地域協働演習

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 地域協働演習
科目番号 R4035 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習・実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD ロボティクスコース 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材
担当教員 谷澤 俊弘,北村 一弘

到達目標

①地域課題に関する情報を収集・整理した上で,自らの考えを交えながら討論し,解決策を提案することができる。(Ⅶ-A,B,C,D,E)
②地域課題についてグループの一員としての役割を意識し,責任ある言動を執り、共同作業に主体的に臨むことができる。(Ⅷ-A,C,D,E)
③現場や状況に適したシステム・構成要素の設計に取り組むことができる。(Ⅸ-A)
④複数の分野の専門技術を組み合わせて,地域課題の解決策を創意工夫することができる。(Ⅸ-B)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1①地域課題に関する情報を収集・整理した上で,自らの考えを交えながら討論し,解決策を実践することができる。地域課題に関する情報を収集・整理した上で,自らの考えを交えながら討論し,解決策を提案することができる。地域課題に関する情報を収集・整理した上で,自らの考えを交えながら討論し,解決策を提案することができない。
評価項目2地域課題についてグループの一員としての役割を意識し,責任ある言動を執り、共同作業を主体的かつ円滑に進めることができる。地域課題についてグループの一員としての役割を意識し,責任ある言動を執り、共同作業に主体的に臨むことができる。地域課題についてグループの一員としての役割を意識し,責任ある言動を執り、共同作業に主体的に臨むことができない。
評価項目3現場や状況に適したシステム・構成要素の設計に取り組み、構築することができる。現場や状況に適したシステム・構成要素の設計に取り組むことができる。現場や状況に適したシステム・構成要素の設計に取り組むことができない。
評価項目4複数の分野の専門技術を組み合わせて,地域課題の解決策を創意工夫し、実践することができる。複数の分野の専門技術を組み合わせて,地域課題の解決策を創意工夫することができる。複数の分野の専門技術を組み合わせて,地域課題の解決策を創意工夫することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高知県(高知市、南国市、香南市、香美市等)の現状を理解し,実際の現場を通じて,実践的な課題発見力・問題解決力を培う。また,自らがいかに課題に取り組んでいくことができるかを考えながらグループワークを行うことにより,主体性を養い,責任感のある言動を身に付ける。
授業の進め方・方法:
①コース毎の垣根を設けないグループで実施する。           
②調査対象となるフィールドの状況に適した解決策を提案する。          
③各フィールドの基礎・予備知識の学習,調査まではフィールド毎に実施する。
④調査によるテーマの設定,課題解決に向けた探求は各コースのグループ毎に行う。                             
⑤計画書・週報・中間報告・最終報告等で進捗と成果の共有を行う。               
上記を通じて,複数の専門分野の知識・技術を組み合わせて一つの課題に向き合うことの重要性を学び,ハイブリッド型人材としてのあるべき姿勢を実践的な演習を通じて身に付けることを目指す。
注意点:
最終報告書・報告会での発表を60%,計画書・中間報告を20%,週報等の提出物を20%の割合で総合的に評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション 本演習の意義について理解し,課題発見・解決に必要となるグループでの自らの役割を決定することができる
2週 フィールドに関する学習 各フィールドの現状や特徴をまとめ,課題について議論することができる
3週 フィールド調査① 各フィールドの調査を通じて,情報を集め,グループ毎に課題を定めることができる
4週 フィールド調査① 各フィールドの調査を通じて,情報を集め,グループ毎に課題を定めることができる
計画書草案を作成し,提出できる
5週 グループワーク① フィールド調査の結果を踏まえ,問題解決策についてグループで議論・研究することができる
6週 グループワーク① フィールド調査の結果を踏まえ,問題解決策についてグループで議論・研究することができる
7週 グループワーク① フィールド調査の結果を踏まえ,問題解決策についてグループで議論・研究することができる
8週 中間報告 計画書を提出し,ポスター等を用いながら中間報告を行うことができる
4thQ
9週 中間報告 計画書を提出し,ポスター等を用いながら中間報告を行うことができる
10週 フィールド調査② 中間報告を踏まえて各フィールドの状況に適した解決策となっているかについて確認し,必要に応じて修正することができる
11週 フィールド調査② 中間報告を踏まえて各フィールドの状況に適した解決策となっているかについて確認し,必要に応じて修正することができる
12週 グループワーク② フィールドに即した解決策をグループ毎にまとめ,発表準備を行うことができる
13週 グループワーク② フィールドに即した解決策をグループ毎にまとめ,発表準備を行うことができる
14週 グループワーク② フィールドに即した解決策をグループ毎にまとめ,発表準備を行うことができる
15週 最終報告 解決策を報告書にまとめて提出し,ポスター等を用いた最終報告の発表を行うことができる
最終報告書を提出することができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後2
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後2
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後1,後2
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後1
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3後2
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3後2
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後2
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後2
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後2
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3後1,後2
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後1
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後15
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後15
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後15
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後12,後13,後14
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後12,後13,後14
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後8,後9,後15
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後8,後9,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
合意形成のために会話を成立させることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後5,後6,後7,後12,後13,後14
複数の情報を整理・構造化できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
目標の実現に向けて計画ができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後3,後4,後10,後11
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後5,後6,後7,後12,後13,後14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後5,後6,後7,後12,後13,後14
法令やルールを遵守した行動をとれる。3後8,後9,後15
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3後8,後9,後15
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3後2
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3後15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3後2
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3後15
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3後15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3後10,後11
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3後2
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3後3,後4,後10,後11
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3後3,後4,後10,後11
企業には社会的責任があることを認識している。3後2
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3後2
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3後3,後4,後10,後11
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3後2
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3後2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3後3,後4,後10,後11
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3後2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3後3,後4,後10,後11
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3後3,後4,後10,後11
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3後3,後4,後10,後11
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後8,後9,後15
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後8,後9,後15
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後8,後9,後15
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後8,後9,後15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後8,後9,後15
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3後8,後9,後15

評価割合

最終報告書・最終報告計画書・中間報告週報等の提出物合計
総合評価割合602020100
基礎的能力1051025
専門的能力205530
分野横断的能力3010545