論理学Ⅰ

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 論理学Ⅰ
科目番号 I4060 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 情報セキュリティコース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 1~3年次に使用した数学の教科書を用いる。
また、google classroomで授業資料を公開する。
担当教員 高木 和久

到達目標

1.1~3年次に履修した数学の内容が理解できる
2.Pythonを用いて部分分数分解や行列式の因数分解、微分 積分 偏微分 重積分 広義積分の計算ができるようになる
3.数学的帰納法などの証明を出力するプログラムをPythonを用いて書けるようになる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1~3年次に履修した数学Pythonを用いて問題を正確に解くことができる。Pythonを用いて問題を解くことができる。理解度が不足しており,授業で学んだ手法を用いて解くことができない。
微分積分や微分方程式Pythonを用いて問題を正確に解くことができる。Pythonを用いて問題を解くことができる。理解度が不足しており,授業で学んだ手法を理解できない。
証明Pythonを用いて証明を行うことができる。Pythonを用いた証明を理解することができる。理解度が不足しており,証明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 数学は、計算能力を身につけ、同時に論理的思考の涵養を図るものであるが、実質は計算能力の習得がほとんどとなっている。一方、テクノロジーが発達し、人工知能には遠く及ばない低いレベルでも、行列式の因数分解や微分積分などの人間が苦手とする計算がほんの数行のプログラムで実行できるようになった。
 この科目ではgoogle colaboratory環境下でPythonを用いながら1~3年次に履修した数学を復習する。計算は全てPythonによるプログラムで行い、その先にある論理的展開を学んで数学の持つ本当の面白さを理解する事を目標とする
授業の進め方・方法:
講義資料をPDFの形で毎週配布する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 整式・分数式の計算 展開、因数分解、通分などの計算をPythonを用いて実行できる。
2週 恒等式と部分分数分解 恒等式と部分分数分解をPythonを用いて計算できる
3週 等式の証明 等式の証明をPythonを用いて出力できる
4週 ヘロンの公式 ヘロンの公式ををPythonを用いて導くことができる
5週 相加平均や調和平均 相加平均や調和平均などの大小関係をPythonを用いて証明できる
6週 余弦定理とその応用 第1余弦定理から第2余弦定理をPythonを用いて導くことができる
7週 シュタイナー・レームスの定理 計算が複雑で証明することが困難なシュタイナー・レームスの定理をPythonを用いて証明することができる
8週 中間試験 中間試験で60点以上をとる
2ndQ
9週 行列式の図形的意味と空間のベクトルの外積 空間のベクトルの外積をPythonを用いて計算できる
10週 60度の三等分が不可能であること 60度の三等分が不可能であることを理解できる
11週 二項分布 二項分布の確率分布表をPythonを用いて作成できる
12週 数列の和の公式 Pythonを用いて数列の和の公式を発見できる
13週 数学的帰納法 数学的帰納法による証明をPythonを用いて構成できる
14週 点と直線(平面)との距離 点と直線(平面)との距離をPythonを用いて計算できる
15週 和算の図形問題(算額暗号) 和算の図形問題をPythonを用いて解決できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。4
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4
論理式の簡単化の概念を説明できる。4
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。4
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4
その他の学習内容メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。3

評価割合

試験課題提出合計
総合評価割合6040100
基礎的能力402060
専門的能力202040