概要:
最近の環境意識の高まりは,従来の化石燃料主体のエネルギー利用からクリーンエネルギーをふくむ再生可能エネルギー利用への転換を促し,その流れは産業界や私たちの生活様式の転換にまで現れています。この授業ではエネルギーの基礎としての熱力学の基礎を学んだ後,各種エネルギーやエネルギー資源の特性を学び,それらのエネルギー変換の原理や各種熱効率の求め方までを学習します。
授業の進め方・方法:
教科書の内容を元にした講義ノートを用い解説をする。区切りごとに演習プリントを配布し自習、回収し、解説を行う。
注意点:
試験の成績70 %,平素の学習状況等を30 %の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
エネルギーと環境の関わり、そしてエネルギー資源の概要(1):化石燃料 |
エネルギー利用と環境との関わりや、エネルギー資源のうちの化石燃料の特性や有効性、賦存量や利用限界などを理解し説明できる
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2週 |
エネルギーの基礎(1) 熱量や比熱,熱力学の第1法則 |
熱量や比熱,熱力学の第1法則が理解でき説明できるとともにそれらを求めることができる
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3週 |
エネルギーの基礎(2) 理想気体の状態変化-その1- |
状態変化の式が理解でき説明できるとともにそれらを導くことができる。
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4週 |
エネルギーの基礎(2) 理想気体の状態変化-その2- |
各種状態変化における供給熱量や仕事が理解でき説明できるとともにそれらを導くことができる
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5週 |
エネルギーの基礎(3) サイクルと理論効率、動作係数 |
理想気体の状態変化全般における演習
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6週 |
ガスサイクルと熱効率 |
閉サイクルにおける理論効率の定義を理解し,オットーサイクルの熱効率が求められる
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7週 |
内燃機関 (ガソリンエンジンとディーゼルエンジン,2ストロークエンジンと4ストロークエンジン) |
ガソリンエンジンとディーゼルエンジン,2ストロークエンジンと4ストロークエンジンの構造や原理を理解し説明できる
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8週 |
中間総合演習 |
熱力学の基本事項の確認試験
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2ndQ |
9週 |
火力発電(1):蒸気プラントの構成と蒸発過程 |
火力発電所の蒸気プラントの構成を理解し説明できるとともに、蒸気の蒸発過程を説明できる
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10週 |
火力発電(2):蒸気の性質 |
蒸気の状態変化を理解し蒸気の熱的状態量が求められる
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11週 |
火力発電(3):ランキンサイクルの理論熱効率 |
ランキンサイクルの構成や各種線図が理解できサイクルの理論熱効率が求められる
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12週 |
エネルギーと環境の関わり、そしてエネルギー資源の概要(2):クリーンエネルギー: 原子力発電(1) |
原子力発電の原理や構造を理解し説明できる
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13週 |
クリーンエネルギー: 原子力発電(2) |
原子力発電の原理や構造を理解し説明できる
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14週 |
クリーンエネルギー: 水力・風力・バイオマス 発電 |
水力・風力・バイオマス発電の概要を理解し説明できる
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15週 |
クリーンエネルギー: 太陽光発電 |
太陽光エネルギーの概要が理解でき,かつ太陽光発電の原理を理解し説明できる
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 3 | |
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | |
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。 | 3 | |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 2 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 2 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 2 | |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 2 | |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 2 | |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 2 | |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 2 | |
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 2 | |
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 2 | |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 2 | |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 3 | |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 3 | |
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 4 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | |
制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 1 | |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 1 | |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 1 | |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 1 | |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 1 | |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 1 | |