到達目標
【到達目標】 授業計画に記述した各項目の到達目標
1.基本的な質点の運動を,運動方程式をたてて,解くことができる。
2.運動方程式から各保存則を導き出すことができる。
3.基本的な振動問題を,運動方程式をたてて,解くことができる。
4.剛体の運動方程式を質点系の運動方程式から導くことができる。
5.基本的な剛体の運動を,運動方程式をたてて,解くことができる。
上述の到達目標の各項目において,具体的な演習問題を解くことにより,物理の基礎的な考え方(物の見方)と問題解決方法を身に着ける。法則を系統的に理解して種々の問題に応用するという物理の典型的な学習法を身につける。
大学初年度レベルの自作プリント教材および参考書と問題集を用いて,微積分・ベクトルを使い体系的に,専門基礎としての力学を体得する。
上記の到達目標を達成することにより,物理の基礎的な考え方と問題解決方法を体得する。
とともに,法則を系統的に理解して種々の問題に応用するという物理の典型的な学習法を身につける。
到達目標の具体的な記述表現とレベルとの対応を以下に記す。
1. “知る・学ぶ(知識・記憶レベル)”と記した項目については,項目に関して得た知識を基に,定性的な説明ができる。
2. “理解する・計算できる(理解レベル)”と記した項目については,基本公式から計算(または作図)によって,定量的に現象を説明できる。
3. “演習を行う・応用できる(適用レベル)”と記した項目については,体得した手法を具体的な問題に適用して問題を解決できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 質点力学に関して,体系立った知識を体得して,法則を具体的な問題に応用して必要な物理量を算出できる。 | 質点力学に関して,個別に知識を獲得して,法則を用いて,基礎的な物理量を算出できる。 | 質点力学に関して,知識の修得が十分でなく,基礎的な物理量を算出できない。 |
評価項目2 | 振動問題に関して,体系立った知識を体得して,関係や法則を具体的な問題に応用して必要な物理量を算出できる。 | 振動問題に関して,個別に知識を獲得して,関係や法則を用いて基礎的な物理量を算出できる。 | 振動問題に関して,知識の修得が十分でなく,基礎的な物理量を算出できない。 |
評価項目3 | 剛体力学に関して,体系立った知識を体得して,法則を具体的な問題に応用して必要な物理量を算出できる。 | 剛体力学に関して,個別に知識を獲得して,法則を用いて基礎的な物理量を算出できる。 | 剛体力学に関して,知識の修得が十分でなく,基礎的な物理量を算出できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
1.基本的な質点の運動を,運動方程式をたてて,解くことができる。
2.運動方程式から各保存則を導き出すことができる。
3.基本的な振動問題を,運動方程式をたてて,解くことができる。
4.剛体の運動方程式を質点系の運動方程式から導くことができる。
5.基本的な剛体の運動を,運動方程式をたてて,解くことができる。
上述の到達目標の各項目において,具体的な演習問題を解くことにより,物理の基礎的な考え方(物の見方)と問題解決方法を身に着ける。法則を系統的に理解して種々の問題に応用するという物理の典型的な学習法を身につける。
大学初年度レベルの自作プリント教材および参考書と問題集を用いて,微積分・ベクトルを使い体系的に,専門基礎としての力学を体得する。
授業では,事前に配布した授業計画に基づき,教材の予習・関連項目の復習とうの事前学習を義務付ける。前半(50%)を学習内容の説明や例題演習の模範解答等の講義にあてるので,ノートテイク・質問等を通してその時その場での理解を目指す。後半(50%)は学生自身が問題演習を行い学習項目の定着を図る。問題演習は,教材や問題集の課題を各自で解答することを原則として,班別での学習支援(教え合い・学び合い)を通して主体的な学びになるように努める。判らない項目は質問を受け付けるので,予習・授業・復習の繰り返しで,着実に力を付ける。基本(標準)レベルの問題の解答ができるレベルを合格ラインとする。
授業の進め方・方法:
授業計画を参照
注意点:
定期試験の成績を70%,平素の学習状況等(提出物・平常(実力)試験等)を30%の割合で総合的に評価することを原則とする。学年の評価は,後学期中間,後学期末の各期間の総合評価とする。
4年生で開講される応用物理Ⅱ(選択科目)の力学部分のベースとなる内容を学習して身につけるので,是非,応用物理Ⅱも選択して下さい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
質点力学 運動学 |
高校レベルの基本的な運動の位置情報を時間微分して,速度・加速度・力を求めることができる。逆に,運動方程式を積分して,初期条件を考慮した速度・位置の計算ができる。
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2週 |
質点力学 運動の法則と運動方程式 |
運動の三法則を説明できる。運動方程式を微分方程式の初期値問題として解くことができる。
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3週 |
質点力学 運動量保存の法則 |
運動方程式から運動量保存の法則を導き,具体的な問題に応用できる。
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4週 |
質点力学 角運動量保存の法則 |
運動方程式から角運動量保存の法則を導き,具体的な問題に応用できる。
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5週 |
質点力学 エネルギー保存の法則 |
運動方程式からエネルギー保存の法則を導き,具体的な問題に応用できる。保存力の位置エネルギーを用いて力学的エネルギー保存の法則を導き,具体的な問題に応用できる。
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6週 |
振動問題 単振動の運動方程式 |
単振動の運動方程式を解いて,位置,速度,加速度を計算できる。
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7週 |
振動問題 強制振動の運動方程式 |
強制振動の運動方程式を解いて,位置,速度,加速度を計算できる。共振条件を計算できる。
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8週 |
振動問題 減衰振動の運動方程式 |
速さに比例する減衰力が働く運動方程式を解いて,減衰振動解を求めることができる。
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4thQ |
9週 |
振動問題 交流回路方程式との比較 |
交流回路方程式と減衰振動,強制振動の運動方程式を比較して,類似性を説明できる。
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10週 |
振動問題 総合演習 |
振動に関する色々な問題を運動方程式を用いて解くことができる。
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11週 |
剛体 運動方程式 |
質点系の運動方程式から剛体の運動方程式を導くことができる。
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12週 |
剛体 慣性モーメント |
色々な剛体の慣性モーメントの計算ができる。薄板の定理,平行軸の定理を使うことができる。
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13週 |
剛体 固定軸のまわりの回転 |
固定軸のまわりの剛体の周期運動の運動方程式を解くことができる。
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14週 |
剛体 平面内の運動 |
剛体の平面運動の運動を運動方程式を用いて解くことができる。
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15週 |
剛体 総合演習 |
剛体に関する色々な問題を運動方程式を利用して解くことができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | 後1 |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | 後1 |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | 後2 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 後2 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | 後2 |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | 後2 |
運動の法則について説明できる。 | 3 | 後2 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 3 | 後5 |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 後5 |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 後5 |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 後5 |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 後5 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 後3 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | 後3 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 後3 |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | 後6 |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 後6 |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 後4 |
角運動量を求めることができる。 | 3 | 後4 |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | 後4 |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | 後12 |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | 後13,後14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |