線形回路

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 線形回路
科目番号 I4033 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 情報セキュリティコース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:石村,やさしく学べるラプラス変換・フーリエ変換/教材:z変換入門
担当教員 榎本 隆二

到達目標

【到達目標】
1.連続時間線形システムの動的挙動の解析にラプラス変換を応用できる
2.連続時間線形システムの周波数領域における特性の解析にフーリエ変換を応用できる
3.離散時間線形システムの動的挙動の解析にz変換を応用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実際の問題にラプラス変換を応用できる簡単な問題にラプラス変換を応用できるラプラス変換を使い方が身についていない
評価項目2実際の問題にフーリエ変換を応用できる簡単な問題にフーリエ変換を応用できるフーリエ変換を使い方が身についていない
評価項目3実際の問題にz変換を応用できる簡単な問題にz変換を応用できるz変換を使い方が身についていない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
連続時間および離散時間線形システムの動的挙動をラプラス変換,フーリエ変換およびz変換を使って解析する方法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は板書による要点の解説とプリントによる演習を中心として進め,適宜,グループ学習を織り込んで実践的技術力を要請する.
注意点:
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を40%の割合で総合的に評価する.技術者が身につけるべき専門基礎として,上記の到達目標に対する達成度を試験等によって評価する.事前学習として,次の授業範囲の内容を教科書で確認して未知の専門用語を列挙すること。事後学習として,教科書の例題および章末演習問題,さらに配布されたプリントを行うこと。関連科目は電気回路および応用数学である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ラプラス変換の定義とその基本定理を学ぶ ラプラス変換の簡単な性質を証明できる
2週 様々な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を学ぶ 様々な関数のラプラス変換とヘビサイド分解による逆変換ができる
3週 フーリエ変換の定義とその基礎を学ぶ フーリエ変換の簡単な性質を証明できる
4週 ラプラス変換による線形常微分方程式の解法を学ぶ ラプラス変換を線形常微分方程式の解法に応用できる
5週 連立微分方程式および偏微分方程式への応用を学ぶ ラプラス変換の連立微分方程式および偏微分方程式への応用方法を理解してる
6週 ラプラス変換およびフーリエ変換の線形システムの表現と解析への応用を学ぶ 簡単な線形システムへの応用ができる
7週 総合演習 総合演習
8週 電気回路の過渡特性の解析への応用を学ぶ 電気回路の過渡特性の解析に応用できる
2ndQ
9週 制御システムへの応用を学ぶ 制御システムへの応用を理解している
10週 フーリエ変換とフーリエ級数について学ぶ フーリエ変換とフーリエ級数の関係を説明できる
11週 離散時間信号のz変換の定義を学ぶ z変換の簡単な性質を証明できる
12週 離散時間信号の逆z変換の定義を学ぶ 簡単な関数のz変換および逆z変換ができる
13週 z変換による差分方程式の解法を学ぶ z変換を差分方程式の解法に応用できる
14週 離散時間システムの表現への応用を学ぶ 離散時間システムの表現に応用できる
15週 離散時間線形システムの応答解析への応用を学ぶ 離散時間線形システムの応答解析に応用できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。4
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。4
分数式の加減乗除の計算ができる。4
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。4
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。4
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。4
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。4
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。4
簡単な連立方程式を解くことができる。4
無理方程式・分数方程式を解くことができる。4
1次不等式や2次不等式を解くことができる。4
恒等式と方程式の違いを区別できる。4
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。4
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。4
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。4
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。4
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
角を弧度法で表現することができる。4
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。4
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。4
一般角の三角関数の値を求めることができる。4
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。4
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。4
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。4
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。4
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。4
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。4
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。4
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。4
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。4
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。4
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。4
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。4
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。4
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。4
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。4
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。4
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。4
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。4
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。4
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。4
合成関数の導関数を求めることができる。4
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。4
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。4
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。4
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。4
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。4
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。4
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。4
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。4
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。4
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。4
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。4
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。4
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。4
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。4
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。4
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。4
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。4
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。4
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力301040
分野横断的能力01010