生化学特論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 生化学特論
科目番号 0008 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:鈴木紘一 他「生化学」(東京化学同人) 参考書:D.Voet 他「ヴォート 基礎生化学」(東京化学同人)
担当教員 秦 隆志

到達目標

【到達目標】
1.生体を構成する成分について説明できる。
2.生物は体外から取り入れた栄養源をどのように変化させてエネルギー物質ATPにするのかを説明できる。
3.遺伝子DNAの構造・機能・発現,全生物に共通の原理であるセントラルドグマを説明できる。
4.生物は自分の周囲の環境を理解し,それに対応する為にどのように情報伝達しているのかを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生体を構成する成分について詳細に説明できる。生体を構成する成分について説明できる。生体を構成する成分について説明できない。
評価項目2生物は体外から取り入れた栄養源をどのように変化させてエネルギー物質ATPにするのかを詳細に説明できる。生物は体外から取り入れた栄養源をどのように変化させてエネルギー物質ATPにするのかを説明できる。生物は体外から取り入れた栄養源をどのように変化させてエネルギー物質ATPにするのかを説明できない。
評価項目3遺伝子DNAの構造・機能・発現,全生物に共通の原理であるセントラルドグマを詳細に説明できる。遺伝子DNAの構造・機能・発現,全生物に共通の原理であるセントラルドグマを説明できる。遺伝子DNAの構造・機能・発現,全生物に共通の原理であるセントラルドグマを説明できない。
評価項目4生物は自分の周囲の環境を理解し,それに対応する為にどのように情報伝達しているのかを詳細に説明できる。生物は自分の周囲の環境を理解し,それに対応する為にどのように情報伝達しているのかを説明できる。生物は自分の周囲の環境を理解し,それに対応する為にどのように情報伝達しているのかを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生体を構成する物質(アミノ酸やタンパク質など)の構造・機能,生命活動を支える代謝,遺伝子の構造・機能・発現(セントラルドグマ),生体内での情報伝達について学び,説明できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書や配布資料等を用い,授業計画に従い進める。
注意点:
試験の成績70%,平素の学習状況(レポート等)30%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎知識として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明[1]:生化学の概要について説明する。 生化学の概要について説明できる。
2週 生体構成成分[2]:生体を構成する成分について学ぶ。 生体を構成する成分について説明できる。
3週 アミノ酸およびタンパク質[3-4]:アミノ酸およびタンパク質の構造と機能について学ぶ。 アミノ酸およびタンパク質の構造と機能について説明できる。
4週 アミノ酸およびタンパク質[3-4]:アミノ酸およびタンパク質の構造と機能について学ぶ。 アミノ酸およびタンパク質の構造と機能について説明できる。
5週 酵素[5-6]:酵素の性質と働き,反応について学ぶ。 酵素の性質と働き,反応について説明できる。
6週 酵素[5-6]:酵素の性質と働き,反応について学ぶ。 酵素の性質と働き,反応について説明できる。
7週 代謝[7-10]:代謝について学ぶ。 代謝について説明できる。
8週 代謝[7-10]:代謝について学ぶ。 代謝について説明できる。
2ndQ
9週 代謝[7-10]:代謝について学ぶ。 代謝について説明できる。
10週 代謝[7-10]:代謝について学ぶ。 代謝について説明できる。
11週 セントラルドグマ[11-13]:セントラルドグマについて学ぶ。 セントラルドグマについて説明できる。
12週 セントラルドグマ[11-13]:セントラルドグマについて学ぶ。 セントラルドグマについて説明できる。
13週 セントラルドグマ[11-13]:セントラルドグマについて学ぶ。 セントラルドグマについて説明できる。
14週 情報伝達[14-15]:シグナル伝達について学ぶ。 シグナル伝達について説明できる。
15週 情報伝達[14-15]:シグナル伝達について学ぶ。 シグナル伝達について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。3
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。3
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。3
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。3
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。3
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。3
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。3
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。3
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。3
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。3
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。3
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。3
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。3
単糖と多糖の生物機能を説明できる。3
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。3
グリコシド結合を説明できる。3
多糖の例を説明できる。3
脂質の機能を複数あげることができる。3
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。3
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。3
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。3
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。3
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。3
タンパク質の高次構造について説明できる。3
ヌクレオチドの構造を説明できる。3
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。3
DNAの半保存的複製を説明できる。3
RNAの種類と働きを列記できる。3
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。3
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。3
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。3
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。3
解糖系の概要を説明できる。3
クエン酸回路の概要を説明できる。3
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。3
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。3
各種の光合成色素の働きを説明できる。3
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。3
炭酸固定の過程を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000