線形代数B

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 線形代数B
科目番号 B2009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:高遠節夫等「新線形代数」改訂版(大日本図書) 問題集:高遠節夫等「新線形代数問題集」改訂版(大日本図書)
担当教員 高木 和久,秦泉寺 俊弘

到達目標

1.空間内の平面,球の方程式を求めることができる。
2.行列の和、差、積、n乗の計算ができる。
3.行列式の値を計算することができる。
4.余因子を用いて逆行列を求めることができる。
5.1次変換を表す行列を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1行列式の一般的な定義を理解し,性質を利用して行列式の値を常時計算できる。余因子を用いて逆行列を常時求めることができる。行列式の定義を理解し,性質を利用して行列式の値を計算できる。余因子を用いて逆行列を求めることができる。行列式の値を計算することができない。余因子を用いて逆行列を求めることができない。
評価項目2行列の定義とその性質を理解し,和差積などの計算が常時できる。行列の定義とその性質を理解し,和差積などの計算ができる。行列の和差積などの計算ができない。
評価項目3空間内の直線,平面,球の方程式を複雑な条件で求めることができる。 空間内の直線,平面,球の方程式を求めることができる。空間内の直線,平面,球の方程式を求めることができない。 
評価項目41次変換(合成変換,逆変換を含め)を表す行列を求めることができる。1次変換を表す行列を求めることができる。1次変換を表す行列を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

(B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
空間のベクトルの応用を学習する。行列、行列式の定義と基本的な性質を学習する。余因子を用いた逆行列の求め方を学習する。連立1次方程式の解法としてクラメルの公式を学習する。
授業の進め方・方法:
・授業は講義形式で行う。講義中は集中して聴講し,質問があればGoogleClassroomなどを利用して行うこと。
・授業内容をより一層理解するために予習復習することを習慣づけること。
・レポート・課題等の提出物の提出期限を厳守すること。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題や小テスト)を40%の割合で総合的に評価する。成績評価は中間と期末の各期間の評価の平均とする。学年の評価は後学期末の評価とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事前学習として教科書の該当部分(授業計画参照)を読み,疑問点を抽出しておき,授業に臨むこと。また,事後学習として授業内容を復習し,教科書や問題集にある関連した演習問題を解くことで定着を図るよう努めること。解けなかった問題については,周りの学生と一緒に考えたり,授業担当の先生に積極的に質問して解決しておくこと。オフィスアワーを利用する場合にはメール等で事前に予約することが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 平面の方程式
点と平面との距離
平面の方程式の意味を理解し、応用することができる。
点と平面との距離の公式を理解できる。
2週 球の方程式
空間のベクトルの線形独立・線形従属
球の方程式を理解できる。
空間のベクトルの線形独立・線形従属を理解できる。
3週 行列の加法・減法・実数倍 行列の定義を理解し、加法や減法、実数との積が計算できる。
4週 行列の乗法と零因子 行列の積が計算でき、零因子の概念が理解できる。
5週 転置行列、逆行列 逆行列を理解し2次正方行列の逆行列を求めることができる。
6週 連立1次方程式と行列 掃き出し法を用いて連立方程式の解を求めることができる。
7週 逆行列
3次正方行列の逆行列を求めることができる。
8週 行列の階数
行列の階数の概念を理解できる。
4thQ
9週 行列式の定義
行列式の定義を理解し,行列式の値を求めることができる。
10週 行列式の性質
行列式の性質を利用して,行列式の値を求めることができる
11週 文字を含む行列式
行列の積の行列式
文字を含む行列式を因数分解することができる。
行列の積の行列式の性質を理解し,利用できる。
12週 行列式の展開 行列式の展開を理解し,展開を利用して行列式の値を求めることができる。
13週 行列式と逆行列,行列式と連立1次方程式 余因子を用いて逆行列を求めることができる。
14週 行列式と連立1次方程式 クラメルの公式を理解し,連立1次方程式を解くことができる。
15週 行列式の図形的意味 行列式の図形的意味を理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1,前7,後5
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前2,前8,後1,後2
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前3,前9,後2
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前2,後2
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前4,前5,前10,前11,後1,後2
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3前12,後3,後4
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3前15,後5,後6,後12,後13
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2後14
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2後15

評価割合

試験課題・演習合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100