環境工学特論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 環境工学特論
科目番号 6201 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:プリントを配布し,それに基づき講義および演習を行う。 参考書:住友・村上・伊藤他「新版 環境工学」(理工図書),有田正光「環境問題へのアプローチ」(東京電機大学出版局),青山芳之「環境生態学入門」(オーム社)
担当教員 山崎 慎一,岡田 将治,木村 竜士

到達目標

1.全体として国家II種,地方上級,技術士一次試験,公害防止管理者試験の受験に必要な基礎知識を身につける。
2.各種環境問題の原因・メカニズム・対策等を系統立てて説明できる程度の知識を身につける。
3.環境物計測に関わる技術や分析手法に必要な基礎知識を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生活環境、自然環境、地球環境の問題を幅広く理解し、その対策について具体的に説明できる。生活環境、自然環境、地球環境の問題を理解し、その対策について説明できる。生活環境、自然環境、地球環境の問題を理解していない。その対策についても説明できない。
評価項目2世界の水資源問題について幅広く理解し、その取り組みについて具体的に説明できる。世界の水資源問題について理解し、その取り組みについて説明できる。世界の水資源問題について理解していない。その取り組みについても説明できない。
評価項目3環境計測技術と分析手法について理解し、応用技術を説明できる。環境計測技術と分析手法について理解し、基礎的な技術を説明できる。環境計測技術と分析手法について理解していない。基礎的な技術も説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
JABEE評価 基準1(2) (d)(3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,河川や湖沼などの公共用水域の水質悪化や排水処理対策,廃棄物処理や循環型社会への取り組みなど,我々の身近な社会生活に関する環境問題,種の絶滅や生物多様性の危機に対して生態系を保全・再生に関する自然環境問題,また,地球温暖化・オゾン層の破壊・砂漠化などの広範囲かつ多くの原因により発生する地球環境問題について,専門的基礎知識を身につけ,想像する能力,問題を察知し解決する能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書にしたがって講義形式で伝える
注意点:
試験の成績60%,レポート40%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎知識として,各種環境問題の理解の程度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生活環境問題と対策[1-2]:環境及び環境問題とは,戦後の公害問題,化学汚染と有機汚染,環境基準,水質指標(DO,BOD,SS,pH),富栄養化現象,下水道の役割と処理プロセス,活性汚泥法などについて理解する。
生活環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
2週 生活環境問題と対策[1-2]:環境及び環境問題とは,戦後の公害問題,化学汚染と有機汚染,環境基準,水質指標(DO,BOD,SS,pH),富栄養化現象,下水道の役割と処理プロセス,活性汚泥法などについて理解する。
生活環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
3週 生活環境問題と対策[3]:社会構造と廃棄物問題,循環型社会と法制度を理解する。 生活環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
4週 自然環境問題と対策[4]:生態系とは,生物群集と生態系への役割,人間活動の生態系への影響(生物多様性,外来種など)などについて理解する。 自然環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
5週 自然環境問題と対策[5]:生態系を保全・再生するための法制度(ラムサール条約,環境影響評価法,ミティゲーションなど),自然再生事業の事例,バイオマスエネルギーなどを理解する。 自然環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
6週 地球環境問題と対策[6-8]:地球環境問題とは,地球温暖化のメカニズム,IPCCの内容,技術,政治,経済等の状況,国内外の取り組み等について理解する。 地球環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
7週 地球環境問題と対策[6-8]:地球環境問題とは,地球温暖化のメカニズム,IPCCの内容,技術,政治,経済等の状況,国内外の取り組み等について理解する。 地球環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
8週 地球環境問題と対策[6-8]:地球環境問題とは,地球温暖化のメカニズム,IPCCの内容,技術,政治,経済等の状況,国内外の取り組み等について理解する。 地球環境問題が理解でき、その対策について説明できる。
2ndQ
9週 世界の水資源問題[9-10]:地球環境問題とそれがもたらす世界の水資源問題について,国内外における現状と課題,取組み等について理解する。 世界の水資源問題が理解でき、その課題や取り組みが説明できる。
10週 世界の水資源問題[9-10]:地球環境問題とそれがもたらす世界の水資源問題について,国内外における現状と課題,取組み等について理解する。 世界の水資源問題が理解でき、その課題や取り組みが説明できる。
11週 環境計測技術の動向[11]:環境計測技術に関する世界の動向と応用事例の紹介 環境計測技術に関する世界の動向や技術について理解でき、応用について説明できる。
12週 環境計測技術に用いるハードウェアとソフトウェア[12-13]:計測ノードとプラットフォーム、データ通信とデータログ 環境物理の計測技術に関するハードウェアおよびソフトウェアについて理解でき、応用について説明できる。
13週 環境計測技術に用いるハードウェアとソフトウェア[12-13]:ビッグデータとAI 環境物理の計測技術に関するハードウェアおよびソフトウェアについて理解でき、応用について説明できる。
14週 環境計測で用いる分析手法[14-15]:物理データに用いる統計分析手法 環境計測に用いる統計学的分析手法について理解でき、応用について説明できる。
15週 環境計測で用いる分析手法[14-15]:アンケートデータに用いる統計分析手法 環境計測に用いる統計学的分析手法について理解でき、応用について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。4前6,前7,前8,前9,前10
環境と人の健康との関わりを説明できる。4前1
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。4前1
水質汚濁の現状を説明できる。4前1
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4前1
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。4前2
汚泥処理・処分について、説明できる。4前2
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。4前3
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。4
環境影響評価の目的を説明できる。4前4
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4前4
ライフサイクルアセスメントを説明できる。4前4
生物多様性の現状と危機について、説明できる。4前5
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4前5

評価割合

試験レポート----合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力00----0
専門的能力6040----100
分野横断的能力00----0