特別実験(Z)

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 特別実験(Z)
科目番号 9161 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 建設工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 プリントを使用する。
担当教員 山崎 利文,岡田 将治,寺田 幸博,池田 雄一,近藤 拓也

到達目標

各種の基本的な模型実験,数値実験,プログラミング・計算において,その計画・実施・報告書の作成が出来ること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
全体建設各分野の各種実験を行い,実験結果を正確に解析し,工学的に考察し,実践的な問題の解決方法を説明できる。建設各分野の各種実験を行い,実験結果を解析し,工学的に考察することができる。建設各分野の各種実験を行い,実験結果の解析や工学的な考察ができない。
GIS空間情報学(GIS)に精通し構築分析表示ができる、空間情報(GIS)の概要を理解している。空間情報(GIS)の概要を理解できていない。
河川工学実験河川工学分野の地形測量,流況計測,流況解析の内容を理解でき,実施およびデータ整理ができる.河川工学分野の地形測量,流況計測,流況解析の内容を概ね理解でき,実施およびデータ整理が概ねできる.河川工学分野の地形測量,流況計測,流況解析の内容を理解できず,実施およびデータ整理ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
JABEE評価 基準1(2) (d)(3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科の土木・建築実験および測量実習を基礎として,2年間にわたりより専門的かつ高度な実験を行う。専門知識を系統的かつ総合的に深化させ,実践的な問題解決能力を高め,自ら進んで積極的に研究・調査する知識と能力を身に付ける。
授業の進め方・方法:
授業計画に従って1,2年生合同で実施する。
注意点:
各教員がそれぞれ,実験レポート,平素の学習状況などで評価し,あわせて総合評価する。実務に応用できる専門基礎知識をもとに,建設各分野の各種実験を行い,実験結果を正確に解析し,工学的に考察し,実践的な問題を解決し説明する能力について,その能力の程度を評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 強震動に関する関する基礎[1]:建物に被害を及ぼす強震動 強震動に関する関する基礎[1]:建物に被害を及ぼす強震動を理解する。
2週 強震動に関する関する基礎[2]:プログラムを使用した強震動の分析 強震動に関する関する基礎[2]:プログラムを使用した強震動の分析ができるようになる。(FFTなど)
3週 建物の振動に関する基礎[3]:地震応答スペクトルを使用した強震動が建物に及ぼす影響 建物の振動に関する基礎[3]:地震応答スペクトルをプログラムを使用して計算できる。
4週 建物の振動の振動実験-1[4]:2次元振動台を使用した建物地震振動実験による検証(直下地震の強震動) 建物の振動の振動実験[4]:2次元振動台を使用した建物地震振動実験による検証する。
5週 建物の振動の振動実験-2[5]:2次元振動台を使用した建物地震振動実験による検証(プレート境界地震の強震動) 建物の振動の振動実験[5]:2次元振動台を使用した建物地震振動実験による検証する。
6週 強震動が建物に及ぼす影響[6]:[25-29]これまで行ってきた実験の総まとめ 強震動が建物に及ぼす影響[6]:[1-5]これまで行ってきた実験の総まとめを行い、強震動が建物に及ぼす影響に関するレポートを作成する。
7週 GISソフトウエア概論[7]:GISソフトウエア概説と基本操作を学ぶ。 [7]:GISソフトウエアの概要を理解し基本操作ができる。
8週 ベクター地図、ラスター地図[8]:ベクター地図とラスター地図の特徴と変換技法を学ぶ。 [8]:ラスター地図からベクター地図への理論を理解し、変換ができる。
2ndQ
9週 属性データベースの構築[9]:属性データベースの設計と構築方法を学ぶ。 [9]:属性データベースの概要を理解し、設計ができる。
10週 ジオコーディング[10]:地図データと属性データのリンク方法を学ぶ。 [10]:地図データと属性データのリンクができる。
11週 情報分析と表示[11]:GISソフトを利用した情報分析と表示方法を学ぶ。 [11]:空間データを利用して、分析、表示、プレゼンテーションができる。
12週 情報分析と表示[12]:GISソフトを利用した情報分析と表示方法を学ぶ。 [12]:空間データを利用して、分析、表示、プレゼンテーションができる。
13週 河川の地形測量[13]:トータルステーション,RTK-GNSSおよびUAVを用いた河川地形測量の実施とデータ整理。 [13]:トータルステーション,RTK-GNSSおよびUAVを用いた河川地形測量技術について理解できる。
14週 河川の河床材料粒径計測[14]:BASEGRAINによる河床材料の粒径調査の実施とデータ整理。 [14]:河床材料粒径計測法を理解し,実施することができる。
15週 河川の流況計測[15]:プロペラ流速計,STIV法による河川流況計測。 [15]:河川の平水時の流況計測法を理解し,実施することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 河川の流況解析[16]:物部川を対象とした平面二次元流況解析の実施準備。 [16]:河川の平面二次元流況解析法について理解できる。
2週 河川の流況解析[17]:物部川を対象とした平面二次元流況解析の実施と結果の整理。 [17]:河川の平面二次元流況解析法について理解し,物部川に適用できる。
3週 河川の流況解析[18]:物部川を対象とした平面二次元流況解析の実施と結果の整理。 [18]:河川の平面二次元流況解析法について理解し,物部川に適用できる。
4週 劣化供試体の作成①[19]:劣化構造物を模擬した供試体を作製する。 劣化供試体の作成①[19]:劣化構造物を模擬した供試体を作製する。
5週 劣化供試体の作成②[20]:劣化構造物を模擬した供試体を作製する。 劣化供試体の作成②[20]:劣化構造物を模擬した供試体を作製する。
6週 不具合コンクリート構造物の評価[21]:目視、打音、透水試験を通してコンクリートの不具合について体得する。
不具合コンクリート構造物の評価[21]:目視、打音、透水試験を通してコンクリートの不具合について体得する。
7週 腐食鉄筋の力学的性質[22]:健全鉄筋と腐食鉄筋の引張試験を行い、腐食させることの得失について理解する。

腐食鉄筋の力学的性質[22]:健全鉄筋と腐食鉄筋の引張試験を行い、腐食させることの得失について理解する。

8週 コンクリートの劣化予測[23]:中性化および塩分浸透の劣化予測を行い、シミュレーションを理解する。 コンクリートの劣化予測[23]:中性化および塩分浸透の劣化予測を行い、シミュレーションを理解する。
4thQ
9週 コンクリートの維持管理全般[24]:一連の試験を通して、コンクリート構造物を維持管理することの重要性について検討する。

コンクリートの維持管理全般[24]:一連の試験を通して、コンクリート構造物を維持管理することの重要性について検討する。
10週 海岸整備について調査する[25] [25]:海岸・港湾整備計画における基礎・応用知識について説明できる。
11週 潮汐現象について調査する[26] [26]:海岸整備の基礎知識として重要な潮汐現象について説明できる。
12週 室戸岬測候所の一年分の潮汐データの入手と調和分解計算を行う[27]
[27]:潮汐変動の調和分解による分潮及び潮位予測プログラムを取扱うことができる。
13週 室戸岬などの実測潮位データに対して分潮を求める[28]

[28]:分潮計算ができる。
14週 潮位予測計算を行う[29] [29]:分潮計算結果を用いた潮位予測ができる。
15週 調和分解解析結果の評価を行い、報告書としてまとめる[30]:
[30]:分潮を用いた潮位予測結果の検証と評価方法についてまとめ、報告できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量光波・電波による距離測量を説明できる。3
測定結果から、面積や体積の計算ができる。3
地形測量の方法を説明できる。3
等高線の性質とその利用について、説明できる。3
写真測量の原理や方法について、説明できる。3
GNSS測量の原理を説明できる。3
有効数字、数値の丸め方を説明でき、これを考慮した計算ができる。3
最小二乗法の原理を説明でき、これを考慮した計算ができる。3
水理水文量の観測方法を説明でき、流域平均雨量を計算できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000005050
専門的能力000005050
分野横断的能力0000000