特別実験(Z)

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 特別実験(Z)
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 建設工学専攻 対象学年 専2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 プリントを使用する。
担当教員 岡林 宏二郎,横井 克則

到達目標

各種の基本的な模型実験,数値実験,プログラミング・計算において,その計画・実施・報告書の作成が出来ること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各載荷条件・拘束条件に応じたモデルを自分自身で構築し、計算することができる。各載荷条件・拘束条件に応じたモデルを他人と協力しながら構築し、計算することができる。各載荷条件・拘束条件に応じたモデルを構築し、計算することができない。
評価項目2
評価項目3 潮汐の調和分解計算が説明できる。 潮汐の調和分解計算ができる。 潮汐の調和分解計算ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科の実験実習を基礎として,2年間にわたりより専門的かつ高度な実験を行う。専門知識を系統的かつ総合的に深化させ,実践的な問題解決能力を高め,自ら進んで積極的に研究・調査する知識と能力を身に付ける。
授業の進め方・方法:
はりに各種拘束条件および載荷条件を与え、変形およびひずみから得られたデータと理論値を比較する。

気象庁室戸岬検潮所の過去1年間のデータの調和分解計算を実施し、将来の1年間の潮汐予測を行う。
注意点:
各教員がそれぞれ,実験レポート,実験態度などで評価し,あわせて総合評価する。実務に応用できる専門基礎知識をもとに,建設各分野の各種実験を行い,実験結果を正確に解析し,工学的に考察し,実践的な問題を解決し説明する能力について,その能力の程度を評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 梁の曲げ変形[1]:梁の曲げによるたわみ挙動を調べる。
模型実験[1]:目的,計画のたて方,分類と方法を学ぶ。
梁の曲げ変形[1]:計測機器を用いて、変位を読み取ることができる。また、理論値と実験値を比較することにより、その整合性を確認することができる。
2週 梁の曲げ強度[2]:薄肉断面梁の曲げ強度特性を調べる。
遠心力模型実験概説[2]:遠心力模型実験の原理・相似則・問題点を学ぶ。
梁の曲げ変形[2]:計測機器を使用して、測定することができる。また、断面力を
計算することができ、実値と比較することができる。
3週 不静定梁の曲げ変形と不静定力[3]:連続梁の曲げ変形から不静定力の本質を知る。
水圧測定実験[3]:1G場と遠心力場での水圧測定を行う。
梁の曲げ変形[3]計測機器を使用して、測定することができる。また、理論式を
誘導し、実測値と比較することができる。
4週 柱の座屈実験[4]:各種境界条件の柱の弾性座屈特性を調べる。
鉛直土圧測定実験[4]:遠心力場における土被り圧(鉛直土圧)の測定を行う。
梁の曲げ変形[4]計測機器を使用して、測定することができる。また、境界条件の違いを考慮した理論値を解くことができ、実測値と比較することができる。
5週 はりの強度コンテスト[5]::紙製プレートガーダーを作成し、強度コンテストを行うことによう。
水平土圧測定実験[5]:遠心力場における静止土圧(水平土圧)の測定を行う。
はりの強度コンテスト[5]:テキストを見ながら、橋梁作成に必要な図面を作成す
ることができる。
6週 はりの強度コンテスト[6]:紙製プレートガーダーを製作し,その強度コンテストを行う。
水平土圧測定実験[6]:遠心力場における主働土圧(水平土圧)の測定を行う。
はりの強度コンテスト[6]:はりの変形および破壊挙動を推定し、考察を行うことができる。
7週 スペースフレームの座屈[7]:スペースフレームの座屈特性を調べる。
PCはりの設計[7]:PCはりの補強筋量を設計し高流動コンクリートの配合設計を行う。
8週 スペースフレームの座屈実験1[8]:スペースフレームの載荷試験から座屈特性を調べる。
PCはりの製作[8]:PCはりの組み立てと,コンクリートの打設を行う。
2ndQ
9週 スペースフレームの座屈実験2[9]:扁平なスペースフレームの載荷実験から座屈特性を調べる。
プレストレス導入[9]:はりにプレストレスを導入し,その時の変形量を測定する。
10週 立体構造の振動[10]:立体トラスの振動特性を調べる。
載荷実験[10]:有効プレストレス量を測定し,載荷実験を行う。
11週 立体構造の振動実験1[11]:立体トラスの振動実験から立体構造の振動特性を調べる。
解析および考察[11]:実験結果を予測結果と照らし合わせて考察し報告書を作成する。
12週 立体構造の振動実験2[12]:偏質量分布の立体トラスを用いた振動実験から振動性状を調べる。
県内のPC構造物または施工現場の見学[12]:PC構造物への知見を深める。
13週 河川の地形測量[13]:トータルステーションを用いた河川地形測量の実施とデータ整理。
整備計画概論[13]:ブレーンストーミング,KJ法,目的展開,ブレークスルー理論,統合化の原理を学び,グループ討議を通して理解する。
14週 河川の流況計測[14]:電波流速計およびADCP,浮子による流況計測法とデータ整理法を学ぶ。
整備計画課題検討[14]:グループ別に課題抽出・検討を行い、グループ全体の検討会議において整備計画課題の決定を行う。
15週 河川の流況計測[15]:電波流速計およびADCP,浮子による流況計測の実施とデータ整理
整備計画課題関連資料収集・調査・研究[15]:グループ別に問題解決に至る資料や文献の収集,聞き取り,実地調査などを行い,課題の統合化の演習を行う。
16週
後期
3rdQ
1週 河川の流況解析[16]:二次元河床変動解析法について学ぶ。
整備計画エンジニアリングデザイン演習(問題解決案研究)[16]:考えうる解決案の抽出し,ビジュアル化,図面化,予算算定などにより検討を重ね,最適案へと煮詰めていく演習を行う。
2週 河川の流況解析[17]:物部川を対象とした二次元河床変動解析の実施準備。
整備計画プレゼンテーション演習[17]:最適案を図,数値,文章などによりまとめた提案書を作成し,それに基づいた提案演習を行う。
3週 河川の流況解析[18]:物部川を対象とした二次元河床変動解析の実施,データ整理と考察。
整備計画[18]:グループ全体の提案会議を実施し,全体討議により,新たな問題点の摘出,問題解決への道筋などを協議する。
4週 ①海岸整備[25]
②総括酸素移動容量係数の実験[19]:曝気槽内の酸素溶解速度を測定する。
①海岸・港湾整備計画における基礎・応用知識について説明できる。
5週 ①潮汐現象[26]
②活性炭による高度処理実験[20]:着色廃水の色度成分の除去実験を行う。
①海岸整備の基礎知識として重要な潮汐現象について説明できる。
6週 ①調和分解[27]
②凝集フロックの形成実験[21]:凝集フロックの観察と凝集剤の最適注入量を確認する。
①潮汐変動の調和分解による分潮及び潮位予測プログラムを取扱うことができる。
7週 ①分潮計算[28]
②廃水処理施設の設計[22]:事業場の廃水処理設備の設計計算と設備配置図を作成する。
①潮汐変動の調和分解による分潮及び潮位予測プログラムを取扱うことができる。
8週 ①潮位予測計算[29]
②高知県の上下水道現況調査[23]:高知県内の上下水道の普及状況,処理施設,問題点を調査する。
①分潮計算結果を用いた潮位予測ができる。
4thQ
9週 ①調和分解解析結果の評価[30]
②分塩を用いた塩ぐらい予測結果の検証と評価
高知県の上下水道現況調査[24]:高知県内の上下水道の現況についてまとめ、報告する。
①分潮を用いた潮位予測結果の検証と評価方法について説明できる。
10週 GISソフトウエア概論[25]:GISソフトウエア概説と基本操作を学ぶ。
KJ法[25]:問題の明確化手法であるKJ(川喜田二郎)法の図解,文章化について学ぶ。
11週 ベクター地図,ラスター地図[26]:ベクター地図とラスター地図の特徴と変換技法を学ぶ。
図解の事例研究[26]:ブレ-ンスト-ミングからword抽出,分類,表題の作製,構造化を学ぶ。
12週 属性データベースの構築[27]:属性データベースの設計と構築法を学ぶ。
文章化の事例研究[27]:KJ法の構文手法として,KJ法図解例から文章の構成を学ぶ。
13週 ジオコーデイング[28] :地図データと属性データのリンク方法を学ぶ。
ISM法[28]:問題の明確化手法であるISM(Interpretive Structural. Modeling)法を学ぶ。
14週 空間解析処理演習[29] :空間解析処理方法を学ぶ
ISM法の事例研究[29]:抽出要素の一対比較,関係行列,可達行列,構造グラフ及び認識構造を求める。
15週 空間情報分析[30]:研究テーマごとの空間情報分析とその評価。
[30]事例研究の解答例と各自の回答との比較考察をレポートにまとめ、報告する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000