1. ハッシュ関数ついて理解する。
2. ハッシュ関数の電子透かしへの応用について理解する。
3. アナログホールについて理解する。
4. 顔検出技術とプライバシー侵害について理解する。
概要:
現代社会では、IoTにより様々なモノがインターネット化され、収集されたビックデータがデジタル化され仮想化されることから、フィジカル(実世界)とサイバー(仮想世界)が融合した社会環境でのセキュリティを考える必要がある。本講義では、前半でハッシュ関数について学び、これを前期で学んだ電子透かしに応用することで画像の改ざん検出を行う手法について示し、手法を実装したアプリケーションについて説明する。後半では、現代社会の新たな問題としてアナログホールについて説明し、人間と機器の間にあるセキュリティ問題やプライバシー侵害などの問題について考察する。
授業の進め方・方法:
座学による講義により知識を与え、実習に取り組むことで知識の理解を深め定着を図る。
実習では、手法を実現するアルゴリズムを考え、Windows上でのプログラムについて理解してもらう。
注意点:
授業への参加意欲10%、授業の課題40%、レポート50%の割合で評価する。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ハッシュ関数とは |
ハッシュ値の計算方法について理解し、入力文字やファイルのハッシュ値を計算する。
|
2週 |
Windows上での画像処理について |
Windows上での画像処理について学び、OpenCVなどのライブラリを用いて画素にアクセスする方法について理解する。
|
3週 |
画像の改ざん検出1 |
電子透かしを応用してハッシュ値を透かしとして画像に埋込むことで画像の改ざん検出が行えることを理解する。
|
4週 |
画像の改ざん検出2 |
プログラムの解説を聞き、動きを理解することができる。
|
5週 |
画像の改ざん検出3 |
プログラムの動作確認を行い、改ざんが検出できることを確認する。
|
6週 |
アナログホール問題 |
人間の感覚器官(アナログ)とコンピュータ(ディジタル)の間に潜む根源的な問題について考察する。
|
7週 |
映像盗撮への対策 |
映像盗撮への対策として、スクリーンおよびディスプレイへの盗撮技術について理解する。
|
8週 |
プライバシー侵害問題について |
生体ビックデータが社会に与える影響について学び、顔検出におけるプライバシー侵害問題等について考察する。
|
4thQ |
9週 |
顔検出のしくみ |
顔検出の代表的な手法であるViola-Jones法について理解する。
|
10週 |
顔検出の実装 |
顔検出のプログラムについて解説を聞き、動作を理解する。
|
11週 |
識別器の作成 |
Haar-like特徴量等を用いたカスケード型識別器の作成方法について理解する。
|
12週 |
物体検出実習1 |
学習済の識別器や機械学習により学習を行った識別器を適用し、物体検出を試みる。
|
13週 |
物体検出実習2 |
検出性能について評価する。
|
14週 |
写り込みによるプライバシー侵害への対策 |
カメラの写り込みにより顔検出されることにより引き起こされるプライバシー侵害への対策について理解する。
|
15週 |
まとめ 今後の課題 |
ハードウエアセキュリティについてのまとめを行い、今後の課題について考察する。
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 4 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | |
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 4 | |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 4 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 4 | |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 4 | |
順序回路を設計することができる。 | 4 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 4 | |
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。 | 3 | |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 3 | 後3 |
その他の学習内容 | コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 4 | |
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。 | 4 | 後1 |
基本的な暗号化技術について説明できる。 | 4 | 後4 |
基本的なアクセス制御技術について説明できる。 | 4 | 後3 |
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 4 | |
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。 | 4 | |
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。 | 4 | |
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。 | 4 | |