マシンビジョン

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 マシンビジョン
科目番号 I5022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 情報セキュリティコース 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料
担当教員 岩崎 洋平

到達目標

RGB色空間・HSV色空間・画像ファイルの構成・基本的な動画処理について理解し、説明できる。
画像処理による物体の検出方法について理解し、説明できる。
光源およびカメラ等のワークについて理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1RGB色空間・HSV色空間・画像ファイルの構成・基本的な動画処理について理解し、説明できる。RGB色空間・HSV色空間・画像ファイルの構成・基本的な動画処理について理解できる。RGB色空間・HSV色空間・画像ファイルの構成・基本的な動画処理について理解できない。
評価項目2画像処理による物体の検出方法について理解し、説明できる。画像処理による物体の検出方法について理解できる。画像処理による物体の検出方法について理解できない。
評価項目3光源およびカメラ等のワークについて理解し、説明できる。光源およびカメラ等のワークについて理解できる。光源およびカメラ等のワークについて理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
画像から何らかの情報を取り出すために行われる情報工学的処理全般のことを画像処理と呼び、これを用いた様々な情報解析がされている。
人間が周囲の環境や状況を把握するための重要な要素に「視覚」がある。画像処理を用いて、コンピュータやロボットに人間と同様の視覚系(見るという機能)を再現しようとする技術のことをマシンビジョン(コンピュータビジョン)と呼ぶ。
本科目では、動画像に対してのデジタル画像処理手法を理解し,マシンビジョンの基礎的なプログラミング技術を学習する。また、機械学習およびディープラーニングを用いた画像処理技術についても学習する。
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習によって行う。
画像処理の対象としては、Webカメラから取得した画像を想定している。
授業の内容として、
 入力:カメラ(光学系)の基礎、Webカメラからの動画像取得
 処理:基本的な画像処理、物体検出、物体認識
 出力:画像・動画像の保存(ファイル)
について、
講義では配布資料を用いて解説する。
演習では、講義で解説した内容に関するプログラミング演習を行う。
演習環境はJavaScriptおよびPython+OpenCVとする。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を70%、平素の学習状況等(課題・小テスト)を30%の割合で総合的に評価する。成績評価は中間と期末の各期間の評価の平均とする。学年の評価は後学期末の評価とする。上記の到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事前学習としては前回学んだ内容とそれに関するプログラミング等について理解して授業に臨むこと。また,事後学習として授業内で指示した課題を提出すること。
【履修上の注意】
この科目を履修するにあたり,2年生のプログラミング基礎、3年生のプログラミング(1)(2)、4年生のデータ解析、5年生の画像処理の内容を十分に理解しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
マシンビジョンについて
マシンビジョンの概要について理解できる。
2週 光学系概論 光学系(カメラ・レンズ・光源)の基礎について理解できる。
3週 開発環境構築 JavaScriptおよびPython+OpenCV環境において、サンプルプログラムを実行することができる。
4週 画像入出力 画像の入出力およびピクセルデータにアクセスするプログラムを作成できる。
5週 動画像入出力
動画像処理(グレースケール・二値化)
動画像の入出力および動画像に画像処理(グレースケール・二値化)を行うプログラムを作成できる。
6週 動画像のフィルタ処理
-モルフォロジー・フィルタ設計-
モルフォロジーおよび特定のフィルタ処理を行うプログラムを作成できる。
7週 物体検出プログラミング(1)
-色検出-
色情報を用いた物体検出プログラムを作成できる。
8週 物体検出プログラミング(2)
-背景差分-
背景差分を利用した動体検出プログラムを作成できる。
4thQ
9週 物体検出プログラミング(3)
-オプティカルフローと特徴点-
特徴点について理解し、オプティカルフローによる動体検出プログラムを作成できる。
10週 物体検出プログラミング(4)
-特徴点・テンプレート-
特徴点およびテンプレートマッチングによる物体検出プログラムを作成できる。
11週 3DCGプログラミング(1)
-3DCGの基礎-
3DCG作成の基礎について理解できる。
12週 3DCGプログラミング(2)
-シーンの作成-
基本的な3DCGをプログラミングにより、作成できる。
13週 3DCGプログラミング(3)
-カメラ制御とビュー-
3DCGにおいて、カメラワーク(アニメーション)を行うプログラムを作成できる。
14週 3DCGプログラミング(4)
-ライティング-
3DCGにおいて、ライティングを行うプログラムを作成できる。
15週 マシンビジョンアプリケーション作成演習 オリジナルの動画像処理プログラムを作成できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
変数の概念を説明できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
データ型の概念を説明できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4後1,後2

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力301545
専門的能力401555
分野横断的能力000