制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 R5014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD ロボティクスコース 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:森 泰親「演習で学ぶ現代制御理論 新装版」(森北出版)
担当教員 中山 信

到達目標

1.システムを状態方程式で記述出来て、状態の推移と固有値との関係を説明できる。
2.可制御の判別に基づき、極配置法による状態フィードバック系が設計出来て、サーボ系にも適用できる。
3.制御機器が設置されたネットワーク環境において必要なセキュリティの観点を知り、技術者としてそれらを意識した開発や構築、運用が行えるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々なシステムを状態方程式で記述出来て、状態の推移と固有値との関係をモード展開から説明できる。システムを状態方程式で記述出来て、状態の推移と固有値との関係を説明できる。システムを状態方程式で記述出来て、状態の推移と固有値との関係を説明できない。
評価項目2様々な可制御の判別に基づき、一般的な状態フィードバック系が設計出来て、サーボ系にも適用できる。可制御の判別に基づき、極配置法による状態フィードバック系が設計出来て、サーボ系にも適用できる。可制御の判別に基づき、極配置法による状態フィードバック系が設計ができず、サーボ系にも適用できない。
評価項目3制御機器が設置されたネットワーク環境において必要なセキュリティの観点から、制御機器の開発やネットワーク構築、運用が行えるようになる。制御機器が設置されたネットワーク環境において必要なセキュリティの観点を知り、技術者としてそれらを意識した開発や構築、運用が行えるようになる。制御機器が設置されたネットワーク環境において必要なセキュリティの観点が分からず、技術者としてそれらを意識した開発や構築、運用が行えない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学Ⅱの前期は、制御工学Ⅰの「古典制御」を発展させた「現代制御」の基本を学ぶ。現代制御は、時間領域をそのまま状態方程式という行列表現に移して制御系設計を行う手法であり、多入力多出力システムであるロボットを操る基礎理論となっている。
制御工学Ⅱの後期は制御機器がネットワーク上に設置されている製造現場で必要なOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。インターネットやコンピュータを安全に使用できる技術がIT(Information Technology)セキュリティであるが、産業用制御システムを安全に使用できるOTセキュリティが近年重要となってきている。
授業の進め方・方法:
前期の授業は教科書「演習で学ぶ現代制御理論」に沿って基本的に進められる。 授業後、授業内容の課題が出される。
後期の授業はK-SEC(KOSEN Security Educational Community)で開発された制御セキュリティ教材に沿って基本的に進められる.レポート課題が出される。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.状態方程式:状態方程式によるシステムの記述法を学ぶ。 1.状態方程式:状態方程式によるシステムの記述ができる。
2週 1.状態方程式:状態方程式によるシステムの記述法を学ぶ。 1.状態方程式:状態方程式によるシステムの記述ができる。
3週 2.システムの応答と安定性:状態遷移行列,固有値について学ぶ。 2.システムの応答と安定性:状態遷移行列と固有値が,システムの応答と安定性にどのように関わるか説明できる。
4週 2.システムの応答と安定性:状態遷移行列,固有値について学ぶ。 2.システムの応答と安定性:状態遷移行列と固有値が,システムの応答と安定性にどのように関わるか説明できる。
5週 3.可制御性①:座標変換行列による行列の対角化について学ぶ。 3.可制御性①:座標変換行列による行列の対角化ができる。
6週 3.可制御性①:座標変換行列による行列の対角化について学ぶ。 3.可制御性①:座標変換行列による行列の対角化ができる。
7週 4.可制御性②:可制御性行列と行列のランクによる,可制御と不可制御の判別について学ぶ。 4.可制御性②:可制御性行列と行列のランクにより,可制御と不可制御の判別ができる。
8週 項目1~4の復習 項目1~4をまとめることができる
2ndQ
9週 4.可制御性②:可制御性行列と行列のランクによる,可制御と不可制御の判別について学ぶ。 4.可制御性②:可制御性行列と行列のランクにより,可制御と不可制御の判別ができる。
10週 5.極配置法:状態フィードバック,直接法による極配置,可制御正準形,アッカーマン法による極配置を学ぶ。 5.極配置法:直接法による極配置,可制御正準形,アッカーマン法による極配置により状態フィードバック系を設計できる。
11週 5.極配置法:状態フィードバック,直接法による極配置,可制御正準形,アッカーマン法による極配置を学ぶ。 5.極配置法:直接法による極配置,可制御正準形,アッカーマン法による極配置により状態フィードバック系を設計できる。
12週 5.極配置法:状態フィードバック,直接法による極配置,可制御正準形,アッカーマン法による極配置を学ぶ。 5.極配置法:直接法による極配置,可制御正準形,アッカーマン法による極配置により状態フィードバック系を設計できる。
13週 6.サーボ系:サーボ系の構造,拡大系によるサーボ系設計を学ぶ。 6.サーボ系:サーボ系の構造を考慮して,拡大系によるサーボ系設計が出来る。
14週 6.サーボ系:サーボ系の構造,拡大系によるサーボ系設計を学ぶ。 6.サーボ系:サーボ系の構造を考慮して,拡大系によるサーボ系設計が出来る。
15週 項目4~6の復習 項目4~6をまとめることができる。
16週
後期
3rdQ
1週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
2週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
3週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
4週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
5週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
6週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
7週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
8週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
4thQ
9週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
10週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
11週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
12週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
13週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
14週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
15週 7.制御セキュリティ教材によるOT(Operational Technology)セキュリティを学ぶ。 7.OT(Operational Technology)セキュリティの基礎を習得できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。4
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4
伝達関数を説明できる。4
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4
制御系の過渡特性について説明できる。4
制御系の定常特性について説明できる。4
制御系の周波数特性について説明できる。4
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4
電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力2000001030
専門的能力4000001555
分野横断的能力100000515