生産工学特論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生産工学特論
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:古閑伸裕・神雅彦・竹内貞雄・野口裕之「生産加工入門」コロナ社
担当教員 鈴木 信行

到達目標

【到達目標】
1.生産性工学の目的,重要性を理解し,その知識を生産活動へ結びつけることができる。
2.工場の生産ライン(生産設備の配置,作業員の配置など)の計画,設計ができる。
3.生産コスト低減のための合理化技術を習得し,適用することができる。
4.設備の管理,制御,保全,品質保証技術などを生産管理に応用できる。
5.改善活動に積極的に参加し,主導的な立場で活躍できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生産性工学の目的,重要性を理解し、知識を応用できる生産性工学の目的,重要性を理解できる生産性工学の目的,重要性を理解できない
評価項目2工場の生産ラインの計画,設計ができる工場の生産ラインの計画,設計の基礎を理解できる工場の生産ラインの計画,設計の基礎を理解できない
評価項目3改善活動に積極的に参加し,主導的な立場で活躍できる改善活動に積極的に参加し,活躍できる改善活動に参加しても活躍できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生産工学に関する基本的構成要素である(a)製品の生産設計,(b)工程設計や作業設計などの計画,(c)負荷計画やスケジューリングなどの管理,(d)生産用設備とその配置,(e)設備の制御と品質保証などについて分かり易く教授し,社会において生産工学を幅広く活用できる能力を養成する。
授業の進め方・方法:
教科書に従って、講義形式で進める
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート授業態度等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前学期中間と前学期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション
生産工学とは何か
生産工学を習得する目的を理解する
2週 鋳造工学の基礎を解説 鋳造の基礎、工業社会に果たす役割を理解する
3週 鋳造法各論(特に精密鋳造)、鋳造品質を解説 鉄鋼の連続鋳造法を知る
欠陥生成のメカニズムおよびその検出方法を理解する
4週 塑性加工の基礎理論を解説 基本的な塑性応力計算ができる
降伏条件を理解する
5週 板および形材の圧延加工を解説 圧延の基礎を理解する
継ぎ目無し鋼管の作り方を知る
6週 押出し加工、引抜き加工を解説
鍛造の基礎を解説
押出しと引抜きの基礎およびその違いを理解する
自由鍛造と型鍛造の特徴を知る
7週 板材成形を解説
プレス成形を解説
板成形の基礎を理解する
スプリングバックのメカニズムを理解する
8週 粉末成形の基礎を解説
3Dプリンタを解説
粉末冶金の基礎を理解する
3Dプリンタの可能性を知る
4thQ
9週 切削加工の基礎を解説
工作機械を紹介
微視的観点からの切削のメカニズムを理解
工作機械の基礎を知る
10週 研磨加工、研削加工を解説
研磨加工、研削加工のメカニズムを知る
11週 放電加工、化学加工等の特殊加工を解説 放電、ワイヤーカットのメカニズムを知る
ケミカルミーリングの応用を知る
12週 超塑性成形、拡散接合を解説 超塑性成形と拡散接合の応用を知る
13週 接合技術の基礎を解説 溶接、接着、ファスニング等の結合法を知る
14週 トヨタ生産システムを解説 トヨタ生産システムを理解する
15週 設備保全を解説 設備保全の重要性を理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計機械設計の方法を理解できる。2
標準規格の意義を説明できる。2
工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。2
鋳型の要件、構造および種類を説明できる。2
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。2
溶接法を分類できる。2
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。2
鍛造とその特徴を説明できる。2
プレス加工とその特徴を説明できる。2
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。2
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。2
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。2
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。2
切削工具材料の条件と種類を説明できる。2
材料機械材料に求められる性質を説明できる。2
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。2
鉄鋼の製法を説明できる。2

評価割合

試験課題提出相互評価合計
総合評価割合70300100
基礎的能力3010040
専門的能力3010040
分野横断的能力1010020