概要:
国際社会で活躍するには、「日本人なら当然と考える価値観や思考習慣が、世界ではそのまま適用されない」という事実に気づき、価値観や思考習慣との違い(異文化)やその裏にある背景を正しく理解しようとする姿勢を備えることが重要です。また、英語は書き手が責任を負う言語であり、誰もが理解できるように、書く側がメッセージを明確にする必要があります。本講義では、テクニカルライティングの原則である Clear (明快な)、Concise(簡潔な)、Correct(正確な)の3Cに、相手を尊重する、Considerate(思いやりを持った)、Courteous(礼儀正しい)を加えた、「ビジネスライティングの5C」の原則を学ぶことにより、実践的な英文作成力の向上、と英語コミュニケーション力の向上を目指します。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い、毎回英文読解等の課題を課し,レポートとして提出します。
授業には、専門分野の英語表現に加え、実践的なビジネスコミュニケーションでの英語表現を取り入れます。
注意点:
試験の成績60%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)40%の割合を基準として総合的に評価します。
科学技術英語並びにビジネスコミュニケーションとしての英語表現の素養について、到達目標に対する達成度を試験等によって評価します。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
講義内容の説明。異文化コミュニケーションの重要性について理解する。 |
グローバルエンジニアに求められる,異文化コミュニケーション力について理解できる。
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2週 |
異文化コミュニケーションにおけるテクニカルライティングの必要性について |
異文化コミュニケーション力を身に着ける過程で、共通言語としての技術英語の役割について理解できる。
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3週 |
ライティングテクニック 明快に |
平易に明快に直接的に表現できる。
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4週 |
ライティングテクニック 簡潔に |
不要な語句を除き、簡潔で、説得力のある表現を身に着ける。
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5週 |
ライティングテクニック 正確に |
短複数、冠詞、数量表現に注意した表現を身に着ける。
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6週 |
ライティングテクニック 具多的に |
できる限り一般的で漠然とした言葉遣いを避け、具体的に明快に表現できる。
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7週 |
ライティングテクニック 積極的に |
ビジネスeメールの書式と役割を理解することができる。能動形の積極さを活かした文章表現ができる。
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8週 |
ライティングテクニック 丁重に |
相手に依頼するeメールを適切に書くことができるを不快語を避け、相手本位の立場で表現できる。
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2ndQ |
9週 |
技術文書の読み方について |
仕様書、規格書、説明書等技術文書の表現方法を理解できる。
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10週 |
技術文書の読み方について ゲストトーク |
国際業務の実務者または実務経験者と交流し、国際ビジネスについて理解を深める。
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11週 |
卒業研究に関連する英語論文を調査し、内容を理解する。 |
卒業研究に関連する英語論文を読んで内容が理解できる。
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12週 |
卒業研究に関連する英語論文の概要の翻訳を行う。 |
卒業研究に関連する英語論文の概要の書き方が理解できる。
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13週 |
卒業論文の英文概要を作成する。 |
卒後用研究の概要(200ワード程度)が作成できる。
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14週 |
卒業論文の英文概要を作成する。 |
卒後用研究の概要(200ワード程度)が作成できる。
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15週 |
卒業研究の概要を英語で発表する。 |
卒業研究の概要を英語で発表できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 英語 | 英語運用能力向上のための学習 | 自分の専門分野などの予備知識のある内容や関心のある事柄に関する報告や対話などを毎分120語程度の速度で聞いて、概要を把握し、情報を聞き取ることができる。 | 3 | |
英語でのディスカッション(必要に応じてディベート)を想定して、教室内でのやり取りや教室外での日常的な質問や応答などができる。 | 3 | |
英語でディスカッション(必要に応じてディベート)を行うため、学生自ら準備活動や情報収集を行い、主体的な態度で行動できる。 | 3 | |
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、教室内外で英語で円滑なコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
関心のあるトピックについて、200語程度の文章をパラグラフライティングなど論理的文章の構成に留意して書くことができる。 | 3 | |
関心のあるトピックや自分の専門分野のプレゼン等にもつながる平易な英語での口頭発表や、内容に関する簡単な質問や応答などのやりとりができる。 | 3 | |
関心のあるトピックや自分の専門分野に関する論文やマニュアルなどの概要を把握し、必要な情報を読み取ることができる。 | 3 | |
英文資料を、自分の専門分野に関する論文の英文アブストラクトや口頭発表用の資料等の作成にもつながるよう、英文テクニカルライティングにおける基礎的な語彙や表現を使って書くことができる。 | 3 | |
実際の場面や目的に応じて、効果的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト、代用表現、聞き返しなど)を適切に用いることができる。 | 3 | |
工学基礎 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。 | 3 | |
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。 | 3 | |
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。 | 3 | |
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。 | 3 | |
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。 | 3 | |
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 3 | |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 3 | |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |