自然・都市災害論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 自然・都市災害論
科目番号 V3032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD まちづくり・防災コース 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「教育現場の防災読本」(京都大学学術出版会),その他教員が配布する資料など
担当教員 岡田 将治,池田 雄一

到達目標

1.過去に起こった自然災害について、その概要と特徴を理解している。
2.地震、津波、液状化の発生メカニズム、地震による建物の被害について理解している。
3.自然災害に対する都市の脆弱性、都市災害とその要因を理解している。
4.南海トラフ巨大地震で想定される被害や対策に関する基礎知識を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
過去に起こった災害の概要と特徴について過去に起こった災害の概要と特徴について説明できる。過去に起こった災害の概要と特徴について概ね説明できる。過去に起こった災害の概要と特徴について説明できない。
地震、津波、液状化の発生メカニズム、地震による建物の被害について地震、津波、液状化の発生メカニズム、地震による建物の被害について説明できる。地震、津波、液状化の発生メカニズム、地震による建物の被害について概ね説明できる。地震、津波、液状化の発生メカニズム、地震による建物の被害について説明できない。
自然災害に対する都市の脆弱性、都市災害とその要因について自然災害に対する都市の脆弱性、都市災害とその要因について説明できる。自然災害に対する都市の脆弱性、都市災害とその要因について概ね説明できる。自然災害に対する都市の脆弱性、都市災害とその要因について説明できない。
南海トラフ巨大地震で想定される被害や対策に関する基礎知識について南海トラフ巨大地震で想定される被害や対策に関する基礎知識について説明できる。南海トラフ巨大地震で想定される被害や対策に関する基礎知識について概ね説明できる。南海トラフ巨大地震で想定される被害や対策に関する基礎知識について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年起こった事前災害の事例とともに,地震、津波、液状化および土砂災害の発生メカニズムや被害状況について学ぶことにより,自然災害および都市災害について理解する。さらに、近い将来起こるとされる南海トラフ地震で想定される被害や対策について学び、土木・建築技術者として災害に関する基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
岡田と池田がそれぞれの専門分野に関する授業を担当する。初学者対象の授業であるため、自然災害に関する基礎的な内容をスライドや映像等を用いてわかりやすく説明する。また、教科書を予習してくることを前提とするため、授業の始めに理解度を確認するための簡単な小テストを実施する。
注意点:
試験の成績60%,平素の学習状況等(授業レポートおよび小テスト等)40%の割合を基準として総合的に評価する。学期末の成績は,中間と期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、近年の自然災害の地震災害、水害について学習する 過去に起こった災害について,その概要と特徴を説明できる。
2週 過去の自然災害に学ぶ1 2011年東北地方太平洋沖地震、1946年南海地震の被害について学び、プレート境界地震の被害及び建物被害について説明できる。
3週 過去の自然災害に学ぶ2 1995年兵庫県南部地震、2016年熊本地震の被害について学び、内陸地震の被害及び建物被害について説明できる。
4週 長周期地震動について学ぶ 長周期地震動が建築物・土木構造物の被害に及ぼす影響を理解し、説明できる。
5週 地震動による建築物・土木構造物の被害について学ぶ② 建築物・土木構造物の被害について説明できる。
6週 建築物の耐震性について学ぶ 地震に対する建築物の耐震性について、その歴史を学び、現況の考え方について説明できる
7週 都市災害について学ぶ 都市に災害が発生したときに、災害が拡大する都市特有の課題について説明できる。
8週 中間試験 都市に災害が発生したときに、災害が拡大する都市特有の課題について説明できる。
4thQ
9週 風水害に関する基礎知識を学ぶ。 風水害の発生メカニズムとと被害,対策について理解し、説明できる。
10週 土砂災害に関する基礎知識を学ぶ。 土砂災害の発生メカニズムとと被害,対策について理解し、説明できる。
11週 津波災害に関する基礎知識を学ぶ。 津波の発生メカニズムと被害,対策について理解し、説明できる。
12週 被害想定と水害・地震災害に関するハザードマップについて学ぶ。 被害想定とハザードマップについて理解し、説明できる。
13週 気象・洪水に関する情報について学ぶ。 気象・洪水に関する情報について理解し、説明できる。
14週 避難と避難行動について学ぶ。 避難に関する仕組み、豪雨災害時の避難体制と課題について理解し、説明できる。
15週 近年の風水害について学ぶ。 近年の風水害の事例から,これまでに学んだ内容との関連について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画都市の防災構造化を説明できる。2
建築系分野構造マグニチュードの概念と震度階について説明できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14,後15
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14,後15
計画・歴史都市・地区・地域・建築物の規模に応じた防災に関する計画、手法などを説明できる。3後6,後7,後8,後9,後13,後14,後15

評価割合

試験レポート・小テスト合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050