到達目標
1.電気機器を用いた電気エネルギーの利用について説明できる。
2.回転運動とトルク、三相交流と回転磁界について説明できる。
3.変圧器の構造と動作原理を説明でき、基本特性の計算ができる。
4.誘導機の構造と動作原理を説明でき、基本特性の計算ができる。
5.同期機の構造と動作原理を説明でき、基本特性の計算ができる。
6.直流機の構造と動作原理を説明でき、基本特性の計算ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
電気機器の基本 | 電気機器を用いた電気エネルギーの利用、回転運動とトルク、三相交流と回転磁界を説明できる。 | 電気機器を用いた電気エネルギーの利用、回転運動とトルク、三相交流と回転磁界の概要を説明できる。 | 電気機器を用いた電気エネルギーの利用、回転運動とトルク、三相交流と回転磁界の概要を説明できない。 |
変圧器 | 変圧器の構造および動作原理と関連づけて等価回路を説明でき、特性の計算ができる。 | 変圧器の構造および動作原理を説明でき、基本特性の計算ができる。 | 変圧器の構造および動作原理を説明できず、基本特性の計算ができない。 |
回転機 | 回転機の構造および動作原理と関連づけて等価回路を説明でき、特性の計算ができる。 | 回転機の構造および動作原理を説明でき、基本特性の計算ができる。 | 回転機の構造および動作原理を説明できず、基本特性の計算ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
エアコンなどの家庭電気製品や電気自動車などにはモータが使われており、また、電気の発生や送電には発電機や変圧器が使われている。この授業では、これらの機器の動作原理を学習し、エネルギー変換の原理や機器の構造および特性を理解する。
この科目は企業で厨房機器用小形電動機や電源設計の経験を有する教員が、その経験を活かし、電気機器の構造、特性等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業はスライドを用いた講義とし、講義を理解するため課題を与える。遠隔授業の場合にはGoogle Classroomを用い、スライドや課題は資料として提示する。課題は、解答の過程に説明を加えながら答えを導く(レポート形式)。課題を評価・添削し模範解答とともに返却するので、自分の解答と模範解答を見比べ、考え違いや解答方法を正し理解を深めること。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題)を40%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前学期末の評価とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,上記の到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事前学習として教科書の該当部分(事前に説明)を読んだうえで指定のプリントに理解が難しかった部分を抜き出してまとめて授業に臨むこと。また,事後学習として授業内で指示した課題を提出すること。その課題とした演習問題については,周りの学生とデッスカッションしたりし,自分なりの解答を提出をすること。
【学修単位科目(授業時間外の学習時間等)】
本科目は学修単位のため,自主学習としてレポートおよび課題を累計45時間分以上実施して提出しなければ,成績が60点を超えた場合でも59点として扱い単位を認定しない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電動機と発電機[1-2]:電気エネルギーの利用および電気機器について学ぶ。 |
電気エネルギーの利用および電気機器について説明できる。
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2週 |
電動機と発電機[1-2]:電気機器のための重要な物理量について学ぶ。 |
電気機器のための重要な物理量について説明できる。
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3週 |
電気機器[3]:回転運動とトルク、三相交流と回転磁界、磁化現象と効率につ いて学ぶ |
回転運動とトルク、三相交流と回転磁界、磁化現象と効率について説明できる。
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4週 |
電気機器[4-6]:変圧器の原理と理想変圧器、実際の変圧器の等価回路につい て学ぶ。 |
変圧器の原理と理想変圧器、実際の変圧器の等価回路について説明でき、基本特性の計算ができる。
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5週 |
電気機器[4-6]:変圧器の等価回路定数と短絡インピーダンスについて学ぶ。 |
変圧器の等価回路定数と短絡インピーダンスについて説明でき、基本特性の計算ができる。
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6週 |
電気機器[4-6]:変圧器の複数運転と各種変圧器について学ぶ。 |
変圧器の複数台運転について説明でき、基本特性の計算ができる。
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7週 |
誘導機[7-9]:誘導機の原理と構造、等価回路について学ぶ。 |
誘導機の原理と構造、等価回路について説明できる。
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8週 |
誘導機[7-9]:誘導機特性の特性について学ぶ |
誘導機の特性を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
誘導機[7-9]:速度制御、単相誘導電動機について学ぶ。 |
誘導機の速度制御、単相誘導電動機について説明でき、基本特性の計算ができる。
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10週 |
同期発電機[10]:同期発電機の原理と構造および理論と運転方法について学ぶ。 |
同期発電機の原理と構造および理論と運転方法について説明できる。
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11週 |
同期電動機[11-12]:同期電動機と永久磁石同期電動機について学ぶ。 |
同期電動機と永久磁石同期電動機について説明でき、基本特性の計算ができる。
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12週 |
同期電動機[11-12]:リラクタンスモータとステッピングモータについて学ぶ。 |
リラクタンスモータとステッピングモータについて説明できる。
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13週 |
直流機[13-15]:直流機の原理と構造、整流作用と電機子反作用について学ぶ。 |
直流機の原理と構造、整流作用と電機子反作用について説明できる。
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14週 |
直流機[13-15]:直流機の運転特性と励磁方式、始動、制動、速度制御について学ぶ。 |
直流機の運転特性と励磁方式、始動、制動、速度制御について説明でき、基本特性の計算ができる。
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15週 |
直流機[13-15]:ブラシレスモータと交流整流子電動機について学ぶ。 |
ブラシレスモータと交流整流子電動機について説明できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 前1,前2 |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 前1,前2 |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前2 |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前2 |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 4 | 前5,前6 |
理想変成器を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前1,前2 |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 3 | 前3 |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 3 | 前3 |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 3 | 前3 |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 前13,前14,前15 |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 前7,前9 |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 前10,前11,前12 |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 15 | 35 |
専門的能力 | 30 | 15 | 45 |
分野横断的能力 | 10 | 10 | 20 |