社会科学Ⅱ

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 社会科学Ⅱ
科目番号 B3005 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 前期:『明解 世界史A』(帝国書院)、『最新世界史図説 タペストリー』(帝国書院)  後期:『新現代社会』(帝国書院)、『クローズアップ現代社会』(第一学習社)
担当教員 江口 布由子,松浦 真衣子

到達目標

国際社会における技術者のあり方を考える。諸外国の政治・文化・慣習などを尊重し、国際社会と地域の結びつきを前提に、あらゆる立場の人々を豊かにする技術・制度とは何かを考えていく。
最終的には共生社会実現に役立つ技術・制度を具体的に構想していく。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1外国の歴史・文化・慣習などを理解し、共生社会とは何か考えることができる諸外国の歴史・文化・慣習などを理解できる外国の歴史・文化・慣習などを理解できない
評価項目2国際社会で求められる技術とは何かを考え、具体的な構想を提示することができる国際社会で求められる技術とは何かを考えることができる。国際社会で求められる技術とは何かを考えることができない
評価項目3何様々な地域の課題を理解し、あらゆる立場の人々を幸せに出来る技術とは何かを具体的に考えることができる様々な地域の課題を理解できる様々な地域の課題を理解できない

学科の到達目標項目との関係

(A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
後期は国際経済を中心に学習を進める。グローバル化していく国際社会の課題(先進国の人口減少/途上国の人口爆発、地域間格差、各国の働き方の違いなど)を見つけ出し、その課題を解決する技術・制度を考えていく。
授業の進め方・方法:
提出物、定期テストなどにより成績をつけていく。
前期は2年生の社会科学Iで使用した『明解 世界史A』(帝国書院)、『最新世界史図説 タペストリー』(帝国書院)を使用する。
後期は1年生の現代社会で使用した『新現代社会』(帝国書院)、『クローズアップ現代社会』(第一学習社)を使用する。
*進度および感染状況により、シラバスの内容を一部変更する可能性があります。
注意点:
(成績評価の基準・方法)
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・レポート・ノート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期毎の成績評価は前期は前期中間と期末、後期は中間と期末の評価の平均で評価する。学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

(事前・事後学習)
事前学習として普段から新聞やニュースをチェックし、現代社会の動きを確認すること。また、事前に指定した教科書の該当部分を熟読すること。
事後学習として授業内で指定した課題を提出すること。次回の授業で回答を配布するので、自ら答え合わせをし、理解している部分としていない部分を確認すること。

(履修上の注意)
前半は『現代社会』をもとに『社会科学I(世界史)』で学習した内容を政治的観点から捉え直す。したがって『世界史』の内容を改めて確認しておくことが望ましい。また学年末にはこれまでの知識を総合的に組み込んだ小論文作成の課題に取り組む。
社会科学Ⅱの後半は『現代社会』で学習した内容が、国際的な観点から再度紹介される。改めて『現代社会』の復習をしておくことが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本授業の概要、注意点を説明する。
2週 自由主義・ナショナリズムの進展 19世紀後半のヨーロッパ,アメリカ社会を通して,自由主義とナショナリズムが進展していくようすとアメリカの発展について理解する。
3週 自由主義・ナショナリズムの進展 19世紀後半のヨーロッパ,アメリカ社会を通して,自由主義とナショナリズムが進展していくようすとアメリカの発展について理解する。
4週 アジア諸国の動揺 オスマン帝国の弱体化やムガル帝国の崩壊などを通して,世界市場の形成を背景にしたヨーロッパ諸国のアジア進出とアジア諸国の状況,植民地化や従属化の過程での抵抗と挫折,伝統文化の変容など,アジア諸国の動揺のようすを理解する。 
5週 アジア諸国の動揺 オスマン帝国の弱体化やムガル帝国の崩壊などを通して,世界市場の形成を背景にしたヨーロッパ諸国のアジア進出とアジア諸国の状況,植民地化や従属化の過程での抵抗と挫折,伝統文化の変容など,アジア諸国の動揺のようすを理解する。 
6週 東アジアの大変動 ヨーロッパ諸国の東アジア進出と東アジア諸国の状況,半植民地化や従属化の過程での抵抗と挫折,その中での日本の対応など,東アジアの大変動を理解する。
7週 東アジアの大変動 ヨーロッパ諸国の東アジア進出と東アジア諸国の状況,半植民地化や従属化の過程での抵抗と挫折,その中での日本の対応など,東アジアの大変動を理解する。
8週 まとめ これまでの内容を復習する
2ndQ
9週 第一次世界大戦 第一次世界大戦の要因、総力戦としての様相,ロシア革命,ソヴィエト連邦の成立,戦争と革命による国際秩序の変化,アメリカの大衆生活とその波及を通して,20世紀初頭の変化の様相を理解する。
10週 第一次世界大戦 第一次世界大戦の要因、総力戦としての様相,ロシア革命,ソヴィエト連邦の成立,戦争と革命による国際秩序の変化,アメリカの大衆生活とその波及を通して,20世紀初頭の変化の様相を理解する。
11週 第一次世界大戦 第一次世界大戦の要因、総力戦としての様相,ロシア革命,ソヴィエト連邦の成立,戦争と革命による国際秩序の変化,アメリカの大衆生活とその波及を通して,20世紀初頭の変化の様相を理解する。
12週 "民族自決"を求めて インド・中東および東アジアの民族運動を通して,"民族自決"を求めたアジアのナショナリズムの動きを理解する。
13週 "民族自決"を求めて インド・中東および東アジアの民族運動を通して,"民族自決"を求めたアジアのナショナリズムの動きを理解する。
14週 第二次世界大戦 1920年代末の経済危機以降の世界政治の動向、第二次世界大戦の原因や総力戦としての性格,それらが及ぼした影響を理解する。
15週 第二次世界大戦
1920年代末の経済危機以降の世界政治の動向、第二次世界大戦の原因や総力戦としての性格,それらが及ぼした影響を理解する。
16週 まとめ これまでの内容を復習する
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 後期の内容および注意点を説明する。
2週 現代史概観 前年度の学習を踏まえ、第二次世界大戦後の世界で冷戦が生じた時代背景を理解することができる。
3週 現代史概観 前年度の学習を踏まえ、第二次世界大戦後の世界で冷戦が生じた時代背景を理解することができる。
4週 国際経済のしくみ 国際経済に関する基礎的な知識を身につけ、保護貿易と自由貿易の違いを自らの言葉で説明できる。
5週 国際経済のしくみ 国際収支の見方を学習し、主要国の経済的な特徴を国際収支表から読み取ることが出来る。
6週 国際経済の枠組み 国際経済にはどのような制度やルールがあるかを学習し、世界を平等にする貿易とはどのようなものか、自らの意見を持つことが出来る。
7週 国際経済の枠組み 国際経済にはどのような制度やルールがあるかを学習し、世界を平等にする貿易とはどのようなものか、自らの意見を持つことが出来る。
8週 地域経済統合の行方 EUをはじめとする地域経済統合の現在を学び、何が課題となっているか、そして日本はその課題にどのように向き合うべきか自らの考えを持つことが出来る。
4thQ
9週 地域経済統合の行方 EUをはじめとする地域経済統合の現在を学び、何が課題となっているか、そして日本はその課題にどのように向き合うべきか自らの考えを持つことが出来る。
10週 グローバル化と自由貿易協定 グローバル化や自由貿易協定が進む背景を学び、その課題を自ら見出すことが出来る。
11週 グローバル化と自由貿易協定ー知的財産について学ぶ グローバル化や自由貿易協定が進む背景を学び、その課題を自ら見出すことが出来る。
12週 新興国の台頭 近年、急速な経済成長を続ける新興国とG7の関係を概観し、今後の日本の国際的な役割を認識することができる。
13週 新興国の台頭 近年、急速な経済成長を続ける新興国とG7の関係を概観し、今後の日本の国際的な役割を認識することができる。
14週 経済格差とその是正 経済格差や貧困解消のために必要なことは何か、自ら分析することが出来る。
15週 経済格差とその是正 経済格差や貧困解消のために必要なことは何か、自ら分析することが出来る。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後13,後14,後15
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後15
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後15
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後15
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後4,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前15,後1,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3前1,前2,前6,前15,後1,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前6,前12,前15,後1,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。2前15,後1,後8,後15
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前2,前6,前15,後1,後2,後3,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験その他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力60000040100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000