国語II

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 国語II
科目番号 B2005 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教材は適宜指示 参考書:「クリアカラー国語便覧」(数研出版) 問題集:「国語必携パーフェクト演習三訂版」(尚文出版)、「赤チェックシート付漢字検定 2級」(高橋書店)
担当教員 佐藤 元紀,翁長 志保子

到達目標

1.アウトプット:思考した結果を他者に分かりやすく伝え、議論することができる。また、論理的に文章を構成し、適切な言葉を用いて自らの考えを説明できる。
2.インプット:言葉の知識(語句・漢字を理解する)を増やし、文章表現のなかで正しく使うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1思考した内容を分かりやすい言葉で発信し、議論した内容を的確にまとめることができる。思考した内容を発信し、議論することができる。思考した内容を発信できず、議論することもできない。
評価項目2漢字、語句を理解し、自らの文章表現のなかで積極的に使うことができる。漢字、語句を理解し、文章表現のなかで正しく使うことができる。漢字、語句の理解が十分でなく、文章表現のなかで正しく使うことができていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
文章を論理的に把握し、それをもとに思考した内容を自らの言葉で説明でき、他者の意見を踏まえた上で議論できるようになる。
また、語彙を増やし、言語感覚を磨くことによって、論理的思考力と豊かな感受性を身につける。
授業の進め方・方法:
”考える”トレーニング、”伝える”トレーニングの場として国語の授業を展開する。そのためテキストおよび配布物をもとにした問題発見・議論・発表演習などのグループワーク形式にて、相互に理解を深める形で授業を進める。補足事項を確認するための講義も適宜行う。また、グループワークによる問題演習やプレゼンテーショントレーニング、ビブリオバトルを並行して実施する。なお、プレゼンテーショントレーニングに関しては、社会科科目と連携して行う。
注意点:
試験の成績を60%、グループワークや発表の取組状況等を30%(相互評価を含む))、平素の学習状況等(課題の提出・漢字テスト・小テスト等を含む)を10%の割合で総合的に評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として、「到達目標」に掲げた3点の達成度を評価する。なお、通年科目における後学期中間の評価は、前学期中間、前学期末、後学期中間の各期間の評価の平均とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入:授業の方法、シラバスの確認、グループワークの準備 グループワークを実施する上で必要となるアイスブレイクのスキルを身に付け、実践することができる
2週 コミュニケーションテクニック①:ディスカッションの基礎を学び、実践する ”聴く”技術とディスカッションの利点について説明することができる
3週 コミュニケーションテクニック①:ディスカッションの基礎を学び、実践する
ミニビブリオバトル
他者の意見を傾聴し、それを踏まえて自らの意見を表現することができる
選択した書籍について、その魅力を他者に分かりやすく伝えることができる
4週 文章理解①:物語を読解する 日本語の文章の構造を理解し、文章の主旨に沿って考えることができる
5週 文章理解①:読解した物語の解釈を共有する 日本語の文章の構造を理解し、文章の主旨に沿って考えることができる
6週 日本語を学ぶ①:敬語の基礎を学ぶ 敬語表現を正しく分類できる
7週 日本語を学ぶ①:敬語の応用を学ぶ 敬語表現の間違いを訂正することができる
8週 日本語を学ぶ①:学んだ敬語を活用した文章を書く 既習の敬語表現を用いて、場面に即した文章を書くことができる
2ndQ
9週 日本語を学ぶ②:日本語文章の構造を学ぶ(品詞) 品詞分解を通して品詞を理解し、適切な日本語表現ができる
10週 プレゼンテーショントレーニング①:アイデアを伝えるためのステップを実践する アイデアを伝えるためのステップに従って、他者に明確に伝えることができる
11週 コミュニケーションテクニック②:意見の形成と主張 PREP法などを用いて、自らの意見を主張できる
12週 プレゼンテーショントレーニング②:情報・データを元にアイディアを生み出す ブレインストーミング、マインドマップ、列挙法を用いて、収集したデータをもとにアイデアのタネを生み出すことができる
13週 ビブリオバトル① 設定されたテーマの中で本を選択し、その読書体験について効果的なスピーチができる
14週 プレゼンテーショントレーニング③:プレゼンテーション実践 プレゼンテーションの基本的な構造を理解し、説明できる
15週 プレゼンテーショントレーニング④:プレゼンテーションを振り返って、アイディアをブラッシュアップする 他者の意見を柔軟に取り入れ、プレゼン内容に修正を加えることができる
16週
後期
3rdQ
1週 プレゼンテーショントレーニング⑤:プレゼンテーション実践 グループ内での役割分担をしっかりと行い、資料を完成させることができる
2週 プレゼンテーショントレーニング⑤:プレゼンテーション実践 前学期に身に付けた知識やスキルを活用し、わかりやすいプレゼンテーションができる
3週 プレゼンテーショントレーニング⑥:自己評価のしかた グループの一員として責任感を持って作業にあたることができたか自ら評価することができる

グループの一員として責任感を持って作業にあたることができたか自ら評価することができる
4週 地域を学ぶ:古典を学ぶことを通して、郷土について考える 本文に見られる地名と現在の地名とを比較し、現在との相違を述べることができる
5週 地域を学ぶ:郷土と古典のつながりについて考え、その特徴を把握する 古地図などを利用して現在の地理条件との違いなどを考察し、その結果をまとめることができる
6週 地域を学ぶ:文学と郷土をつなげるためのツールを生み出す 地域資源として文学作品を捉える視点を持ち、資源として活用するアイデアを提案することができる
7週 プレゼンテーショントレーニング⑦:ディベートの基礎知識について確認する 主張の裏付けとなる理由を挙げ、さらにその理由を展開し、深めることができる
8週 コミュニケーションテクニック③:情報収集のしかたを学ぶ 自らの主張を裏付けるために必要な情報を収集し、適切に選択することができる
4thQ
9週 コミュニケーションテクニック④:プレゼンツールの重要性を学ぶ PPTやKeynoteなどのプレゼンツールについて知り、目的に応じて効果的なスライドを作成することができる
10週 プレゼンテーショントレーニング⑧:ディベートの実践 自らの立場を明確にし、知的ゲームとしてのディベートに参加できる
11週 プレゼンテーショントレーニング⑧:ディベートの実践 自らの立場を明確にし、知的ゲームとしてのディベートに参加できる
12週 文章理解②:科学的な知識に基づいた文章を読み、適切に理解する 何を問題とした評論文かを把握し、わかりやすく説明することができる
13週 文章理解② :文章に書かれた意見を踏まえて自ら問いをたて、他者に伝える 科学技術を学ぶ者として、本論での問題提起に対して自らの意見を述べることができる
14週 ビブリオバトル② 設定されたテーマの中で本を選択し、その読書体験について効果的なスピーチができる
15週 コミュニケーションテクニック⑤:PDCAサイクルを活用する PDCAサイクルについて説明ができ、実生活にそれを取り入れることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前4,前5,前11,後12,後13
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前3,前4,前5,前11,前13,後12,後13,後14
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前3,前11,前13,後4,後5,後6,後14
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前4,前5,前9,後12,後13
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前4,前5,前9,後12,後13
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前4,前5,前9,後10,後11,後12,後13
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前10,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後7,後10,後11
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前6,前7,前8,前9
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前4,前5,前10,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前3,前10,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後6,後7,後8,後9,後10,後11
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前3,前10,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後6,後7,後9,後10,後11
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前4,前5,前10,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後7,後9,後10,後11,後12,後13
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前2,前3,前10,前11,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後7,後8,後9,後10,後11,後14
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前1,前2,前3,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前1,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後6,後7,後9,後10,後11,後14,後15
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前10,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後7,後10,後11
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2前2,前3,前10,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後7,後10,後11,後14

評価割合

試験発表相互評価提出物・小テスト等合計
総合評価割合6025510100
基礎的能力501551080
専門的能力550010
分野横断的能力550010