到達目標
1. 深層学習の特徴を理解し,説明できる。
2. 深層学習の学習について理解し,説明できる。
3. 深層学習の学習の精度を評価する手法について理解し,説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 深層学習の特徴を理解し,説明できる。 | 深層学習の特徴を理解している。 | 深層学習の特徴を理解していない。 |
評価項目2 | 深層学習の学習について理解し,説明できる。 | 深層学習の学習について理解している。 | 深層学習の学習について理解していない。 |
評価項目3 | 深層学習の学習の精度を評価する手法について理解し,説明できる。 | 深層学習の学習の精度を評価する手法について理解している。 | 深層学習の学習の精度を評価する手法について理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ネットワークに対する攻撃には様々な手法があり,現状では,主としてマンパワーによってこれに対応している。近年,これらの攻撃に対して,深層学習を用いて対応するシステムの開発が行われている。様々な攻撃手法を深層学習により分類(認識)し,効果的に対応できるシステムが求められている。深層学習の学習および学習精度の評価を行う基本的なニューラルネットワークを構築し,その過程を通じて,深層学習の特徴,学習および学習精度の評価手法を理解する。ニューラルネットワークの構築はPythonで行うので,Pythonも併せて学習する。
授業の進め方・方法:
基本的に演習形式で行う。Google Classroom上にスライドをアップロードするので,これを用いて学習内容の説明を行う。これをPythonによって記述する。プログラムを記述する過程を通して,学習内容を理解する。学習内容を確認し,理解を深めるため,課題を出す。授業は各自のノートPCあるいはRaspberry Pi上のLinux環境で行う。
注意点:
試験の成績70%,平素の学習状況(課題等)を30%とし,総合的に評価する。成績評価は中間と期末の各期間の評価の平均とする。授業中は他の学生と相談してもよいが,各自が主体的に取り組むことが重要である。授業に真剣に取り組まない,指定された期日までに課題を提出しないなどの場合には,平素の学習状況を減点することがある。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 学習環境の構築 |
授業の進め方,評価方法などについて理解する。 Python処理系,ライブラリがインストールでき,これらを用いてプログラムを記述することができる。
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2週 |
Python入門 |
Pythonの基本的な構文を学習し,対話モードでのプログラム開発手順を理解する。
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3週 |
パーセプトロン |
ニューラルネットワークの起源となるシステムの概要を理し,基本的な関数を記述する。
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4週 |
ニューラルネットワーク |
ニューラルネットワークの基礎について理解し,代表的な活性化関数を記述する。
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5週 |
ニューラルネットワーク |
ニューラルネットワークの計算を実行するため,多次元配列を扱うプログラムを記述し,簡単な3層ニューラルネットワークを記述する。
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6週 |
ニューラルネットワーク |
ニューラルネットワークの出力層を設計する。 手書き数字認識のため,画像データセットを読み込むプログラムを記述する。
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7週 |
学習 |
手書き数字の画像データセットに対して,簡単な推論を行うプログラムを記述する。
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8週 |
学習 |
手書き数字の画像データセットに対して,簡単な推論を行うプログラムを記述する。
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2ndQ |
9週 |
学習 |
まとまったデータを1度の関数呼び出しで処理する,バッチ処理を行うプログラムに書き換える。
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10週 |
学習精度の評価 |
ニューラルネットワークの学習では,最適なパラメータを求める。そのための評価基準である損失関数を記述し,損失関数の値を最小化するため,関数の傾きを利用する。そのため,数値微分を行うプログラムを記述し,偏微分が行えるようにする。
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11週 |
学習精度の評価 |
全ての変数の偏微分をベクトルとしてまとめた勾配を利用して,損失関数の最小値を求める(勾配降下法)プログラムを記述する。
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12週 |
学習精度の評価 |
手書き数字画像を使って学習する2層のニューラルネットワークを記述する。
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13週 |
学習精度の評価 |
勾配を計算する関数を多次元配列対応に書き直す。
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14週 |
深層学習による手書き数字の認識 |
手書き数字画像データセットを,2層のニューラルネットワークで分類する。
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15週 |
深層学習による手書き数字の認識 |
学習の成果をテストデータを用いて評価する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 平素の学習状況 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 70 |
専門的能力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |