到達目標
1.三相交流回路における,各部の電圧・電流および電力が計算できる。
2.二端子対回路の特性が伝送行列などを使って計算でき,等価回路を求めることができる。
3.各種フィルタ回路の周波数特性を説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
三相交流 | 三相交流回路の回路構成を自在に変換できて,各部の電圧・電流および電力が計算できる。 | 三相交流回路における,各部の電圧・電流および電力が計算できる。 | 三相交流回路の基本回路構成における,各部の電圧・電流および電力が計算できない。 |
二端子対回路 | 二端子対回路において,伝送行列ほか複数の各パラメータを自在に変換して計算でき,回路の諸特性を求めることができる。 | 二端子対回路の特性がインピーダンス行列,アドミタンス行列,伝送行列を使って計算でき,等価回路を求めることができる。 | 二端子対回路の特性がインピーダンス行列,アドミタンス行列,伝送行列を使って計算でき,等価回路を求めることができない。 |
フィルタ回路 | 低域・高域・帯域フィルタの役割と分類について説明でき,定K形フィルタの特性について計算できる。 | 低域・高域・帯域フィルタの役割と分類について説明できる。 | 低域・高域・帯域フィルタの役割と分類について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気基礎(2年),電気回路I(3年)で学習した電気回路をさらに発展させ,三相交流,二端子対回路網,フィルタ回路に関する考え方を身につける。これらの電気回路の基礎的な考え方が想起でき,計算することができる力を身につける。
授業の進め方・方法:
「現象」を頭でイメージしながら,計算問題に取り組んで欲しい。本授業には,電気基礎(2年),電気回路Ⅰ(3年),工業数学(4年)での学習内容の理解が必須である。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均、学年の評価は前学期の評価とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
三相交流回路[1-6]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのフェーザ表現が説明できる。
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2週 |
三相交流回路[1-6]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Y接続)が記述できる。
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3週 |
三相交流回路[1-6]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続)が記述できる。
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4週 |
三相交流回路[1-6]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(ΔY接続の組合せ)が記述できる。
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5週 |
三相交流回路[1-6]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
不平衡三相交流起電力とインピーダンスの結線法が記述できる。
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6週 |
三相交流回路[1-6]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流回路の有効電力,無効電力,ブロンデルの定理が説明できる。
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7週 |
前期中間試験 |
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8週 |
二端子対回路網1 [7-12]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
二端子対回路の入出力表現が理解でき,インピーダンス行列,アドミタンス行列が説明できる。
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2ndQ |
9週 |
二端子対回路網1 [7-12]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
縦続行列,ハイブリッド行列が説明できる。
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10週 |
二端子対回路網1 [7-12]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
縦続接続回路の四端子定数を計算できる。
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11週 |
二端子対回路網1 [7-12]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
二端子対回路の伝送的性質(反復パラメータ)が説明できる。
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12週 |
二端子対回路網1 [7-12]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
二端子対回路の伝送的性質(影像パラメータ)が説明できる。
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13週 |
二端子対回路網2 [13-14]:低域・高域・帯域フィルタの特性について学ぶ。 |
低域・高域・帯域フィルタの役割と分類について説明できる。
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14週 |
二端子対回路網2 [13-14]:低域・高域・帯域フィルタの特性について学ぶ。 |
定K形フィルタの特性について計算できる。
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
電気回路IIの総まとめを行う。 |
電気回路IIで扱った重要事項が説明できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前2 |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前2 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 前6 |
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | 後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11 |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | 後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11 |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11,前12 |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11,前12 |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11,前12 |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 3 | 前8,前9,前10,前11,前12 |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 2 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 2 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 5 | 25 |
専門的能力 | 40 | 15 | 55 |
分野横断的能力 | 10 | 10 | 20 |