論理学Ⅱ

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 論理学Ⅱ
科目番号 I4061 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 情報セキュリティコース 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:野矢茂樹 著「まったくゼロからの論理学」(岩波書店)
担当教員 三谷 慶太

到達目標

論証とは何かを理解した上で,演繹的論証を記号化できるようになる。また,記号の操作によって推論ができる。その推論の正しさ(妥当性)を真理値表によって判定できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
演繹的論証の記号化複雑な命題の記号化ができる。比較的簡単な命題の記号化ができる。比較的簡単な命題の記号化ができない。
記号操作による推論複雑な命題の記号操作による推論ができる。比較的簡単な命題の記号操作による推論ができる。比較的簡単な命題の記号操作による推論ができない。
真理値表の作成複雑な命題の真理値表が作成できる。比較的簡単な命題の真理値表が作成できる。比較的簡単な命題の真理表が作成できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
論理学の基礎である命題論理を学ぶ。日常的に何げなく行っている自然言語による論証や推論を,命題を記号化することによって精密化し,推論規則を運用することで真偽判定ができるようになることが目的である。
授業の進め方・方法:
基礎事項を座学で学んだ後,演習を行うことにより,知識の確実な定着を図る。
注意点:
複雑な命題の真偽判定を記号を用いて行うためには,十分な演習が必要となる。演習問題を一つ一つ丁寧に解いていくことが重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 本科目で何を学ぶのかを概観する。 本科目で学ぶ内容の概略を理解できる。
2週 論証とは何かを学ぶ。 命題論理と述語論理を理解できる。
3週 論証の評価法を学ぶ。 正しい論証と間違った論証が区別できる。
4週 引き続き論証の評価法を学ぶ。 演繹的論証と帰納的論証を実際に行うことができる。
5週 命題論理の初歩を学ぶ。 命題を記号化することを学ぶ。
6週 引き続き,命題論理の初歩を学ぶ。 記号化された命題の操作法を学ぶ。
7週 命題の記号化を身につける。 命題の記号化を演習によって実際に行えるようになる。
8週 命題論理の文法を学ぶ。 記号化された命題の文法を理解できる。
4thQ
9週 推論規則・論証を実際に行う方法を学ぶ。 記号化された命題を操作し,真偽判定を行える。
10週 推論規則の運用を身につける。 推論規則の運用を演習によって実際に行えるようになる。
11週 証明可能性について学ぶ。 証明が可能であるということはどういうことかが理解できる。
12週 真理値表を学習する。(命題論理の意味論) 命題論理の意味について理解できる。
13週 真理値表を学習する。(真理値表の書き方) 真理値表が書けるようになる。
14週 真理値表を学習する。(論証の妥当性の判別) 論証の妥当性が判別できる。
15週 真理値表を学習する。(トートロジーの判別) トートロジーが判別できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。3
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。3
基本的な暗号化技術について説明できる。3
基本的なアクセス制御技術について説明できる。3
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。4
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。4
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。4
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4

評価割合

試験課題提出合計
総合評価割合7030100
基礎的能力502070
専門的能力201030