現代社会

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 現代社会
科目番号 B1010 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「高等学校 公共」(帝国書院) 資料集: 「クローズアップ 公共 2022」(第一学習社)
担当教員 松浦 真衣子

到達目標

1 現代社会の基本的な問題について公正な判断ができる。
2 人間としての在り方生き方について考える力を身につける。
3 良識ある公民として必要な能力と態度を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1現代社会の様々な問題について公正な判断ができる。現代社会の基本的な問題について公正な判断ができる。現代社会の基本的な問題について公正な判断ができない。
評価項目2人間としての在り方生き方について深く考える力が身についた。人間としての在り方生き方について考える力が身についた。人間としての在り方生き方について考えることができない。
評価項目3良識ある公民として十分な能力と態度を身についた。良識ある公民として必要な能力と態度を身についた。良識ある公民として必要な能力と態度を身につかなかった。

学科の到達目標項目との関係

(A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会の基本的な問題について学び、理解を深めていく。授業では一つの問題に対し、多様な見解があることを紹介していく。様々な意見の中で、自分の社会問題に対する考えを明確にし、より公正な社会を他者とともに築いていくために、自分はどう行動すべきか考えていく。このように、より良い共生社会を目指し、築き上げる能力を養っていく。
授業の進め方・方法:
全体的にパワーポイントと授業プリントを使い、視覚資料を多く取り入れながら講義を行う。コロナウィルス感染症の収束状況をみながら、グループワークを取り入れていく。進度により内容を変更する場合もある。
注意点:
(成績評価の基準・方法)
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・レポート・ノート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期毎の成績評価は前期は前期中間と期末、後期は中間と期末の評価の平均で評価する。学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

(事前・事後学習)
事前学習として普段から新聞やニュースをチェックし、現代社会の動きを確認すること。また、事前に指定した教科書および資料の該当部分を熟読すること。
事後学習として授業内で指定した課題を提出すること。
(履修上の注意)
現代社会は社会科すべての知識を必要とする。中学公民、歴史、地理の内容を十分に理解しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス・授業の進め方を説明 シラバスの内容を説明し、これから教科を通して何を学んでいくか明確にする。
2週 社会生活と職業 学生自らがこれからのキャリアをどのように構築していくか考えることが出来るようになる。
3週 社会生活と職業 学生自らがこれからのキャリアをどのように構築していくか考えることが出来るようになる。
4週 市場経済のしくみ-経済とその考え方 経済活動とはどのような活動なのか、中学公民で習った内容を確認しながら、学習する。自らの生活のなかの「機会費用」を認識し、実生活において経済的に考えることが出来るようになる。
5週 市場経済のしくみ-経済活動の意味(1) 「大きな政府」「小さな政府」の違いを認識し、いまの日本経済はどちらに向かっているのか、また、どのような経済政策が必要か、自分の考えを持てるようになる。
6週 市場経済のしくみ-市場経済のメリットと限界(2) 資本主義経済の限界を学習し、その改善策について、自らの考えを持てるようになる。
7週 市場経済のしくみ-資本主義と社会主義(3) 資本主義経済と社会主義経済の違いを学習し、私たちが生活する経済体制のメリット、デメリットが認識できるようになる。
8週 まとめ これまでのまとめ
2ndQ
9週 企業の目的と役割 企業はどのような役割目的で活動し、どのような役割を担っているのか学習する。企業の多様な活動を参考にして、自分に合った企業選びができるようになる。
10週 企業活動と資金調達 企業の資金調達の面からの活動を学習し、もし自らが起業すると仮定した場合、適切な資金調達の方法をとれるようになる。
11週 中小企業と農業 日本の中小企業や農業にはどのような強みと弱みがあるのかを学習し、自らに合った企業選択ができるようになる。
12週 起業を考えてみよう ワークシートを使用して、実際に企業プランを自ら企画する。企画段階で、企業の社会的役割や資金調達の方法などを総合的に考えて、適切なプランを練ることが出来るようになる。
13週 労働者の権利 自らが被雇用者になった場合に、どのような権利をもつことが出来るか、なぜ労働者の権利が保障されるのか考えることが出来るようになる。
14週 雇用と労働に関する課題 働きやすい労働環境に向けた社会の動きを学習し、自らにあった働き方を選択できるようになる。
15週 これまでのまとめ これまでのまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 戦後日本経済の変遷(1)-戦後復興 太平洋戦争から朝鮮戦争までの日本経済の変遷を学習し、なぜ戦後の日本が経済復興できたか考えることが出来るようになる。
2週 戦後日本経済の変遷(2)-高度経済成長 高度経済成長の要因を分析し、戦後日本経済を支えた要因を自ら分析できるようになる。
3週 戦後日本経済の変遷(3)-公害 経済成長とともに、公害が発生したことを認識し、現代の問題を結び付けることが出来るようになる。
4週 戦後日本経済の変遷(4)-石油危機と日米貿易摩擦 石油危機や日米貿易摩擦など、国際社会の経済ネットワークの中で日本経済が発展してきたことを認識し、今後の日本経済の展望が持てるようになる。
5週 戦後日本経済の変遷(5)-バブル経済 バブル経済がなぜ起こったのか、仕組みを理解し、現在まで継続する日本経済の問題点を分析できるようになる。
6週 戦後日本経済の変遷(6)-失われた20年 現代の非正規雇用問題や格差問題の原因は何かを分析し、今後の日本経済政策への展望を持てるようになる。
7週 まとめ これまでのまとめ
8週 戦後の国際政治の変遷 第二次世界大戦後の国際社会の政治的動向を学習し、現在問題となっているテロや国際紛争の発端は何かを認識できるようになる。
4thQ
9週 戦後の国際政治の変遷 第二次世界大戦後の国際社会の政治的動向を学習し、現在問題となっているテロや国際紛争の発端は何かを認識できるようになる。
10週 紛争とテロリズムを考える-パレスチナ問題 第一次石油危機を引き起こしたパレスチナ問題を学習し、中東情勢が安定しない根本的な原因を分析できるようになる。
11週 紛争と情報戦を考える-ユーゴスラビア紛争 ユーゴスラビア紛争の中で行われた情報戦のインタビュー映像を閲覧し、報道が紛争にどれほど影響を与えるか学習する。そして、今起こっている紛争をどう見ていけばよいのか、自ら考えることが出来るようになる。
12週 核兵器の廃絶を考える 核兵器の廃絶をめぐる国際世論を分析し、日本がなぜ今の立場をとるのか、また日本は国際社会でどのようにふるまっていくべきか、自らの考えを持てるようになる。
13週 国際協力と日本の役割を考える 世界の貧困や紛争をなくす国際的な動きを学習し、日本がどのような役割を担っていくべきか自らの考えを持つことが出来るようになる。 
14週 SDGsと日本のこれからを考える SDGsの中で、日本が達成できていない目標は何なのかを知り、その解決に向けて自らの考えを持つことが出来るようになる。
15週 まとめ これまでのまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。2前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前14,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。2
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3前2,前3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。2
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前2,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。2前2,前3,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2前2,前4,前5,前7,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験課題などその他合計
総合評価割合6000040100
基礎的能力6000040100
専門的能力000000
分野横断的能力000000