概要:
現在の通信ネットワークにおいて最も多く利用されている通信手段(プロトコル)はTCP/IPである。
本講義ではTCP/IPの中でも重要な役割を持つTCPを中心に通信ネットワークに関する基礎技術を理解する。
授業の進め方・方法:
授業は教科書「マスタリングTCP/IP 入門編」およびプリントを主にし、スライドを併用した講義とする。
講義で学習した知識を定着させるために、毎週小テストを行う。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績80 %、小テストの成績20 %の割合で総合的に評価する。学年の成績評価は前学期末の評価とする。技術者が身につけるべき専門基礎として、上記の到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事前学習として教科書の該当部分をよく読み込むこと。また、事後学習として自身が作成したノートの見直しを行い、講義内容をよく復習すること。
【履修上の注意】
この科目を履修するにあたり、1年生科目の「情報処理」、3年生科目の「コンピュータネットワークⅠ」の内容を十分に理解しておくこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
IPに関連する技術① |
IPアドレスによる経路制御(ルーティング)の方法を理解する。
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2週 |
IPに関連する技術② |
IPv4とIPv6のヘッダ構造を理解する。
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3週 |
IPに関連する技術③ |
DNSの役割と仕組みを理解する。
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4週 |
IPに関連する技術④ |
ARPとICMPについて、それぞれが持つ役割と仕組みを理解する。
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5週 |
IPに関連する技術⑤ |
DHCPとNATについて、それぞれが持つ役割と仕組みを理解する。
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6週 |
TCPとUDP① |
ポート番号の役割を理解する。
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7週 |
TCPとUDP② |
TCPが持つ機能に関して、確認応答、再送処理、コネクション管理の仕組みを理解する。
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8週 |
TCPとUDP③ |
TCPが持つ機能に関して、ウィンドウ制御、フロー制御、ふくそう制御の仕組みを理解する。
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2ndQ |
9週 |
TCPとUDP④ |
TCPとUDPのヘッダフォーマットについて理解する。
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10週 |
経路制御プロトコル① |
経路制御アルゴリズムの分類について理解する。
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11週 |
経路制御プロトコル② |
代表的な経路制御プロトコルの一つであるRIPの仕組みを理解する。
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12週 |
経路制御プロトコル③ |
代表的な経路制御プロトコルの一つであるOSPFの仕組みを理解する。
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13週 |
アプリケーションプロトコル① |
TCP/IPにおける代表的なアプリケーションの仕組みを理解する。
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14週 |
アプリケーションプロトコル② |
TCP/IPにおける代表的なアプリケーションの仕組みを理解する。
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15週 |
アプリケーションプロトコル③ |
TCP/IPにおける代表的なアプリケーションの仕組みを理解する。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,後2,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報通信ネットワーク | プロトコルの概念を説明できる。 | 4 | 前4,前5,前6,前7,前8,前11,前12,前13,前14,前15,後3,後4 |
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。 | 4 | 前7,前8,前9,前11,前12,後3,後4 |
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。 | 4 | 前2,前9,後2 |
インターネットの概念を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前5,後2 |
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前13,前14,前15,後3,後4,後5,後6 |
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。 | 3 | 前3 |
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。 | 3 | 前13,前14,前15 |
基本的なルーティング技術について説明できる。 | 4 | 前10,前11,前12 |