて学ぶ。 酵素を用いるバイオリアクターについて理解している。
14週 7.バイオリアクター[14]:バイオリアクターについて学ぶ。 微生物を用いるバイオリアクターについて理解している。
15週 8.プロセス制御 [15]:プロセスの制御機器と代表的なプロセス制御方法について学ぶ。

プロセスの制御機器と代表的なプロセス制御方法について理解している。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系化学工学温度、圧力、液位、流量の計測方法と代表的な測定機器(装置)について理解している。2前14
プロセス制御の方法と代表的なプロセス制御の例について理解している。2
生物化学酵素の構造と酵素-基質複合体について理解している。3
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について理解している。3
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を理解している。3

評価割合

試験演習課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力501565
専門的能力201535