到達目標
1.生体から発せられる信号の種類とその測定について理解し、種々の因子について考察できる。
2.生体に刺激を与えて得られる信号の種類とその測定について理解し、種々の因子について考察できる。
3.生体信号を計測するための電子回路およびシステム構成について理解し、実際の医療機器のメカニズムを考察できる。
4.生体信号の解析方法およびその可視化について理解し、生理学的反応との関わりを説明できる。
5.医療機器の原理について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 生体信号の種類について生理学的な側面から説明できる。 | 生体信号の種類について説明できる。 | 生体信号の種類について説明できない。 |
評価項目2 | 医療機器の現状や問題について説明できる。 | 医療機器のメカニズムを説明できる。 | 医療機器のメカニズムを説明できない。 |
評価項目3 | 医療機器のシステムを考察できる。 | 生体信号の信号処理について説明できる。 | 生体信号の信号処理について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
医用工学では,生体信号を計測する方法について学び、生体内での生理学的反応を考察することを目標とする。この科目では、まず、測定対象である生体信号の種類について理解し、その検出システムについて学習する。次に、現場で用いられている種々の医療機器について学び、その原理を理解する。
授業の進め方・方法:
毎回の授業は、基本的な事柄を説明した後、演習などを行う。また、動画や画像で実際の医療現場での情報を見せて説明したり、実際に生体計測装置に触れたりする。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。評価は後期中間と学年末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
計測システムの構成要素と生体計測の特徴 |
計測システムの構成、SI単位系、生体計測の目的と特徴について説明ができる。
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2週 |
生体から発生する信号の種類とその計測 |
周期信号と非周期信号、侵襲と非侵襲、観血と非観血、生命活動に伴い出現する信号などについて説明ができる。
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3週 |
生体への刺激に伴い発生する信号とその計測 |
各種刺激による生体信号の種類、刺激の生体への影響について説明ができる。
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4週 |
生体信号の検出 |
センサの種類、インピーダンス、応答特性等について説明ができる。
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5週 |
生体信号の伝達 |
検出した信号の伝達とノイズの関係について説明ができる。
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6週 |
生体信号の定量化 |
間接測定と直接測定、偏位法、差動法について説明ができる。
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7週 |
生体信号の調整 |
信号のフィルタリング、増幅方法について説明ができる。
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8週 |
生体信号の保存 |
生体計測におけるアナログ量とデジタル量、情報量と保存形式について説明ができる。
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4thQ |
9週 |
生体信号の可視化 |
観測信号の直接表示、統計学的手法による表示、スペクトル解析等について説明ができる。
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10週 |
生体における形態の計測 |
座標系、表面形態、深部形態などについて説明ができる。
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11週 |
生体における物性の計測 |
密度と濃度、変形性と摩擦、破壊強度について説明ができる。
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12週 |
生体における音や流れの計測 |
音波、流体圧、流速と流量について説明ができる。
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13週 |
生体における電気や磁気の計測 |
導電性、電気信号、磁気信号について説明ができる。
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14週 |
生体反応の計測 |
生体反応の特徴、生体感覚の計測、生体の変化の計測、生体を利用した計測について説明ができる。
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15週 |
人工臓器の計測 |
人工臓器の種類、人工臓器と生体の関係、人工臓器の制御と計測について説明ができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 計測の定義と種類を説明できる。 | 4 | |
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。 | 4 | |
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 | 4 | |
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。 | 4 | |
自動制御の定義と種類を説明できる。 | 4 | |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 4 | |
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 4 | |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 4 | |
伝達関数を説明できる。 | 4 | |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 4 | |
制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | |
制御系の定常特性について説明できる。 | 4 | |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 4 | |
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |