エネルギー資源

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 エネルギー資源
科目番号 N4004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD エネルギー・環境コース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:平田・田中・熊野・羽田 「エネルギー工学」(森北出版)
担当教員 永橋 優純

到達目標

【到達目標】
1.エネルギーやエネルギー資源の種類、エネルギー資源の賦存量や資源の限界などが理解できる。
2.熱量や仕事などエネルギーの概念が理解でき,熱力学の第一法則や状態変化の式を用いて,仕事や供給熱量が求められる。
3.各種理論サイクルが説明でき,理論効率や成績係数が求められる。
4.蒸気サイクルやヒートポンプシステムの説明ができ,理論熱効率や成績係数が求められる。
5.風力エネルギー、水力エネルギーのエネルギー変換を説明でき,それらの効率が求められる。
6.太陽光エネルギーや燃料電池の概要が理解でき,それらの変換効率の求め方を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エネルギーやエネルギー資源の種類、エネルギー資源の賦存量や資源の限界などが理解でき,ここに関して厳密に説明できる。エネルギーやエネルギー資源の種類、エネルギー資源の賦存量や資源の限界などが理解できる上に複数の選択肢の中から正しい答えを選ぶことが出来る。エネルギーやエネルギー資源の種類、エネルギー資源の賦存量や資源の限界などに関して、理解できていない。
評価項目2熱量や仕事の概念が理解でき,熱力学の第一法則や状態変化の式、仕事や供給熱量などの諸項目に関して、具体例を挙げながら説明できるとともに、計算も出来る。熱量や仕事の概念が理解でき,熱力学の第一法則や状態変化の式、仕事や供給熱量などの諸項目に関して、具体例を挙げながら説明できる上に複数の選択肢の中から正しい答えを選ぶことが出来る。熱量や仕事の概念が理解でき,熱力学の第一法則や状態変化の式、仕事や供給熱量などの諸項目に関して、理解できていない。
評価項目3各種理論サイクルやその理論効率に関して具体例を挙げて説明できるとともに、熱計算、効率計算が出来る。各種理論サイクルやその理論効率に関して具体例を挙げて説明できるできる上に複数の選択肢の中から正しい答えを選ぶことが出来る。各種理論サイクルやその理論効率に関して,理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
最近の環境意識の高まりは,従来の化石燃料主体のエネルギー利用からクリーンエネルギーをふくむ再生可能エネルギー利用への転換を促し,その流れは産業界や私たちの生活様式の転換にまで現れています。この授業ではエネルギーの基礎としての熱力学の基礎を学んだ後,各種エネルギーやエネルギー資源の特性を学び,それらのエネルギー変換の原理や各種熱効率の求め方までを学習します。
授業の進め方・方法:
教科書の内容を元にした講義ノートを板書し解説をする。区切りごとに演習プリントを配布し自習、回収し、解説を行う。
注意点:
試験の成績70 %,平素の学習状況等を30 %の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギーやエネルギー資源の概要 エネルギーやエネルギー資源の概要やその限界などの概要が理解でき,説明できる。
2週 エネルギーの基礎(1) 熱量や比熱,熱力学の第1法則 熱量や比熱,熱力学の第1法則が理解でき説明できるとともにそれらを求めることができる。
3週 エネルギーの基礎(2) 理想気体の状態変化-その1- 状態変化の式が理解でき説明できるとともにそれらを導くことができる。
4週 エネルギーの基礎(2) 理想気体の状態変化-その2- 各種状態変化における供給熱量や仕事が理解でき説明できるとともにそれらを導くことができる。
5週 エネルギーの基礎(3) 演習問題 理想気体の状態変化全般における演習
6週 ガスサイクルと熱効率 閉サイクルにおける理論効率の定義を理解し,オットーサイクルの熱効率が求められる
7週 蒸気サイクルと熱効率 蒸気の状態量が求められると共にランキンサイクルの熱効率が求められる
8週 冷凍サイクルと動作係数 冷凍サイクルの動作係数が理解でき,与えられた条件における動作係数が求められる
2ndQ
9週 流れのエネルギーとエネルギー変換(1):基礎流れ学 流れ学の基礎としてのベルヌーイの定理や流れにおける抵抗が理解できると共に計算で求めることができる
10週 流れのエネルギーとエネルギー変換(2):水力発電 水力発電における原理を理解し説明できると共に効率が求められる
11週 流れのエネルギーとエネルギー変換(3):風力発電 風力発電における原理を理解し説明できると共に効率が求められる
12週 バイオマスエネルギーとバイオマスエネルギー変換 バイオマスエネルギーの概要が理解でき,かつバイオマスエネルギー変換の原理を理解し説明できる
13週 太陽光エネルギーと太陽光発電 太陽光エネルギーの概要が理解でき,かつ太陽光エネルギー変換の原理を理解し説明できる
14週 太陽電池と燃料電池 太陽光電池と燃料電池の原理が理解でき,それらの効率が計算できる
15週 エネルギー資源総合演習 上記エネルギー資源やエネルギー変換全般に関する演習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。2
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。2
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。2
直流機の原理と構造を説明できる。2
誘導機の原理と構造を説明できる。2
同期機の原理と構造を説明できる。2
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。2
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。2
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。2
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。2
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。3
電力システムの経済的運用について説明できる。3
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4
制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。1
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。1
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。1
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。1
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。1
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力3500001550
専門的能力3500001550
分野横断的能力0000000