到達目標
1.情報量,エントロピー,シャノンの情報理論が説明できる。
2.情報源の符号化,通信路の符号化とその基本定理が説明できる。
3.誤り検出・訂正の具体例について,ハミング符号とパリティ検査方程式で説明できる。
4.巡回符号の定義と性質について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
情報量とエントロピー | 情報源の数学的モデルと情報量の基礎概念を説明できる。 | 情報源の数学的モデルと情報量の基礎概念が理解できる。 | 情報源の数学的モデルと情報量の基礎概念が理解できない。 |
情報源の符号化 | 情報源の符号化の基本定理が説明できる。 | 情報源の符号化の基本定理が理解できる。 | 情報源の符号化の基本定理が理解できない。 |
通信路符号化と誤り訂正符号 | 通信路符号化と誤り訂正符号の実例を解くことができる。 | 通信路符号化と誤り訂正符号が説明できる。 | 通信路符号化と誤り訂正符号が説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
情報のデジタル符号化をテーマにした「情報理論」を論じることで,符号理論の基礎的なことを学ぶ。これらにより,「基礎学力を確実なものとし,応用能力を身に付けさせる」ことを目標とする。
授業の進め方・方法:
座学の講義を基本とする。何回に分けて演習レポートを与え,学生の理解度と平常評価の一助とする。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を70 %,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30 %の割合で総合的に評価する。学年末の評価は中間と期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事前学習として,事前に学内限定で公開する授業資料の該当部分を読んだうえで理解が難しかった部分をまとめてから授業に臨むこと。また,事後学習として授業内で指示した配布ノート等を提出すること。演習課題については,考え方の過程を大切に何故そうなるのかを自分で確認すること。
【履修上の注意】
この科目を履修するにあたり,3年生のデジタル信号処理,離散数学の内容を十分に理解しておくこと。4年生の応用数学で学ぶ確率分布および工業数学で学ぶフーリエ変換についても理解を深めることが望ましい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション(学習目的,到達目標,学習方法の指導)情報の定義と表現 |
情報と通信システムのモデルの概観を説明できる。
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2週 |
情報伝送の概観:二元符号,標本化定理 |
デジタル化の復習と情報伝送の概観を説明できる。
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3週 |
情報量と情報源:自己情報量,平均情報量(エントロピー) |
情報源の数学的モデルと情報量の基礎概念を理解し,説明できる。
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4週 |
エントロピー:結合エントロピー,条件付エントロピー |
情報源の数学的モデルと情報量の基礎概念を理解し,説明できる。
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5週 |
エントロピー:相互情報量と相対エントロピー,情報源エントロピー |
情報源の数学的モデルと情報量の基礎概念を理解し,説明できる。
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6週 |
符号の性質:クラフトの不等式,復号可能性(一意復号可能、瞬時復号可能) |
情報源符号化の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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7週 |
情報源符号化:情報源符号化定理,シャノン・ファノ符号,ハフマン符号 |
情報源符号化の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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8週 |
情報源符号化:ユニバーサル符号化,データ圧縮・非可逆圧縮 |
情報源符号化の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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4thQ |
9週 |
通信路符号化:各種通信路,相互情報量 |
通信路符号化の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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10週 |
通信路符号化:通信路容量,通信路符号化定理 |
通信路符号化の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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11週 |
誤り訂正符号:最小距離,ハミング距離 |
誤り訂正符号の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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12週 |
誤り訂正符号:線形符号,パリティ検査符号,ハミング符号 |
誤り訂正符号の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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13週 |
誤り訂正符号:巡回符号,畳み込み符号 |
誤り訂正符号の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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14週 |
誤り訂正符号:巡回符号,畳み込み符号 |
誤り訂正符号の基礎概念を理解し,⼿法を実⽤できる。
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15週 |
連続通信路の通信路容量:連続情報源のエントロピー |
連続通信路の通信路容量の基礎概念を理解し,説明できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 3 | |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | |
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | |
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。 | 3 | |
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。 | 3 | |
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。 | 3 | |
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。 | 3 | |
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。 | 3 | |
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。 | 3 | |
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | ポートフォリオ | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 10 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 30 | 20 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |