情報工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 情報工学実験Ⅰ
科目番号 I3034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 SD 情報セキュリティコース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教材はオリジナルのものを随時配布する
担当教員 岡村 修司,岩崎 洋平,高木 和久

到達目標

1.Linuxサーバのインストールおよび初期設定ができる。
2.各種サーバの構築およびセキュリティに配慮した初期設定ができる。
3.各種サーバのログファイルおよびプロセスの監視ができる。
4.セキュリティに配慮した動的なWebページを作成することができる。
5.レポート(報告書)の作成方法を理解し,実践できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
Linuxサーバのインストールおよび初期設定ができる。Linuxサーバのインストールおよび初期設定を理解して実践できる。Linuxサーバのインストールおよび初期設定ができる。Linuxサーバのインストールおよび初期設定ができない。
各種サーバの構築およびセキュリティに配慮した初期設定ができる。各種サーバの構築およびセキュリティに配慮した初期設定を理解して実践できる。各種サーバの構築およびセキュリティに配慮した初期設定ができる。各種サーバの構築およびセキュリティに配慮した初期設定ができない。
各種サーバのログファイルおよびプロセスの監視ができる。各種サーバのログファイルおよびプロセスの監視を理解して実践できる。各種サーバのログファイルおよびプロセスの監視ができる。各種サーバのログファイルおよびプロセスの監視ができない。
セキュリティに配慮した動的なWebページを作成することができる。セキュリティに配慮した動的なWebページ作成を理解し、実践できる。セキュリティに配慮した動的なWebページを作成することができる。セキュリティに配慮した動的なWebページを作成することができない。
レポート(報告書)の作成方法を理解し,実践できる。レポート(報告書)の作成方法を理解・実践し,論理的なレポートを作成できる。レポート(報告書)の作成方法を理解し、実践できる。レポート(報告書)の作成方法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報セキュリティコースの基礎となるサーバ構築技術および初歩的なサーバセキュリティ技術についての学習および実践を行う。
本実験を通じて,サーバおよびネットワークへの理解を深め、構築・運用するために必要な知識と技術を培うことが目標である。
また、本実験で構築したサーバ類は、4年生・5年生で学習する内容を実践するためのプラットフォームとしても利用する。
授業の進め方・方法:
与えられたテーマ(課題)について、個人で実習を行い、レポート(報告書)を提出する。
実習はRaspberryPiを用いて行う。
注意点:
レポート(報告書)評価の平均を50%,課題評価の平均を25%,成果物:構築したサーバなどの評価(口頭試問など)を25%の割合で総合的に評価する。
課題・レポートについては、実施内容の進行度および理解度を重視し、到達目標に対する達成度を評価する。
構築したサーバなどの評価については,サーバが正しく稼働しているか・セキュリティが配慮されているかなど課題が正しく実施されているかの評価およびその構築方法や操作についても理解できているかの評価(口頭試問など)を実施し、100点満点で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Linuxのインストール Linuxサーバのクリーンインストール・パッケージマネージャによるアップデートおよび新規インストールができる。
2週 Linuxのインストール Linuxサーバのクリーンインストール・パッケージマネージャによるアップデートおよび新規インストールができる。
3週 Linuxの基礎1(CUI操作) Linuxの基本的なCUI操作が操作できる。エディタの操作ができる。
4週 Linuxの基礎2(各種情報の確認) Linuxサーバの各種情報を取得することができる。
5週 Linuxの基礎3(シェルスクリプト) シェルスクリプトを作成し、実行することができる。
6週 Linuxのスーパーユーザおよび各種アカウントの設定 Linuxサーバのユーザ権限やパーミッションについて理解し、適切な設定ができる。
7週 Linuxサーバのネットワーク設定 Linuxサーバのネットワークを設定することができる。
8週 Webサーバの概要とインストール
設定
Webサーバについて理解し、構築に必要なソフトウェアをインストールし、正しく設定できる。
2ndQ
9週 Webサーバの確認 Webサーバを正しく稼働できる。
10週 HTMLとCSS HTMLとCSSを利用してホームページを作成することができる。
11週 ファイアウォール概要と設定(ufw) ファイアウォールについて理解する。
ファイアウォールを正しく設定し、稼働できる。
12週 ファイアウォール設定(iptables) ファイアウォールを正しく設定し、稼働できる。
13週 パケットキャプチャ入門 パケットキャプチャについて理解し、実践できる。
14週 AppGoat演習1 攻撃方法(SQLインジェクション、OSコマンドインジェクション)について理解する。
15週 レポート指導 レポート(報告書)の作成方法を理解し,実践できる。
16週
後期
3rdQ
1週 AppGoat演習2 攻撃方法(OSコマンドインジェクション、クロスサイトスクリプティング、ディレクトリ・トラバーサル)について理解する。
2週 DNSサーバの概要とインストール DNSサーバについて理解し、構築に必要なソフトウェアをインストールできる。
3週 DNSサーバの設定 DNSサーバを正しく設定できる。
4週 DNSサーバの確認 DNSサーバを正しく稼働できる。
5週 データベースサーバの概要とインストール データベースサーバについて理解し、構築に必要なソフトウェアをインストールできる。
6週 データベースサーバの設定と確認 データベースサーバを正しく設定できる。
7週 ログの設定と読み方 各種ログの取り方を設定することができる。
必要なログファイルを探すことができ、読むことができる。
8週 四国警察支局による出前授業 セキュリティエンジニアの仕事および最新のセキュリティ業界の動向などについて理解する。
4thQ
9週 サーバの監視 ソフトウェアおよびツールを利用してサーバを監視することができる。
10週 レポート指導 レポート(報告書)の作成方法を理解し,実践できる。
11週 PHPの基礎 PHPの基礎を理解して動的なホームページを作成できる。
12週 PHPとDBとの連動1 PHPとDBを利用して動的なホームページを作成できる。
13週 トヨタシステムズによる出前授業 セキュリティエンジニアの仕事および最新のセキュリティ業界の動向などについて理解する。
14週 PHPとDBとの連動2 PHPとDBを利用して動的なホームページを作成できる。
15週 セキュアなWebページの作成 セキュアなWebページの公開および作成することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4前6,前9,後4,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4前6,前9,後4,後14
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4前6,前9,後4,後14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
変数の概念を説明できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
データ型の概念を説明できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。2前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。3前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。2前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
主要な計算モデルを説明できる。2前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4前5,前10,後7,後9,後11,後12,後14

評価割合

試験レポート(報告書)課題成果物ポートフォリオその他合計
総合評価割合050252500100
基礎的能力03015100055
専門的能力02010150045
分野横断的能力0000000