反応工学特論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 反応工学特論
科目番号 0003 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 橋本健治「反応工学(改訂版)」(培風館) 参考書: O. Levenspiel, Chemical Reaction Engineering , 3rd. ed., John Wiley & Sons,Inc
担当教員 土居 俊房

到達目標

【到達目標】
1. 定常状態近似法による反応速度式の導出ができる。
2. 律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出ができる。
3. 積分法による反応速度定数の測定ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定常状態近似法による反応速度式の導出が正確にできる。定常状態近似法による反応速度式の導出ができる。定常状態近似法による反応速度式の導出ができない。
評価項目2律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出が正確にできる。律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出ができる。律速段階近似法による個体触媒反応速度式の導出ができない。
評価項目3積分法による反応速度定数の測定が正確にできる。積分法による反応速度定数の測定ができる。積分法による反応速度定数の測定ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 (B) 説明 閉じる
JABEE基準1(2) (d)(2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 反応工学は,化学反応や生物反応の速度過程を,物質移動,熱移動などの物理現象を考慮して解析し,その結果に基づいて反応装置を合理的に設計するために必要な基礎知識を体系化した工学である。
 本科目では化学・生物関連の技術者が身につけるべき専門知識として,反応速度式の定式化,反応速度の解析の基礎知識について学ぶ。
授業の進め方・方法:
 授業内容は授業計画に従って行う。授業の進め方は,学生自らが考える時間を多くとりながら双方向授業,グループ学習を取り入れ,受講生全員が理解し単位修得を目指す。
注意点:
 試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎知識として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入 反応速度式の表現,反応次数,速度定数,素反応について理解する。
2週 1.1 Concentration-Dependent Term of a Rate Equation 常状態近似法を適用して有機物の熱分解反応の速度式が導出できる。
3週 Problems (1) 演習(1)
4週 1.2 Temperature-Dependent Term of a Rate Equation 反応速度の温度依存性が説明できる。
5週 1.3 EnzymeKinetics 常状態近似法を適用してミカエリス・メンテンの式を導出できる。
6週 1.4 Inhibition 拮抗型および非拮抗型,基質阻害酵素反応速度式の導出ができる。
7週 Problems (2) 演習(2)
8週 (中間試験) 第1回から7回までの講義内容について試験を行う。
2ndQ
9週 2.1 Introduction to Reactor Design 反応器の物質収支につて英文で説明できる。
10週 2.2 Ideal Reactor for a Single Reaction (1) 回分槽型反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式について英文で説明できる。
11週 2.3 Ideal Reactor for a Single Reaction (2) 回分槽型反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式について英文で説明できる。
12週 2.4 Integral Method of Analysis of Data (1) 積分法による反応速度定数の測定法について英文で説明できる。
13週 2.5 Integral Method of Analysis of Data (2) 積分法による反応速度定数の測定法について英文で説明できる。
14週 Problems (3) (テキスト3章の問題)
3.8,3.9 を解くことができる。
15週 Problems (4) (テキスト4章の問題)
4.3,4.4,4.6,4.7,4.11を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系物理化学触媒の性質・構造を理解して、活性化エネルギーとの関係を説明できる。4
表面の触媒活性を理解して、代表的な触媒反応を説明できる。4
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解している。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ平素の学習状況等合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力3000003060
専門的能力1000001020
分野横断的能力1000001020