ソーシャルデザイン基礎

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ソーシャルデザイン基礎
科目番号 1109 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 英語PBLの基礎:プリント,プランニング:岸良裕司・きしらまゆこ著「考える力をつける3つの道具」(ダイヤモンド社)
担当教員 岡田 将治,木村 竜士,北山 めぐみ,赤松 重則,藤田 拓雄

到達目標

3次元CADによるデザイン演習:①3次元CADシステムの基本機能を理解し,利用できる。②アイデアを具体的な形状に表現することができる。
英語PBLの基礎:英語表記された説明書を理解し,説明できる。
プランニング:ソーシャルデザインとは何かを概ね理解し,学んだ「考える力」を他の課題に概ね適用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
3次元CADによるデザイン演習①3次元元CADシステムの基本機能を十分に理解し,新たな課題に活用できる。3次元元CADシステムの基本機能を理解し,利用できる。3次元元CADシステムの基本機能が理解できない。
3次元CADによるデザイン演習②より複雑なアイデアを具体的な形状に表現することができる。シンプルなアイデアを具体的な形状に表現することができる。アイデアを具体的な形状に表現することができない。
英語PBLの基礎英語により説明書を相手に説明できる。英語で説明書が理解できる。英語で説明書が理解できない。
プランニングソーシャルデザインとは何かを理解し,学んだ「考える力」を他の課題に適用できる。ソーシャルデザインとは何かを概ね理解し,学んだ「考える力」を他の課題に概ね適用できる.ソーシャルデザインとは何かを理解せず,「考える力」が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3次元CADによるデザイン演習:3次元CADソフトを利用し,アイデアを具体的な形状に表現できる能力を育成する。
英語PBLの基礎:英語表記された説明書を理解し,説明できる能力を養うことを目的とし,マイコンボード(Arduino)の簡単な使用方法を英語表記された説明書を通して学習する。さらに,使用方法等の説明を英語でできるようにする。PBLとしての目的は、① 英語により表記された説明書を理解する。②パートナーに説明するための資料(台詞)を英語でまとめる。③パートナーに英語で機器の使用方法を説明し、問題なく動作した場合、タスク完了となる。
プランニング:①ソーシャルデザイン概論として,ソーシャルデザインとは何か? ソーシャルデザインの事例を学ぶ。②教科書を参考に,問題をわかりやすく整理する道具 “ブランチ”を理解し,活用できるようにする。③ジレンマを解消する道具 “クラウド”を理解し,活用できるようにする。ソーシャルデザインの事例についてクラウドを作成し,新しいアイデアがどのように導き出されたか,そのプロセスを理解する。④逃げ地図作成ワークショップを体験し,ワークショップの意義や効果について理解する。⑤まちづくり・防災に関するグループ課題の設定し,最終週の成果発表に向けて,KP(紙芝居プレゼンテーション)法について学ぶ.⑥グループ課題演習として,課題に対する解決策およびそれを実施するための方策を具体化する.
授業の進め方・方法:
3次元CADによるデザイン演習(14週):製図の基礎,三次元モデルの作成および投影図の作成を行う。
英語PBLの基礎の1回の授業目安:a) 個別ワーク(マイコンボードを使用した実習と説明書作成)40分、b) ペアワーク(説明書を用いた英語による説明とマイコンボードの動作確認)30分、c) 個別ワーク(提出物の作成・提出)10分
プランニングの授業の進め方:5人1組のグループに分かれて演習形式で行う.
注意点:
3次元CADによるデザイン演習およびプランニングは期末試験を実施する。試験を実施するテーマは,試験40%,発表・プレゼンテーション40%,ポートフォリオ20%で評価する。試験を実施しないテーマは,発表・プレゼンテーション60%,ポートフォリオ20%,取り組みを20%で評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験や発表において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 3次元CADによるデザイン演習[1]: 製図の基礎①製図のルール 図面の役割を理解し,図面に用いる文字・数字の特徴を知り,書けるようになる.
2週 3次元CADによるデザイン演習[2]: 製図の基礎②用器画法1 垂直線,2等分線,正多角形などの書き方を理解する.
3週 3次元CADによるデザイン演習[3]: 製図の基礎③用器画法2 三角形の内接円,外接円,図心,様々な接円の書き方を理解する.
4週 3次元CADによるデザイン演習[4]: 製図の基礎④等角図と第三角法 等角図の書き方と第三角法を理解する.
5週 3次元CADによるデザイン演習[5]:三次元モデルの作成① 3次元CAD(SolidWorks)の基本操作を理解する.押し出し,押し出しカット,フィレットを理解する.
6週 3次元CADによるデザイン演習[6]:三次元モデルの作成② 3次元CAD(SolidWorks)の基本操作を理解する.面取り,抜き勾配,シェルを理解する.
7週 3次元CADによるデザイン演習[7]:三次元モデルの作成③ 3次元CAD(SolidWorks)の基本操作を理解する.断面図を回転させる立体図形作成を理解する.
8週 3次元CADによるデザイン演習[8]:三次元モデルの作成④ 3次元CAD(SolidWorks)の基本操作を理解する.アセンブリと2次元図面の作成方法を理解する.
2ndQ
9週 3次元CADによるデザイン演習[9]:三次元モデルの作成⑤ 与えられた立体形状のモデリングを行うことにより,三次元モデリングの習熟度を確認する.
10週 3次元CADによるデザイン演習[10]:三次元モデルの作成⑥ 自分で考案した立体形状を三次元モデリングする.
11週 3次元CADによるデザイン演習[11]:三次元モデルの作成⑦ 自分で考案した立体形状を三次元モデリングする.
12週 3次元CADによるデザイン演習[12]:三次元モデルの作成⑧ 自分で考案した立体形状を三次元モデリングする.
13週 3次元CADによるデザイン演習[13]:投影図の作成① 投影法の種類,第三角法,正投影法を理解し,三面図の構成を理解する.
14週 3次元CADによるデザイン演習[14]:投影図の作成② 正面図の選び方と様々な断面図示法を理解する.
15週 3次元CADによるデザイン演習[15]:投影図の作成③ 図形に合わせた寸法の付け方を理解する.
16週 3次元CADによるデザイン演習[16]:成果発表会(三次元モデリングコンテスト) 自分で考案した三次元モデリングを相互評価する.
後期
3rdQ
1週 英語PBL[1]: 趣旨説明,動機付け(グローバル人材,コミュニケーション能力(英語学習),情報化社会への適応(IoTやプログラミング)に関する内容を予定) 授業の趣旨を理解できる。
2週 英語PBL[2]:マイコンボードを使用した英語PBL
ワーク内容:シリアルモニタへの簡単な文字の表示
英語表記の説明書を理解し、相手に英語で伝えることができる。
3週 英語PBL[3]:マイコンボードを使用した英語PBL
ワーク内容:3色LEDの点滅
英語表記の説明書を理解し、相手に英語で伝えることができる。
プランニング[3]: “クラウド”を理解し,活用できる.
4週 英語PBL[4]:マイコンボードを使用した英語PBL
ワーク内容:光センサの使用
英語表記の説明書を理解し、相手に英語で伝えることができる。
5週 英語PBL[5]:マイコンボードを使用した英語PBL
ワーク内容:温度センサの使用
英語表記の説明書を理解し、相手に英語で伝えることができる。
6週 英語PBL[6]マイコンボードを使用した英語PBL
ワーク内容:小型ディスプレイの使用
英語表記の説明書を理解し、相手に英語で伝えることができる。
7週 英語PBL[7]:マイコンボードを使用した英語PBL
ワーク内容:LED・センサ・ディスプレイの連動
英語表記の説明書を理解し、相手に英語で伝えることができる。
8週 英語PBL[8]:ペアワークでの英語による成果発表 英語によりプレゼンができる。
4thQ
9週 プランニング[1]:ソーシャルデザイン概論
ソーシャルデザインとは何か?
ソーシャルデザインの事例を学ぶ。
ソーシャルデザインとは何か,どのような事例があるかを説明できる.
10週 プランニング[2]:”ブランチ”とは?
問題をわかりやすく整理する道具 “ブランチ”の理解と活用。
“ブランチ”を理解し,活用できる。
11週 プランニング[3]:”クラウドとは?” 
ジレンマを解消する道具 “クラウド”の理解と活用。
“クラウド”を理解し,活用できる.
12週 プランニング[4]:ワークショップとは? 
逃げ地図作成ワークショップを体験し,その意義や効果について理解する。
逃げ地図作成ワークショップの体験から,その意義や効果について説明できる。
13週 プランニング[5]:KP法とは? 
グループ課題を設定し,KP(紙芝居プレゼンテーション)法について学ぶ。
KP(紙芝居プレゼンテーション)法の実践から内容を説明できる。
14週 プランニング[6]:グループ課題演習① 課題(共通な目標に対するジレンマ)を抽出し,4つの視点から解決策を立案できる。
15週 プランニング[7]:グループ課題演習② 目標を実現する道具“アンビシャス・ターゲットツリー”を理解し,解決策を実施するための方策を具体化できる。
16週 プランニング[8]:グループ課題の成果発表 「考える力」を活用し,グループ課題の成果を発表できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表・プレゼンテーション相互評価取り組みポートフォリオその他合計
総合評価割合304505200100
基礎的能力20250510060
専門的能力10200010040
分野横断的能力0000000