数学活用

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 数学活用
科目番号 B3006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠節夫「新確率統計」(大日本図書)、岡本和夫監修 「新版線形代数」(実教出版)、問題集:高遠節夫「新確率統計問題集」(大日本図書)、岡本和夫監修 「新版線形代数演習」(実教出版)
担当教員 白木 久雄,市木 一平

到達目標

1.独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
2.条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
3.1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。また2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。
4.代表的な確率分布(二項分布、ポアソン分布、正規分布)を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
5.1次変換の定義を理解し、1次変換を表す行列を求めることができる。また合成変換と逆変換を表す行列、平面内の回転に対応する1次変換を表す行列を求めることできる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1確率の定義と性質を理解し、簡単な場合についていろいろな確率を常時求めることができる。確率の定義と性質を理解し、簡単な場合についていろいろな確率を求めることができる。確率の定義と性質を理解できず、簡単な場合についていろいろな確率を求めることができない。
評価項目21次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を常時求めることができる。また2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を常時求めることができる。 1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。また2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。1次元のデータについて、平均・分散・標準偏差を求めることができない。また2次元のデータについて、散布図を作成できず、相関係数・回帰直線を求めることができない。
評価項目3確率変数と確率分布を理解し、簡単な場合について確率を常時求めることができる。確率変数と確率分布を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。確率変数と確率分布を理解できず、簡単な場合について確率を求めることができない。
評価項目41次変換の定義を理解し、1次変換を表す行列を常時求めることができる。また合成変換と逆変換を表す行列、平面内の回転に対応する1次変換を表す行列を常時求めることできる。1次変換の定義を理解し、1次変換を表す行列を求めることができる。また合成変換と逆変換を表す行列、平面内の回転に対応する1次変換を表す行列を求めることできる。1次変換の定義を理解できず、1次変換を表す行列を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
確率の定義と性質を学び、いろいろな確率を求める。1次元のデータについて、度数分布、代表値、散布度などを学び、また2次元のデータについて、散布図、相関係数、回帰直線を学ぶ。さらに確率変数と確率分布について学び、いろいろな確率を求める。最後に、1次変換の定義を学び、1次変換を表す行列を求める。また合成変換と逆変換を表す行列、平面内の回転に対応する1次変換を表す行列を求める。
授業の進め方・方法:
・授業は講義と演習(本人またはグループで問題を解く)形式で行う。講義中は集中して聴講し,質問があれば授業中や放課後などを利用して行うこと。また演習中はグループでの議論に積極的に参加すること。
・授業内容をより一層理解するために予習復習することを習慣づけること。
・定期試験同様に平常の小テストでも努力を怠らないこと。
・課題・レポート等の提出物の提出期限を厳守すること。
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・レポート・小テスト等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 確率の定義と性質
(確率の定義)
独立試行の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
2週 確率の定義と性質
(確率の基本性質)
余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
3週 確率の定義と性質
(期待値)
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し簡単な場合について、期待値を求めることができる。
4週 いろいろな確率
(条件付き確率と乗法定理)
条件付き確率、確率の乗法定理を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
5週 いろいろな確率
(事象の独立)
独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
6週 いろいろな確率
(反復試行)
反復試行の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
7週 いろいろな確率
(ベイズの定理)
ベイズの定理を用いて、簡単な場合について確率を求めることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 1次元のデータ
(度数分布)
1次元のデータを整理することできる。
10週 1次元のデータ
(代表値)
1次元のデータを整理して、平均を求めることができる。
11週 1次元のデータ
(散布度)
1次元のデータを整理して、分散・標準偏差を求めることができる。
12週 1次元のデータ
(四分位と箱ひげ図)
1次元のデータを整理して、中央値・四分位数を求めることができる。
13週 2次元のデータ
(相関)
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数を求めることができる。
14週 2次元のデータ
(回帰直線)
2次元のデータを整理して散布図を作成し、回帰直線を求めることができる。
15週 前期末試験
16週 確率変数と確率分布
(確率変数と確率分布)
確率変数と確率分布を理解し、簡単な場合について確率変数の平均・分散を求めることができる。
後期
3rdQ
1週 確率変数と確率分布
(二項分布)
二項分布を理解し、簡単な場合について二項分布の平均・分散を求めることができる。
2週 確率変数と確率分布
(ポアソン分布)
ポアソン分布を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
3週 確率変数と確率分布
(連続型確率分布)
連続型確率分布を理解することができる。
4週 確率変数と確率分布
(連続型確率変数の平均と分散)
連続型確率変数の平均・分散を求めることができる。
5週 確率変数と確率分布
(正規分布)
正規分布を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
6週 確率変数と確率分布
(二項分布と正規分布の関係)
二項分布と正規分布の関係を理解することができる。
7週 統計量と標本分布
(確率変数の関数,母集団と標本)
2つ以上の確率変数の関数が確率変数になることを理解し、その平均・分散を求めることができる。また母集団と標本を理解することができる。
8週 統計量と標本分布
(母集団と標本,統計量と標本分布)
統計量と標本分布,中心極限定理を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。
4thQ
9週 中間試験
10週 1次変換
(1次変換の定義)
1次変換の定義を理解し、1次変換を表す行列を求めることができる。
11週 1次変換
(回転を表す1次変換)
平面内の回転に対応する1次変換を表す行列を求めることができる。
12週 1次変換
(合成変換と逆変換)
合成変換を表す行列を求めることができる。
13週 1次変換
(合成変換と逆変換,1次変換の線形性)
逆変換を表す行列を求めることができる。
14週 1次変換
(1次変換と直線)
1次変換による直線の像を求めることができる。
15週 1次変換
(1次変換と2次曲線)
方程式の表す曲線を回転移動を利用して調べることができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後10,後13,後14
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後12,後13,後14
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後11,後15
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前1,前2,前3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3前4,前5,前6,前7
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前9,前10,前11,前12
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3前13,前14

評価割合

試験学習状況等(課題・レポート・小テスト等含)合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100