建築施工及び建築法規

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築施工及び建築法規
科目番号 V5018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 SD まちづくり・防災コース 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:学芸出版社「やさしい建築法規」、「基建築基準法関係法令集」
その他必要に応じてプリントを配布する。
担当教員 喜多 泰之

到達目標

【到達目標】
1. 建築施工のプロセスについて理解する。
2. 建築積算、見積り方法を理解し、基礎的建築積算が出来る。
3. 建築法令全般について,二級建築士相当の内容を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建築施工のプロセスについて理解し、説明出来る。建築施工のプロセスについて理解している。建築施工のプロセスについて理解出来ない。
評価項目2建築積算、見積り方法をよく理解し、基礎的建築積算が出来る。建築積算、見積り方法を理解し、基礎的建築積算が出来る。建築積算、見積り方法を理解できない。
評価項目3二級建築士試験相当の法規の問題を解くことができる。二級建築士試験の法規の基礎的問題を解くことができる。二級建築士試験の法規の問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (C) 説明 閉じる
基準1(2)の知識・能力 基準1(2)(d)(3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築施工:建築工事の各工種の概説を行う。その上で,建築積算、建築見積、施工管理,安全管理の手法を学び,実践的知識を身につける。
建築法規:建築基準法の運用方法を,演習を行いながら学ぶ。さらに関連する建築士法,都市計画法,消防法などの概説を行う。
この科目は設計事務所の設計、及び設計管理をしていた教員がその経験を活かし、積算・見積もり、建築確認申請手法等についてインプットの講義を行ったうえで、アクティブラーニング形式の授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義と演習を組み合わせて実践的に施工・法規の基本的な考え方を学ぶ。この科目は学修単位科目(授業30時間+自学自習45時間)のため、事前・事後学習を実施する。①次回講義の内容を事前に学習する事前課題(15時間)、②講義内容を踏まえた振り返り学習(7時間)②法令集を活用するためのセッティング(10時間)、③試験に向けた総まとめ学習(13時間)を行う。二級建築士試験内容相当を目安として学習するが、応用力もつくように、一級建築士試験学科の過去問題まで取組むようにする。定期試験には法令集のみ持ち込み可とし、法令集の活用に慣れておくようにする(次年度の試験に利用できるよう、余計な書き込みを行わないこと)。
注意点:
教育到達目標 2(B), JABEE新基準1(2) (d) により習得した能力を下記の基準で評価する。
定期試験の成績70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)30%の割合で,上記到達目標の程度によって総合的に評価する。
学期末の成績は、中間と期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 【施工1】建築施工の流れ:工事契約〜施工管理 講義により建設施工の流れを理解する。
2週 【施工2】各建築工程:仮設工事・躯体工事 事前の小テストを題材とした講義により建築施工を理解する。
3週 【施工3】各建築工事:躯体工事(RC・鉄骨・CB・木工事) 事前の小テストを題材とした講義により建築施工を理解する。
4週 【施工4】各建築工事:仕上げ・設備工事 事前の小テストを題材とした講義により建築施工を理解する。
5週 【施工5】施工管理:積算・見積もり 事前の小テストを題材とした講義により建築施工を理解する。
6週 【法規1】建築基準法概説・定義・確認申請 事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
7週 【法規2】室内環境と安全(採光・換気・構造・設備) 事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
8週 【中間試験】 中間試験により前半の講義内容に対する学習内容を復習する。
4thQ
9週 【法規3】室内環境と安全(採光・換気・構造・設備)
事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
10週 【法規4】都市計画区域等による建築物の形態制限
(都市計画区域・道路・用地地域・面積・高さ)
事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
11週 【法規5】都市計画区域等による建築物の形態制限
(都市計画区域・道路・用地地域・面積・高さ)
事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
12週 【法規6】防火制限と内装制限
(火災に関する構造基準・建築物の種類・防火規定)
事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
13週 【法規7】防火制限と内装制限
(火災に関する構造基準・建築物の種類・防火規定)
事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
14週 【法規8】避難施設(避難経路・非常用避難施設) 事前の小テストを題材とした講義により法規を理解する。
15週 【法規9】期末試験の解説と各種法令 期末試験の内容を
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野施工・法規請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる。3後5
瑕疵・保証について説明ができる。2後1
現場組織の編成について説明できる。2後1
設計図書と施工図の関係について説明できる。2後1
各種書類の行政への届出先と期限について説明できる。2後1
5大管理項目(品質、原価、工程、安全、環境)の特徴について説明できる。2後1
鉄筋の加工について説明できる。2後3
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。2後3
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。2後3
鉄筋の組立ての基準・仕様について説明できる。2後3
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。2後3
型枠の材料、種類をあげることができる。2後3
型枠の組立て手順について説明できる。2後3
せき板の存置期間について説明できる。2後3
支保工の存置期間について説明できる。2後3
使用材料の試験・管理値について説明できる。2後3
生コンの発注について説明できる。2後3
運搬・締固め(打込み)の方法・手順について説明できる。2後3
養生の必要性について説明できる。2後3
現場組立て(建方)方法、工法について説明できる。2後3
法の体系について説明できる。3後6
法令用語について説明できる。3後6
建築物などの定義について説明できる。3後6
工作物の定義について説明できる。3後6
防火に関する用語について説明できる。3後12
建築手続きに関する用語について説明できる。3後6
建築基準法に基づき、建築物の面積、高さ、階数が算定できる。3後10
一般構造(構造方法に関する技術的基準)の法令文を読み、適用できる。2後6
構造強度(構造計算方法に関する規定)の法令文を読み、適用できる。2後6
防火・耐火・内装制限に関する法令を探すことができる。2後12
避難・消防関係規定法令を探すことができる。2後14
建築設備関連法令を探すことができる。2後15
建築基準法で定める道路と敷地について説明できる。3後10
用途地域について説明できる。3後10
容積率・建ぺい率について説明できる。3後10
高さ制限について説明できる。3後10
防火地域について説明できる。3後10
確認と許可について説明できる。3後6
建築基準法に関連する法律関係(例えば都市計画法、消防法、ハートビル法、品確法、建築士法、建設業法、労働安全衛生規則など)の法令を探すことができる。2後15
工事の流れ(仮設・準備・基礎・地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体)について説明できる。2後4
建築物の保守・維持管理の概要・現状について説明できる。2後1

評価割合

試験平素の学習状況レポート等合計
総合評価割合701020100
基礎的能力20101040
専門的能力3001040
分野横断的能力200020