概要:
技術者として必要となる情報セキュリティに関する基礎的知識および法制度を習得する。
授業の進め方・方法:
授業は講義によって行う。講義では、実際の事例や最新動向を例として、基礎的知識について解説する。知識の定着を確認するため毎回のレポート(講義メモ)作成を実施する。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を70%,平素の学習状況等(レポートなど)を30%の割合で総合的に評価する。成績評価は中間と期末の各期間の評価の平均とする。学年の評価は前学期末の評価とする。上記の到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事後学習として、授業中に説明した内容および自身で作成した講義メモの内容を踏まえて、授業資料をもう一度読み、気になる項目や関連する項目について、インターネットで調べるなど自学自習を行うこと。
【履修上の注意】
この科目を履修するにあたり,1年生の情報処理で学ぶ情報モラルに関連する内容、デザイン工学演習Ⅰの情報セキュリティコーステーマで学ぶ内容および2年生のデザイン工学演習Ⅱの情報セキュリティコーステーマで学ぶ内容を理解して授業に臨むこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
(A分野)情報セキュリティの定義 |
情報セキュリティに関する3要素や追加3要素について理解する。
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2週 |
(B分野)法制度を学ぶ背景 |
リテラシー/モラル/法律の関係、そして基本的人権や刑事責任/民事責任等について理解する。
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3週 |
(B分野)知的財産・著作権 |
知的財産の体系や特許権/著作権について、理解する。
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4週 |
(B分野)個人情報保護 |
個人情報/特定個人情報に関し、個人情報保護法/マイナンバー法等について、理解する。
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5週 |
(B分野)不正競争防止法/刑法等 |
不正競争防止法/刑法等について、成立の背景と禁止されている行為について理解する。
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6週 |
(B分野)高専生とインターネットとの関わり |
インターネットに起因する学生被害の現状と対策について理解する。
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7週 |
(C分野)情報の収集とその見分け方 |
フェイクニュース等の事例を学び、その対策について理解する。
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8週 |
(C分野)情報セキュリティに関する標準 |
標準化の動向、国内や国外の標準について、理解する。
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2ndQ |
9週 |
(C分野)情報セキュリティに関する標準 |
標準化の動向、国内や国外の標準について、理解する。
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10週 |
(B分野)IT技術者と知るべき知識 |
労働基準法や、金融商品取引法等について理解する。
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11週 |
(A分野)脅威の発生状況と情報セキュリティ技術の動向1 |
脅威に対してどのように防御するかセキュリティ対策の歴史について理解する。
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12週 |
(A分野)脅威の発生状況と情報セキュリティ技術の動向2 |
脅威に対してどのように防御するかセキュリティ対策の歴史について理解する。
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13週 |
(A分野)セキュリティ対策 |
人的対策/技術的対策/物理的対策の概要について理解する。
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14週 |
(A分野)小論文の書き方 |
技術文書・小論文の書き方について理解する。
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15週 |
(A分野)技術文書(レポート)の書き方 |
情報セキュリティに関する考察を行い、技術文書としてまとめることができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 公民的分野 | 自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | 前2,前8,前9 |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 前2,前8,前9 |
工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 2 | 前10 |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | 前3 |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | 前3 |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 4 | 前3 |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前10 |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | 前3 |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | 前3 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 4 | 前2,前8,前9,前10,前13 |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 4 | 前2,前10 |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | 前2 |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前1 |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。 | 4 | 前1,前2 |
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。 | 4 | 前2,前4,前6,前7 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している | 4 | 前4,前6,前7 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。 | 4 | 前4,前6,前7 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | 前6 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | 前6 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | 前6 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | 前7 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | 前7 |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | 前3,前4 |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | 前3,前4 |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | 前3,前4 |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | 前6,前15 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | 前6 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | 前6,前14,前15 |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | 前6 |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | 前14,前15 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | 前14,前15 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。 | 3 | 前10 |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 3 | 前10 |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 3 | 前10 |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 3 | 前10 |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 3 | 前10 |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 3 | 前10,前14,前15 |