科学技術と倫理

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 科学技術と倫理
科目番号 B4001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考図書等は、授業の際に適宜紹介する。
担当教員 佐々木 正寿

到達目標

科学技術の目覚ましい発展とともに、その功罪が明らかになってきたいま、科学技術と人間との関わりを振り返り、今後私たちがとるべき態度について主体的に考えることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 「倫理」の基礎的な思想についての理解基礎的な倫理思想について深く理解するとともに、主体的に議論できる。基礎的な倫理思想について一定の理解を持つ。基礎的な倫理思想を理解しない。
評価項目2 科学技術をめぐる諸問題についての理解、私たちのとるべき態度についての主体的な考察科学技術をめぐる諸問題について深く理解し、私たちのとるべき態度について積極的に議論できる。科学技術をめぐる諸問題について理解し、私たちのとるべき態度につい議論できる。科学技術をめぐる諸問題について理解せず、私たちのとるべき態度について議論しない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

(A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
社会に生きる人間としてわきまえておくべき基礎的な倫理思想について解説したうえで、現代の科学技術をめぐる諸問題に対する倫理的な議論(環境倫理、生命倫理)に関して、私たちはどのように考え、どのようにふるまうべきかについて考察する。
授業の進め方・方法:
当該科目の開設期前半において基礎的な倫理思想について解説し、開設期後半では、現代の科学技術をめぐる諸問題に対する倫理的な議論(環境倫理、生命倫理)を取り上げて、私たちはどのように考え、どのようにふるまうべきかについて考察する。
注意点:
数学を学ばずして応用数学を学ぶことはできず、物理を学ばずして応用物理を学ぶことはできないように、基礎的な哲学や倫理学を学ばずして、どうして応用倫理を学ぶことができようか。学生は、哲学や倫理学を学ぶべきである。
【成績評価の基準・方法】学年成績は、学年末試験の評価(100%)による。
【事前・事後学習】各自の自主性による。
【履修上の注意】事象に対する考察を深めるためには、さまざまな知識や確かな教養を必要とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 当該科目授業についての説明、受講上の諸注意 当該授業について知る。
2週 基礎的な倫理思想――ソクラテス、プラトン 倫理の基礎となる考え方について理解する。
3週 基礎的な倫理思想――アリストテレス 倫理の基礎となる考え方について理解する。
4週 基礎的な倫理思想――ユダヤ教、キリスト教 倫理の基礎となる考え方について理解する。
5週 基礎的な倫理思想――イスラム教、仏教 倫理の基礎となる考え方について理解する。
6週 基礎的な倫理思想――世界倫理思想(ハンス・キュング) 倫理の基礎となる考え方について理解する。
7週 基礎的な倫理思想――デカルト 倫理の基礎となる考え方について理解する。
8週 基礎的な倫理思想――功利主義 倫理の基礎となる考え方について理解する。
4thQ
9週 基礎的な倫理思想――カント 倫理の基礎となる考え方について理解する。
10週 現代の科学技術をめぐる諸問題と倫理――環境倫理 科学技術をめぐる諸問題の概要を知り、倫理学的観点から理解を深める。
11週 現代の科学技術をめぐる諸問題と倫理――環境倫理 科学技術をめぐる諸問題の概要を知り、倫理学的観点から理解を深める。
12週 現代の科学技術をめぐる諸問題と倫理――環境倫理 科学技術をめぐる諸問題の概要を知り、倫理学的観点から理解を深める。
13週 現代の科学技術をめぐる諸問題と倫理――生命倫理 科学技術をめぐる諸問題の概要を知り、倫理学的観点から理解を深める。
14週 現代の科学技術をめぐる諸問題と倫理――生命倫理 科学技術をめぐる諸問題の概要を知り、倫理学的観点から理解を深める。
15週 現代の科学技術をめぐる諸問題と倫理――生命倫理 科学技術をめぐる諸問題の概要を知り、倫理学的観点から理解を深める。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3後4,後5,後7,後8,後9,後10
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後8,後9,後10
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後2,後3,後4,後5,後7,後11,後12,後13
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後4,後5,後7,後11,後12,後13
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後3,後7,後8,後9,後10
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後3,後7,後8,後9,後10
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力0000000
分野横断的能力400000040